掲示板「チームオンコロジー」

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治療とその選択
基質産生癌の抗ガン剤について
こっぺ(広島県) 2009/10/18
宜しくお願い致します。
20年4月に乳房温存手術をし、その病理結果はStage1、基質産生癌、トリプルネガティブ、リンパ節転移なし、グレード2、腫瘍径1.2㎜×9㎜、脈管侵襲あり、切除断端ーです。これまで放射線25回、AC4回、ドセタキセル1回して中止になり、今は、術後フォロー中です。
前回受診した際、主治医の方から「抗がん剤しなくていいのにしたのだから十分だろう」と云われました。
私はこの発言に納得がいきません。トリプルネガティブだったら術後治療は抗がん剤しかないのではないのでしょうか!
ホルモン療法もハーセブチンも効かないし・・・
それとも、この病理結果では本当に必要なかったのでしょうか
私が抗がん剤望んだのは間違っていたのでしょうか
先生はどのようにお考えでしょうかご教授の程宜しくお願い致します。また、基質産生癌、トリプルネガティブは予後が悪いと解釈してますがどうでしょうか?
再発は切除断端-だったらないでしょうか
遠隔転移はあるでしょうかあるとしたら術後何年くらいでしょうか  お忙しいとは存じますが宜しくお願い致します。

   
Re:基質産生癌の抗ガン剤について
上野 直人(海外在住) 2009/10/21
「抗がん剤しなくていいのにしたのだから十分だろう]
とんでもない発言ですね。笑
すいません、笑って。

そもそも治療するにもしないにも根拠があるか医療行為を行うのであって、このような発言をされたら患者として不安を増幅されてしまいます。

さて、本題ですが。頂いた情報でadjuvant onlineというソフトを使うと長期展望が統計学的にでてきます。ですので、是非主治医に相談され、聞き出してください。

おそらく、主治医の意図はガンの進行が初期であるので、化学療法をするしないの意見が分かれるので、そういう発言が出てるのでしょうね。トリプル・ネガティブなので化学療法をする必要がある決まりはありません。
Re:基質産生癌の抗ガン剤について
こっぺ(広島県) 2009/10/21
上野先生、早々のコメントありがとうございました。
もうひとつお教えください。
アバスチンの承認申請がだされたとネットで読みましたが
認可がおりれば私の癌にも必要でしょうかそれとパープ阻害剤という分子標的治療薬(BSI-201でしょうか?)も必要でしょうか?術後もうすぐ2年になろうとしてますがこれからでもそういう薬が開発されれば使った方がよろしいのでしょうか。それとも再発・転移した時でしょうか?
宜しくお願い致します。
Re:基質産生癌の抗ガン剤について
上野 直人(海外在住) 2009/10/22
これは何ともいえないですね。過去の事例かいうと、一定の期間がたち再発がなければ、よほどの効果が無い限り、後からこれらの薬を使用しましょうという考えは出てきません。待つしかないですね。健康で楽しい生活をしてください。(^^)
Re:基質産生癌の抗ガン剤について
こっぺ(広島県) 2009/10/22
上野先生、ありがとうございました。
これからは楽しい生活が出来るよう私も願っております。
先生もどうぞご自愛くださいませ。
Re:基質産生癌の抗ガン剤について
こっぺ(広島県) 2009/11/24
お世話さまになります。
先生、もう一点お伺いしたいのですが今は、経過観察中ですが
これでガンは完治したのでしょうか?それとも一度ガンになった以上は完治ということはなくいづれ何年か先に転移があるのでしょうか・・・
毎日不安で過ごしております。
宜しくお願いします。
Re:基質産生癌の抗ガン剤について
上野 直人(海外在住) 2009/11/25
癌は治らない。 以前にブログに書いたものを少し書き加えて答えさせていただきます。

厳しいことを言って申し訳ありません。(^^)
治るとは何かですね。僕自身が患者として言えるのは、仮に医学的に治っても、多くの患者は再発がおきないか、心の葛藤しています。また、治療の副作用、また経験によって人生観が変わってしまいます。
なので、僕はけっして患者に癌になるとおなじ人生が戻るとは言いませんし、もどらないだろうといいます。治ると気軽に言うのは医療従事者の勝手な言い分だと思います。
さて、人間はいずれ死にます。いずれ死ぬので、この病気になると今まで考えたことのない人生観を考えさせられるのが普通です。
つまり、告知を受けない人はそのチャンスを奪うわけです。
また、死を感じることは緩和医療が初期の段階から必要なんです。どのようにこの病気と取り組みたいか、どのように死を面したいか、色々ですね。色々で良いと思うのですが、考えた方がいいですね。
それだけに、医療従事者は緩和、治療をふくめて患者とつきあうことが大切だと思います。

つまり、癌という問題は患者の人生の中ではがすことの出来ないスタンプを張られたのと同じです。

不安です。僕もcancer survivorですが、不安です。
でも、この不安とどのように生きていくかが私たちガン患者に与えられた使命かも。
Re:基質産生癌の抗ガン剤について
こっぺ(広島県) 2009/11/25
先生、ご返答ありがとうございました。先生も癌患者なのですね。知りませんでした。日々葛藤している患者の気持ち分かって貰えた気がします。
主治医に「もう治っているのだから」と云われるとつい反感を感じ「いや治癒することはない」そう思っておりました。先生のコメントを拝見して自分なりに納得しました。これから先、自分なりに不安と闘いながら寿命まで生きてゆきます。
先生、お体大切になさってくださいね。

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