掲示板「チームオンコロジー」

Bulletin board

EDUCATIONAL SEMINAR
The 2nd TeamOncology Leadership Academy
橋本 浩伸(NCCH) 2013/11/08
11/2-4

チームオンコロジーリーダーシップアカデミーが開催されました。2泊3日チーム医療を実践するためのコミュ二ケーションスキル、リーダシップ、EBMについて多くのことを学び、ディスカッションをしました。
今年も多くの方に参加いただき、素晴らしい結果を残されました。是非この掲示板をアカデミー終了後の意見交換の場とさせていただければと思い投稿させていただきました。

私はチームB Cancer Bustersのメンターをさせていただきました。グループワークのテーマが「予防」と「遺伝」と難しい内容でとても議論に苦労をしている様子をうかがいながらなんとかお手伝いできればと思っているうちに終了してしまいました。
この難しい状況で、チームのそれぞれがリーダーシップを発揮しプレゼンテーションをつくり上げたことに感謝と敬意をもって拍手を送ります。
修了証をお渡しするときの皆さんの涙と笑顔はとても印象に残り、翌日からの私自身の励みとなっています。

みなさまお疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。





Re:The 2nd TeamOncology Leadership Academy
朴木 寛弥 (奈良県立医科大学) 2013/11/10
橋本先生、メンター、チューターの方々、チームメイトのみなさん、いろいろと本当にありがとうございました。
リーダーシップとは何かということを改めて考えるまたとない機会となりました。外科医にとってのリーダーシップは、危機管理ということが重要視されることがままありますが、もちろんそれだけがすべてではないと再認識しました。
わが国では二人に一人が癌になるという時代で、サバイバーの定義を家族にまで広げるということであれば医療従事者の多くもサイバイバーの一人になると思います。そういった観点からは、医療従事者がサバイバーを支えるという構図はもはや成り立たないのでは、というか、そういう線引きは不要ではないかと感じます。サバイバーの一人として、基礎研究も含めプロフェッショナルとして癌にどう向き合うのか、どういうふうに癌患者の幸福に関わるのか、今一度考えなおしたいと思います。
Re:The 2nd TeamOncology Leadership Academy
佐々木裕哉(小倉記念病院) 2013/11/19
 昨年に続き、2回目の参加となります、小倉記念病院血液内科の佐々木裕哉と申します。

 私は、2012年の The 1st TeamOncology Leadership Academy において、オンコロジードリームという言葉を知りました。チーム医療の実践で実現するがん医療の夢の実現のために必要なものを学び直すため、今回も参加させて頂きました。昨年と同様、メンター、チューター、参加者のみなさまの熱気に包まれた3日間でした。

 ビジョンを描くこと、夢を語り合うこと、そしてそれを共有することの重要性を今年も教えて頂き、そこからたくさんのことを学ばせて頂きました。

 私自身、学生時分とは異なり、医療人、社会人となってから後は、「夢を描く」ような気持ちになることは殆どありませんでした。目の前の診療業務でいっぱいいっぱい。明日の診療、来週のカンファレンス、来月の学会の準備・・・その先に何があるかなど考える余裕は全くありませんでした。

 将来、自分はどうしたいのか??医師になってからというもの、学生時代に何度となく考えていた、この重要なテーマについて考える機会が全くないまま日々を過ごしておりました。

 それを考えるきっかけを与えてくださったのが、昨年の  The 1st TeamOncology Leadership Academyでした。たくさんの時間をかけて自分の将来像を考えました。

 夢を描き、それを driving force として毎日を走る。

 この取り組みの過程で得られる心地よさは格別です。五里霧中であったかつてとは異なり、医師としての自分の未来予想図が眼前に広がり、そこへ向かって駆けていくという見晴らしのよさが、格別に気持ちいいのです。

 「夢」という言葉をキーワードにもう少し書かせて頂きますと、本質的に、我々医療従事者は、病と闘う患者さん、ご家族さんを始めとするケアギバーの方々の夢を叶えるお手伝いをさせて頂くための仕事をしていくものです。

 しかし、このことの実現を目標として掲げつつも、いざ、実践となるとそこで戸惑ってしまいます。患者さんたちが、「病気から解放されたい」と感じていらっしゃることは当然の如く知りつつも、それに付随する問題やその後のこと、あるいは、病気の治療のプロセスがどのようであれば、より苦労や恐怖の少ない平坦な歩みとなるかを部分的にしか知らないからです。すなわち、「患者さんの気持ちは患者さん以外には決して分からず、本当の意味で、患者さんの気持ちになったことがない」からです。

 普段の診療業務において、どれだけこのことを一生懸命考えても、治療を行う真っ只中としての環境は、この問題の答えに行きつくところまで、なかなか導いてはくれません。

 この意味において、サバイバーさんと共に多くの時間を同じテーマに沿って十分に考える機会を頂ける本ワークショップの素晴らしさは語りつくそうにも尽くしきれません。サバイバーさんたちが治療の最中に何を感じていらっしゃったか、そして、現在、どのように感じていらっしゃるかを直にお伺いすることで、日常の病棟業務では知ることのできない「気付き」に出会えます。この経験を踏まえ、自施設の患者さんに対して、より深みのある診療が提供できるようにならねば、と帯をギュっと締め直すこととなりました。

 3日間は医師人生の全体からみればほんの僅かな時間です。しかし、ここでの経験が礎となり、日々の診療がより豊かなものに改善される大切な機会であったと振り返ることができるとき、ここでの経験は私にとってかけがえのないものであったと心から感じ、感謝の気持ちでいっぱいです。

 このように私の医師人生に大きな影響を与える機会をご提供頂いた、J-TOP のみなさまをはじめとする関係者様方に心より御礼を申し上げます。本当に有難うございました。

 本ワークショップの益々の発展をお祈り申し上げます。