掲示板「チームオンコロジー」

Bulletin board

患者と医療者のコミュニケーション
とても遠慮深い患者のお仲間
aizi(埼玉県) 2009/02/11
いつもは、治療薬など医療的な質問ばかりですが、今回は、私のことではなく、患者のお仲間の方について、私としてもどのように対応していくべきかのご相談です。

私と同時期に手術を受けた“同級生”のお仲間です。
とは言え、年齢は、私の母世代の“後記高齢者(最悪なカテゴリー名)”で、でも、私のオバタリアン母と大違いな、とても垢ぬけて清楚なご婦人です。

かれこれ術後4年生の同級生の彼女ですが、転移ステージになり、つらい日々です。
そのつらさを訴えるお電話がたびたびかかります。

どしろうとながら、私のささやかな経験交えて、彼女に対していくつかのアドバイスをします。
彼女の声は明るくなり、私と電話して良かった、次回の診察もがんばると言って、電話は終わります。

しかし、彼女は、ほとんど私からのアドバイスを実行しません。
つらい症状を改善するために、いくつか先生に問い合わせしてはどうだろうかという内容について、実際に先生に問い合わせようとはしないのです。

先生がお忙しいご様子で申し訳なくて聞けないと言うのです。
ちょっと、きょうび、世俗にまみれていないこんな上品なご婦人もいるのかと思うような、坂東眞理子の女性の品格がアホらしくなるような方です。
いやみでなく、本当にそうなのです。
私は、自分や母含めて、綾小路きみまろが揶揄するオバタリアンしか知りませんでしたから。
非常に遠慮深くて、お医者様に、自分から申し出る失礼はできないのが信条のようなのです。

残念ながら、こうして病気に罹患した限りは、そうした謙譲の美学は間違いですよとの思いで、「最高の医療をうけるための患者学」をご紹介して、ご本もお貸ししましたが、読んで理解されたか、読了したかも、さだかではありません。

もう数年越しで、手術後の病理結果をお医者さんから聞くようアドバイスしていますが、なにをどう聞いていいかもわからないご様子です。

だから、病期と転移部位以外、今もって、ホルモン受容性(乳癌なので)や組織型などは、その語彙の存在や意味、自分の乳癌の特性も知らないままです。

根本の情報が欠落しているので、しょせんはしろうとの私ですから、ひたすら、「お医者さんか看護婦さんに、ご自身から聞いてみて下さいね」と、言い続けるばかりです。

ご本人の奥ゆかしさは別として、現実問題として、リテラシーと情報デバイドが致命的で、お医者さんに自分から質問を投げかけて、自分の立ち位置を理解したり、書籍などの情報を自分なりに咀嚼するのが困難なようです。

想像するに、診察室でも、上品と奥ゆかしさが、きっと若いお医者様には、かたくなで陰気に感じられてしまうでしょう。
現代社会で見受けられないタイプの貴婦人なので、若いお医者さんには、彼女のふるまいが理解できないでしょうし、彼女も遠慮して何も自分から話さないから、結果的に、コミュニケーション不全に陥っていると思います。

母と同世代で、お子さんがいらっしゃらいので、ご夫妻だけで肩寄せ合って、ひたすら耐えている様子に、なんだか、私は、娘のような心情になり、とても放ってはおけないのですが、いかんせん、第三者ですから、前述のような病理検査結果なども、気安く見ることはできないです。
あくまで、ご本人が、自分の手で情報を取りに行った上で、ご本人の承諾あって初めて、私も組織型云々の情報を知り得て、話はそれからかと思います。

さすがに、最近は、私も語気を強めて、自分から申し出ないと、結局は、ご自身のためになりませんよと、意見具申していますが、今度は、本当に聞くべき事柄でない、お門違いな内容を問い合わせしてしまいます。
そこで、またお医者さんとギクシャクしたコミュニケーションになってしまうようです。
若いお医者さんは、彼女の大丈夫の発言の言外ににじませるものまで気づくのは難しいでしょう。
奥ゆかしさと気高さが、彼女の本音の窮状をわかりにくくしています。

お医者さんが、「いかがですか?」と問われると、手間をかけてはいけないので、「大丈夫です」と答えて、診察を終えて、後日、つらい症状を私に訴える電話をしてきます。

堂々めぐりです。
結局、彼女は、私にアドバイスなど求めていないのでしょう。
ご夫妻だけでつらさを抱えている中、家族以外で、この病気を理解しあえる第三者の存在を確かめるだけなのだと、最近、思い至り、私も気持がへこみました。

