お役立ち情報
臨床試験
About Clinical Trials
臨床試験:エビデンスをつくる努力
がん治療の前進にはエビデンス(治療の科学的根拠)を作ることがとても大切です。がんに携わる医療従事者は少しでも医療が前進するために協力する必要があります。
医療従事者も患者さんも、常にエビデンスレベルを吟味する必要があります。エビデンスから外れた治療をする場合は、その根拠を明確にする必要があります。エビデンスが明確でなければ、新しい治療(新しい組み合わせ、適応、用量)の臨床試験を行うか、その開発を模索する必要があります。臨床試験を行わなければ、新しい治療は絶対に世の中には受け入れられません。そして、さらにエビデンスを常に見直す努力をしなければなりません。
なお、患者さんは、次のことを理解していただく必要があります。それは、臨床試験が治療の最良の形を示すかもしれないということです。それゆえ、臨床試験は、標準治療を改善していくことになります。そして臨床試験は、厳格な試験行程、高い倫理性、IRB(治験・臨床試験審査委員会)の審査、そして詳細なインフォームド・コンセントを経て実施されますので、一般的に倫理観が高く、質の高い治療が行われることになります。
Clinical Trials website:臨床試験の現状を知る
MDアンダーソンがんセンター 臨床試験(Clinical Trials)ページ
MDアンダーソンは世界のがん臨床試験センターとも言われ、年間3,000件以上(2007年実績)の臨床試験を行っています。Clinical Trialsページでは、それらの最新の臨床試験について知ることができます。
ClinicalTrials.gov
米国国立公衆衛生研究所(NIH)が提供する臨床試験情報サイト。世界で、今どのような臨床試験が行われているかを知ることができます。また現在、患者さんを募集中かどうか、どこに連絡すればよいかを知ることもできます。医療従事者にとっては、臨床試験段階に入った最新治療法を知ることができます。
Search for Clinical Trials
米国国立がん研究所(NCI)が運営する、がんの臨床試験・情報検索ページ。
NCI(米国国立がん研究所)インフォメーション
がん翻訳ネットワークが運営するWebサイト 海外癌医療情報リファレンスに掲載されるNCI日本語情報ページ。NCI臨床試験結果、癌の新治療承認手順の理解など、臨床試験についての詳細な解説を日本語で読むことができます。
がんの臨床試験一覧
国立がんセンター・がん情報サービスが提供する、日本国内のがん関係の臨床試験の一覧。試験名をクリックすると、各試験の概要が表示されます。
※注意事項
上記のどのWebサイトにおいても、すべての臨床試験が載っているわけではないことに注意してください。がんの臨床試験において、特に最初に行われる第I相臨床試験は、実施されていることもあれば、一時的に中断されていることもあります。第I相臨床試験は通常一度にひとにぎりの患者さんしか受けられないかもしれません。そして、その後しばらく臨床試験を中断した後、また再開して少数の患者さんを対象に実施するということを繰り返すこともあります。これは、おもに安全性を考慮しているからです。そのため、しばらくすると、再開される臨床試験もあるかもしれません。