掲示板「チームオンコロジー」

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患者と医療者のコミュニケーション
教えてください「硬癌」って
とまと(大阪府) 2009/09/10
手術を終えたばかりの「癌青葉マーク」の乳癌患者です。
先日先生の方から病理検査の結果をいだだきました。
その中に、乳癌の組織型 浸潤がん「硬がん」とありました。
「硬癌」って初めて目にしましたので、先生に尋ねたところ「昔は判断基準になってましたが今は他ので判断するので・・・」と硬癌については説明がありませんでした。
家に帰り調べてみると「分化度が低く2センチ以上のものに関しては乳頭腺管癌、充実腺管癌の10年生存率と大きく差が開き予後不良」とあり驚きました。

先生は私に心配をかけないでおくために「今は判断基準になっていない」といわれたのでしょうか?分からなく混乱し不安になってしまいまた。

実際のところを知りたいです。
どうか教えてください。


   
Re:教えてください「硬癌」って
柏葉匡寛(岩手県) 2009/09/11
とまとさん、ご心配ですね?
欧米では浸潤性乳管がんと非浸潤性乳管がん、そして小葉がんと大まかに分類されていますが、日本では独自の組織学的分類を持っており、その中で「硬がん」「乳頭腺管がん」「充実腺管がん」「特殊型」のように分かれ、それぞれで再発しやすさ等が異なっていると言われてきました。これはよく考えると「何処から発生し乳管からしみ出ているか」「顕微鏡での見え方・かたち」などで分類されている、つまり分類の方法が異なっていることを表しています。その視点でみた再発しやすさがとまとさんの読んだ文献の内容だったのでしょうね?術後の経過観察の結果から得た乳がんの性格の一部を表しています。しかし実はその様な形にどうして乳がんが発生・分化していくのかは余り解っておりません。使いやすい特徴で分類している、逆にいえばその分類は様々と言うことです。

そこで最近では治療のターゲットになるタンパクの有無で乳がんを分けることで、その有無で実際にがんの再発しやすさが予想できる、治療効果が解る=再発を抑えることができる事の方が多く使われるようになてきました。主治医の先生の「今では他の…」がこれにあたります。ホルモン受容体やHER2といったタンパクの有無であり、一部ではがんの増殖を示すタンパクも参考にされるようになってきました。

まとめると「硬がん」は1つの形態的分類であり、良い悪いの見方も出来ますが、それ1つで貴方の腫瘍の性格の全てを表しているわけではないので1つの情報として聞いておく、治療に役に立つ標的についてのお話しが今後の生活にもっと影響するとお考えになり、主治医やそのまわりの看護師さんとよく話し合うと良いのではないかと思います。

参考になりましたか?
Re:教えてください「硬癌」って
とまと(大阪府) 2009/09/11
解りやすく丁寧にお答えいただきありがとうございました。
「硬癌」だけで判断して一喜一憂することはないのですね。とても安心できました。

この病気になって初めて解ったのですが、「癌」は切ったら終わりではないんですね。
担当の先生とはこれからずっと良い関係でいないといけないっというプレッシャーから怒られたら、嫌われたらと心配になり聞きたいことも聞けないでいます。
いつも忙しくされており、手術が終わりホルモン治療のみの患者にはゆっくり時間をとってくださる様子がなく、掲示板にて質問させていただきました。
先生と良いコミュニュケーションを築くことはすごく難しいように感じています。
この掲示板で不安解消できるのでありがたいです。
Re:教えてください「硬癌」って
上野 直人(海外在住) 2009/09/12
勉強させていただきました。(^^)
Re:教えてください「硬癌」って
サラダ(千葉県) 2020/04/01
検査後浸潤と確定。
明日治療方針に付いての診察です。
ああ、これが不安か、、という感じです。
頑張って乗り切りたいです。

Re:教えてください「硬癌」って
K(神奈川県) 2020/04/02
ぐっどらっく!
わからないこと、混乱していていることは、患者であれば皆んな経験していることですので、素直に周りの医療者に協力を求めてくださいね!
Re:教えてください「硬癌」って
K(神奈川県) 2020/04/02
サラダさん
お気持ちをご共有頂きありがとうございます。

検査後の結果が出たばかりで、ご心配が多い時期かと思います。
かかりつけの医療機関に相談支援センターがあるかご確認頂き、周囲にいるご家族やご友人に今のお気持ちをご相談してみても良いかもしれません。
具体的に、ご心配なことをノートや携帯のメモに書いておくこともお勧めします。ご相談の際に活用できるかと良いと思います。
本日治療方針の話があるとのことですが、疑問点や不安があればまず主治医含め近くにいる医療従事者にお話いただくのが良いと思います。
また、私たちにお手伝いできることがあれば、いつでもご相談ください。

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