父がパーキンソン病で、人間としてコミュニケーションができない体になり、その悲しさ、悔しさを痛感しました。
今、目の前にいる、同病のお仲間は、乳癌が転移してたいへんな事態ながら、でも、言葉を発して、社会とコミュニケートできる術は、まだまだ十全にあるわけです。
それなのに、むざむざ、お医者さんと気持ちを取り結ぶことができないなんて…と、思うと、父の思いが去来して、切なくなり、しんどいです。

私も、どうしても情緒的になってしまいます。
診察室では緊張してしまうと思い、外で、看護師さんと引き合わせたり、出かけなくても可能な医療電話相談の案内など、できうることはしました。

家族だったら、喧嘩してでも、お医者さんとちゃんと自分の症状を伝えて、正しい医療方針を仰いでいただけるよう、親と言えども、しつけていくでしょうが、電話でも、あんまりきついことを言うと、私たち家族のような本音のぶつかり合いの耐性はないでしょうから、私の親のような対処もできず、私も、重荷になってきました。

いつもの医療質問なら、質問事項を箇条書きに列挙して、すっきりと質問できるのに、こうした問題は、質問文もややこしいですね…

情緒的でまとまらない長いだけの文面になってしまいました。
お忙しいのに、こんな埒外な内容で申し訳ありません。

私のような泥臭い人間が、クラスが段違いのこんな素敵なご婦人とお知り合いになれて、これも、乳癌のご縁かと思うと、不思議な気分で、病気も悪いことばかりじゃありません。
こういう人生で知己を得られた患者仲間のお方だからこそ、彼女にも、つらい症状が緩和されて、また再びの落ち着いた暮らしを取り戻してもらいたいと願うばかりです。

家族ではないが、上記のようなとても大切な患者仲間に対して、これからの私の対応について、どうかご教示たまわりたく存じます。よろしくお願いいたします。

Re:とても遠慮深い患者のお仲間
aizi(埼玉県) 2009/02/11
《追記》
くどいですが、上記内容に加えて…

上記のような、彼女とのおつきあいで、単に、私からのアドバイスを採用しないことへの不満ではなく、逆に、私みたいな者がいることが、かえって、症状改善の妨げになっているのではないかと、最近、強く思うようになりました。

本来、お医者さんや看護師さんに、伝えるべき内容、体力・気力、時間といったものを、私への電話で失ってしまうのではないかと…

こうした病気に罹患する以前から、たぶん、前述のようなおしとやかな性格だったでしょうから、その上に、高齢で転移というつらい事態が重なり、そんな時に、診察室で、お医者様と相まみえるなんて、無理な注文なのかもしれません。

お医者様が返す一語一語は、それこそ、プロの金言ですから、それだったら、同じことを、娘くらいの若い同病の友に語る方が、気が楽というものです。

学校の先生では気おくれしてしまうが、塾の先生になら心を開く生徒のような感じかもしれません。

しろうとの私ですから、核心をつく判断はないわけです。
同病ですから、みなまで言わずも、気持は通う…
人間は楽な方に流れるのは仕方がありません。

お医者さんの前では、何も言わないことを、サブで私に語って、それで気持ちが落ち着いて、つらい症状も耐えていける…実のところ、上野先生が患者に啓蒙してくださっている自立した患者生活を、私が、彼女から奪っているのかとも思えてきました。

彼女に良かれかしと電話で対応していることが、症状悪化、治療延滞を促してきたのではと思うと、心が痛みます。

さりとて、お電話での訴えを、放ってはおけません。

…どのように対応していったものでしょう?

Re:とても遠慮深い患者のお仲間
佐藤 由美子(愛知県) 2009/02/11
aiziさん、こんにちは。
お気持ち、ひしひしと伝わってきます。
私も、そういう相談を受けることはしばしばあり、
薬剤師という立場上、くすりに関してはある程度具体的なアドバイスはできても、
それ以上の内容となるとやはり本人の自主性に委ねるしかない部分が大きいので、
歯がゆいような思いをすることがあります。

