掲示板「チームオンコロジー」

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患者と医療者のコミュニケーション
医師への質問とチームBへのアプローチ
上野直人(海外在住) 2006/11/18
みなさんこんにちはまだ始まったばかりなので色々思うことがありますが、徐々に良いものをつくりたいとおもいます。様々なテーマでdiscussionができたらと思います。

   
Re:宜しく御願い致します
さいとうこうじ(埼玉県) 2006/11/20
上野先生、17日のジャパンウエルネス主催の公開講座に足を運んだ1人です。私は家内が癌患者ですが、今後どう彼女と向き合っていったらいいかを含めて先生のお話はとても分かりやすいものでした。しかし、今かかっている医療機関は先生のお話とはほど遠いものの様に感じています。主治医はとてもいい人ですが、本当に忙しく、野戦場の様な現場を見ると、家内は迷惑をかけたくないとの気持ちが先行してしまい、ストレスやうつ気分のことははなかなか相談できないようです。チームBの人の存在を知り、その方々へ相談したい時はどうしたらよいのか、主治医への話の切り出し方も含めてご意見をいただければ有難いと思います。上野先生以外の方でももちろん構いません。また、情報をどうとるべきかの指導なりでもいいですので、お話が伺えれば幸いです。
Re:忙しい医療従事者
上野直人(海外在住) 2006/11/20
symposiumに出席していただきありがとうございます。今後とも宜しく御願い致します。さてこの質問に関しては何回かに分けて答えさせていただきますか。また、答える前に事情を聞かせてください。これまでに先生に時間を10分どこかでとってほしいと聞きましたか?また、いちばんいま奥様と何をなやんでいますか。また、奥様と本人の悩みは違いますか?
Re:家族としての取り組み
Sayuri(東京都) 2006/11/22
数年前、まだ50代であった母を子宮がんで亡くした経験から発言させていただきます。私の母もたいへん気遣いに長けた人で、病院の先生方が忙しそうだといっては重要なことを聞きそびれ、悶々としていることがありました。そこで、私たち家族が率先して取り組んだのは「一緒に行って立ち会う」ということでした。父は超多忙な人でしたし、成人した私たち姉弟もそれぞれ仕事をかかえてたいへんでしたが、母が主治医に話をききたそうな気配をみせたときは、上野先生がご提案されておられる医師への「時間をとっていただけませんか」という問いかけを家族が行い、本人と一緒に行って、傍らで手をとって話にのぞみました。また、思わしくない話の後はまっすぐ家へ帰らず、雰囲気のよい喫茶店へ寄ってお互いすこしでも明るく過ごせる方法をとことん話し合いました。忙しい先生をつかまえて「申し訳ない」と思いながらしたい質問もできず、暗い心を抱えて帰るより何十倍も効果があったと思います(現にそうした試みをはじめた後、母の顔が明るくなりました)。その意味で、私たち家族はまさに「チーム」でした。なにかご参考になれば幸いです。
Re:Sayuriさん
上野直人(海外在住) 2006/11/22
勇気づけられるコメントありがとうございます。忙しいのには配慮は医療従事者として欲しいですが(爆笑)。でも気にすることなく質問するのがとても大切ですね。本当にありがとうございます。
Re:医師への質問とチームBへのアプローチ
さじ(東京都) 2006/11/23
医療側(医師)からのコメントになります。時間を決めてもらえれば、逆に全体のスケジュールが決められるのでたいていは医療サイド側からもよろこばれると思います。ただ、”仕事がおわってから来ますので21時以降で御願いできますか?”といわれてしまうと(言われたことありますが)、たしかにまだ仕事に追われている時間帯であっても、事務作業に追われているころだったりします。ある程度は医師側に、あわせてあげられるほうがよいように思います。本来は消費者でもある(表現の是非はともかく)患者さんにあわせるべきなのかもしれませんが、能力の高い医師ほど1体多対応になりやすいのがこの国の常です。また、最初の入り口さえあけば、あとは医療サイド側で対応する職種が増えていくこともおおく、多対多対応にもなっていきます。そうするといい状況になっていくと思います。
看護師さんは、自然と患者さんのサイドに立つように心に刻まれていることが多いので、看護師さんとより相談できるようになるといいです。看護師さんも激務で、本当に時間はないのですが、経験上、ほっておけないかたが多いように思いますのできっとうまくつなぐ役目をはたしてくれると思います。CRC(試験コーデイネーター)もそのように思います。自分も、看護師さんから”このこと心配しているからちゃんと説明してあげて!”とよく怒られます。医師はへそを曲げやすいのも事実ですので、なれた感じの看護師さんに御願いするとうまくいくように思います。