この場でこんなことをいうと他の皆さんからしかられるかもしれませんが、
私は、必ずしもすべての患者さんが、
ご自分の病状を正確に精密に知る必要はないと考えています。
術後の病理結果を聞くようアドバイスされているそうですが、
それをなんのために聞くのか、
そのご婦人はそれを必要だと感じておられるのでしょうか。

aiziさん自身のお話しではないので、
具体的な内容はお書きになっていないんでしょうけれど、
そのご婦人は、具体的にどういう症状がつらくて、
どうしてほしいと思っているのでしょう?
また、どういうことがわからなくて、
なにを主治医から聞きたいと思っているのでしょう?
それを、aiziさんが問いかけてあげて、
ニードを引き出して、具体的にしてあげる、
というのはいかがでしょうか。
Re:とても遠慮深い患者のお仲間
上野 直人(海外在住) 2009/02/12
患者がどのように家族、友人、あるいは医療従事者のアドバイスに対して反応するかは予測不可能です。患者本人以外は赤の他人であり、コーチングはできても、強制ができないのですね。そこが人間のすばらしいところでよ。笑

人に言われたことになんでも反応してくれたら、都合がいいですが、主体的な人間社会はなくなります。


さて、大きなテーマは医療をどこに導きたいです、僕は患者が主体的に医療の中心に来ること真に望んでいます。ですので、そのように活動し、患者にも接する努力をしています。でも、それは起こりえないので、あなたが面しているいらだちはもっともです。
でも、それで僕はこの活動をやめることも、あきらめることもできません。

最後に、結果をもとめなくても、話を聞いてもらえているだけでこの患者さんは満足されているのかもしれませんね。それでもいいのだと思いますよ。
Re:とても遠慮深い患者のお仲間
たかぎまりこ(海外在住) 2009/02/14
友人の方は、ただお話をきいてほしいのでしょうね。聞いている方は大変だと思います、ましてや良くして差し上げたいと思うとよけい疲れますね。

他人の価値観を変えて行動させる、というのは難しいと私も思います。
でも聞き役に徹するというのも相当疲れると思います。
カウンセリングのプロでも必ず時間をもうけて行いますからね。

しかし縁があってお知り合いになれた方でしょうから、友情を育んでいけたらいいのですが。
お電話の関係という事は住まいは離れてらっしゃるのでしょうね。
一緒に楽しめる何かができたら良いのでは、と思ったのですが。
患者会なんかに一緒に出向いて、同年代の友人がその方にできたら良いのでは、、。
aiziさんご自身、持病がおありなのですから無理せず適度な関係を保てるといいですね。

解決策にはならないかもしれません。すみません。無理しないでくださいね。

Re:とても遠慮深い患者のお仲間
aizi(埼玉県) 2009/02/18
佐藤先生、上野先生、たかぎ先生:
日々お忙しい中、私のとりとめもない連綿と書き連ねた内容に、あたたかなレスいただきまして、ありがとうございます。

佐藤先生:
病理検査結果の件は、これは、個人情報上問題がありますので、あくまで、ご本人の許諾の上でありますが、実のところ、ご本人ではなく、私が必要に感じてしまいました。
現在、再発転移という状態を迎えているわけですが、おおもとの乳癌自体が、どういうタイプのものなのか、どしろうとの私が知るべきではないとは思いつつ、彼女の毎回のお電話でのつらい症状が、どういった所以なのか、根本原因がわからないので、いかんともしがたいのです。
今は、患部側の腕が痛くておつらいようです。
つらい症状の部位は、首だったり、全体的なだるさだったり、不眠だったり、毎回一定ではありません。
つらい症状を、私は、一方的にお伺いするだけです。
もちろん、現下のつらい症状を治していただきたいのが、彼女ご自身の望みですが、具体的に、主治医にどうして欲しいのかは、彼女とのやりとりの中では、私にもわかりません。
それゆえ、主治医の先生に、まずは、彼女ご自身がつらい症状を直に訴えていただいて、先生に、交通整理していただけないかというのが、私の思いです。
診察室で、問いかけるお医者様には、大丈夫ですと伝えて、本当につらい症状は訴えることはなさらず、自宅に戻って、私に、実際のつらい内容を電話で訴えるのです。
私には、力量なく、彼女との会話から、本来的で具体的なNEEDSを引き出すことができません。

上野先生:
先生がおっしゃるように、彼女は、ただ、私に話すだけで十分で、そして、同病の友として、共感し慰めてもらうのが望みなのかと思えてきました。
なので、もとより、本来的で具体的なNEEDS自体、ないのかもしれないと…
でも、転移が進んで、本当におつらいのが、電話口でも、ひしひしと伝わり、このまま、ただお話だけでよいのかと、それも、つらい心境です。

たかぎ先生:
同病仲間であり、亡父の闘病生活が去来し、聞き役に徹するのが、心情的に困難です。
齢75の方に、たかだか四十路の未熟な人間が、何か説得を試みても、価値観は変わりようはありませんが、戦中世代の方らしく、我慢に我慢しているお姿は、私自身、しのびなくてつらいです。
住まいは、私のこの埼玉の地からは、まったく離れています。
彼女は、乳癌になる以前から、外出がお嫌いで、都心の一等地にお住まいなのに、映画にもショッピングにもほとんどお出かけしていないそうです。
患者会なんて、とんでもないとおっしゃっていました。
彼女と同世代のわが母などは、コーラスや体操、女学校の同窓…同世代の友人とのつきあいが生きがいですが、彼女には、そうしたネットワークは皆無のようです。
にぎやかなお友達世界を、今までもこれからも、構築なさるお気持ちは、たぶん、ないでしょう。
私が記述したオバアリアンじゃないという形容が、そうした孤高のライフスタイルから感じられます。
彼女くらいの年齢になったら、人との交流がなにより欲しいのではないかと思うのですが、前回にも書きましたが、こういうタイプの方に会ったことがないもので…
私自身が、患者仲間とのふれあいがどれだけ楽しく、仲間たちからどれだけ生きる力や勇気をいただいているか。
彼女に、友人が沢山あれば、もとより、こんな内容のスレッドを考えあぐねることもなかったかと思います。
Re:とても遠慮深い患者のお仲間
佐藤 由美子(愛知県) 2009/02/18
aiziさん、お返事ありがとうございます。
aiziさんの「なんとかしてあげたい」という思いが
ひしひしと伝わってきて、
aiziさんがすでに懸命な努力をされてきているなかで、
余計なこととは思いつつ、
何かできることはないかと考えました。

全然次元の違う話で恐縮なのですが、
先日、夫が花粉症で耳鼻科を受診しました。
そのときに、
「鼻炎の検査を勝手にされた。別にしなくてもよかったのに。」
と言っていましたので、
「何の検査か、なぜ必要なのか聞いたの?」
と聞きましたら、
「そんなの聞く雰囲気じゃなくて、流れ作業のようにされた。」
と申しておりました。
「別に聞けばいいんだよ。
 先生にはあなたがそういう疑問を持っているのか
 どうかわからないんだから。」
といったら「そうか・・・」と頷いていましたが、
おそらく、次に受診したときも聞かないと思います。

がんと花粉症を一緒にするつもりはないのですが、
これが、日本のごく一般的な医療現場なのだなぁと思いました。
けっして上品でも奥ゆかしくもないうちの夫でさえ、
ささいな疑問ですら口に出せないのですから、
やっぱり、そのご婦人が医療者とコミュニケーションするには、
医療者からの積極的なアプローチが必要だなぁ、
とつくづく思いました。
彼女の医療チームのなかの誰かが、
苦痛に気づいてアクションを起こしてくれるとよいのですが・・・
私も、普段の臨床でこのような患者さんがおられないか、
今まで以上に気を配りたいと思います。
貴重なご発言ありがとうございました。
Re:とても遠慮深い患者のお仲間
aizi(神奈川県) 2009/02/20
佐藤先生:
再びレス下さり、ありがとうございました。
2項目の追記でも書きましたが、私のような、親族でもない、医療者でもない、立脚点のはっきりしない第三者の存在は、患者主体のチームオンコロジーの精神にも反するように思えてきました。
確かに、今回のこの彼女のケースにとどまらず、忙しいサラリーマンや、社会的地位のある方なども、面倒だったり、プライドだったりで、お医者様と交流をとるのを避けてしまうケースもありましょう。
やはり、事は、転移に病期が進んだ癌患者なわけで、私に電話で時間つぶしてるどころではないので、彼女自身が、自分自身の治療の中心に立たないかぎりは、症状は改善しないと、次回の電話時に、言明するしかないですよね。
ただ、恐れているのは、電話口で口調を強める私の態度の硬化に、彼女が必要以上に死への恐怖にかられてしまうことです。
自分自身の癌について無知な彼女なので、私の口ぶりの機微だけで、事態をいたずらに悪く解釈しないか、そこが心配です。
それで、ひたすらに、主治医の先生や看護士さん、コメディカルの方々に、彼女自身から、症状を直に訴えて、医療のプロの判断を仰ぐよう誘導はしてきたつもりなのですが…
Re:とても遠慮深い患者のお仲間
よし(神奈川県) 2009/02/22
aiziさん、こんにちは。
私は医療者ですが、先日、対人コミュニケーションの仕方、というのを学ぶ機会がありました。
そこで、人の話を聞く大切さ、ということを学びました。
aiziさんはきっと、この話を聞く能力にとても優れていらっしゃるのだな、と思います。だから、お友達もよくお電話されるのでしょうね。
その方の悩み(問題)を、上野先生もおっしゃったように、聞いてあげるだけでも、すごく大事なコミュニケーションが成立しているのだと思います。
でも、aiziさんが一人で抱えてしまうのも、ちょっと大変、なのですよね。その解決方法として、(解決されているか否かは別としても)この掲示板を利用していただいて、うれしく思います。
またぜひここでも、または病院のほかのスタッフの人でもいいかもしれませんし、話してくださいね。