(勝手なことかきまして、失礼しました)
Re:医師への質問とチームBへのアプローチ
佐藤由美子(愛知県) 2006/11/23
個人的な経験を書き込みさせていただきます。病院勤務の薬剤師です。
乳がんの手術を受ける目的で入院された患者さんの服薬指導を担当させていただいたときのことです。
その患者さんは乳がんの治療のことなどよく勉強されていて、
今後のホルモン剤や抗がん剤による治療のことを不安に思っていると相談をされました。
当院では入院中に組織診の結果が出ないため、一般的な説明をさせていただいたところ、退院後も相談をしたいとのお申し出を受けまして、外来受診日に時間を作ってお話をしていました。
抗がん剤による治療中に軽いうつ症状になられて、抗うつ剤が処方されたこともありました。「薬に頼っていいのでしょうか?」と聞かれて「必要な時期にしっかり使うことも大切ですよ」とお話したこともありました。
もう術後補助療法を終えられて、しばらくお会いしていないのですが、お元気でいらっしゃると嬉しいなと思っています。
医療者とのコミュニケーション
ヨーコ(東京都) 2006/11/24
私は患者の立場からお話させていただきます。さとう様のお気持ちは本当によくわかります。私の主治医も見るからに明らかに御多忙を極めておられ、そのような先生方に根掘り葉掘りお尋ねするのは本当に心苦しく気が引ける思いがします、「先生ご自身がご病気にならないでください」と申し上げたいくらいです。そういう状況の中で「主治医と上手くコミュニケーションを取るために私にできることはないか」と手術後の入院中から考え始めました。お世話になっている病院はインフォームドコンセントを徹底してくださり、進行性で全身病であることを伺って、私は自分の病気について、自分の状態について、自分にはどのようなオプションがあるのか、もっと知りたいと思いました。日本では信頼できる情報源が整備されている状況といえるかどうかは別として、私なりに基本的な情報をまず入手し理解しました[主治医の先生に信頼できる情報源をお尋ねすることもできるのではないでしょうか。私は別の医師の先生が教えてくださいました]。そうすると、必然的に質問したい内容や疑問が具体的になって絞られてきました。事前に質問事項を用意しておき、「先生、今日は2つ質問させてください」とお尋ねし、またそうすることで主治医から受けるご説明やご回答をより良く理解できるようになったと思います。また、「お忙しい先生にこんな質問をしても良いのだろうか」という不安も減り自信を持ってご質問できるようになりました。また、直接医師の先生でなくても、まず看護師さんにお話することで看護師さんに応えていただける内容もあったり、看護師さんが必要であれば一度質問を預かってくださって看護師さんから先生なり専門職の方につないでくださることもあると思います。
参考になるご意見、ありがとうございました
さいとう こうじ(埼玉県) 2006/11/26
書き込みから一週間経って訪ねてみたら、上野先生はじめ医師や薬剤師の方々、患者さんと思われる方まで、とても幅広く参考になるご意見をいただき、ありがとうございます。妻とともに拝見させていただきましたが、とても感動しました。妻は乳癌で手術後の抗がん剤による治療も一通り終了し、戦う意欲の喪失感と再発の恐れをいだいて、うつ気分になることがよく見られます。そうですね、私が一緒に医師に伺ったり、その際に時間をとることについてお願いしてみたいと思います。看護師さんに声をかけることは発想にありませんでしたので、早速試みたいと思います。家族としてできることをまずは行ってみます。
Re:頑張ってください
上野直人(海外在住) 2006/11/26
斉藤さん、頑張ってくださいね。応援しています。また気軽に掲示板に来てください。また他の方々に紹介していただけたらと思います。宜しく御願い致します。
Re:頑張ってくださいpart2
Sayuri(東京都) 2006/11/27
核心部分を汲みとっていただけたようで、さいとうさんのコメント嬉しく拝見しました。まずは夫婦や家族が一丸となること、すべてはそこが基礎であり、その先にお医者さんやチームBの存在があるのだと思います(そこに気づくと他力が自力に転換します)。さいとうさんのご家族としての試みに心からのエールを送ります。がんばってください。

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