話していくうちに、解決法がみつかるといいな、と思い、書き込みさせていただきました。
Re:とても遠慮深い患者のお仲間
佐藤 由美子(愛知県) 2009/02/22
aiziさん、お返事ありがとうございます。

私の思うことも、よしさんが書いてくださったとおりなのですが、
前回の私の発言は誤解を招くものでした。すみません。
ですので訂正させていただきました。

「チームオンコロジーが必要」という言葉を、
まるで医療者だけがチームのような使い方をしてしまいましたが、
aiziさんもよくご存知なように、
チームというのは治療に当たる医療者だけがいればいいわけではなく、
それ以外の、臨床心理士やソーシャルワーカーさんたちや、
ご家族や友人も、大事なチームの一員です。
だからこそ、aiziさんは深く悩んでらっしゃるんですよね。

Re:とても遠慮深い患者のお仲間
aizi(埼玉県) 2009/03/02
今回のスレッドでは、連綿と書き連ねた内容に関して、皆様からあたたかなレスを短期間に沢山お寄せいただき、感謝にたえません。ありがとうございました。
おかげさまで、ひとり悶々と悩んでいたことが、皆様のアドバイスやご意見で、私自身、もっと俯瞰的にとらえなおすことができたように思います。
今回の件は、ひとつ乳癌ということにとどまらず、今日の社会コミュニケーション全体についても、いろいろの示唆を含んでいるのではないでしょうか。
世代ギャップ、情報デバイド、高齢化社会、インフォームドコンセント…
前回の私の発言では、私のような友人という立場が、患者中心の主体的医療に関して邪魔ではないかという所感でしたが、これからの社会では、医療・介護・福祉の世界が、現在のように家族オリエンテッドではなくなる予兆が、今回のこの患者仲間の方との関係性にほの見えて来ました。
夫婦に子供が2人という核家族のステレオタイプがなくなって久しいです。
これからますます多様化する社会の中、さまざまな人生のイベントに対して、協力しあっていくのが、家族というユニットではなくなる時代になるでしょう。
今回の私のケースのように、家族でない者が、準家族的に当事者に近いスタンスで、医療や介護という場面にかかわっていく事象が増えていくことになるでしょう。
極端なはなし、診察室に同伴という事態も、これからの社会では必要になってしまうかもしれません。
今回の私の個人的な悩みは、実は、これからの多くの方が直面する内容でもあるかもしれないです。
個人情報やモラルといった点からも、患者の友人という第三者のあり方について、これからも、貴掲示板で、プロの医療の皆様からご意見伺えればと思います。
最初にこのスレッド立ち上げた際は、なんだか、情緒的でウエットでしたが、皆様と掲示板で交流できて、客観的な視座で自分のふるまいを見ることが出来始めたようです。
またどうか、忌憚のないご意見ご進言お願いします。
Re:とても遠慮深い患者のお仲間
上野 直人(海外在住) 2009/03/02
Aiziさんのおっしゃるとおりで、患者をとりまく環境はかなり複雑であり、家族という単位だけでは必ずしもうまくいかないかもしれない状況が多々でつつあります。また、仮に気持ち的にサポートしたくても、それをできる人とできない人がいており、できない家族を無理矢理コミュニケーションをとらせるにも限界があるのは事実です。それだけに臨機応変に対応をすることが大切ですし。また、患者自身が自立したマインドセット(心構え)をもてば、まわりやりやすくなる環境になるのだと思います。

記事内容を変更することはできません。記述を修正したい場合はコメント欄を使って補足・訂正を行ってください。