掲示板「チームオンコロジー」

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治療とその選択
再発卵巣癌の治療について
kerorin(兵庫県) 2009/12/25
以前 地固め療法についてアドバイスを頂いた者です。
その節は本当にありがとうございました。
家族とも主治医とも十分に相談した上で 最終的には自分の判断で地固め療法は受けず 経過観察を続けてきました。

ところが 初期治療終了後わずか3ヶ月で 転移の疑いが出てきました。
CT検査で右閉鎖節リンパ節が7mmに腫大していることが分ったのです。
もともとステージ3Cで リンパ節郭清もしていなかったので いずれは転移するかも・・・と不安は持っていましたが まさかこんなに早くその日がやって来るとは やはり癌は恐ろしい病ですね。

主治医は「7mmだとまだ明確に転移だとは言えない。」とおっしゃっていましたが PETを撮って確認することになりました。

主治医からは 初期治療で行ったTC療法は使えないので 他の抗がん剤を試すことになると思うが 副作用の問題もあるので すぐに治療を始めるかどうかはまた相談していかないといけないと言われました。

すぐに治療を始めないで様子をみてて大丈夫なのか それとも 今更慌てても もう仕方が無いということなんでしょうか・・(T.T)
「再発」と聞いて頭が真っ白になりそのまま帰ってきてしまいました。

もし再発(転移)であった場合 どういう治療をするのが一般的なんでしょうか?
再発の場合はもう初期治療以外の抗がん剤を試す他には治療方法はないのでしょうか?
再手術をするとか 分子標的薬などを試すという選択肢もあるのでしょうか?

   
Re:再発卵巣癌の治療について
上野 直人(海外在住) 2009/12/26
再発と聞くと頭が真っ白になるのは当然です。
僕も再発疑いがあるたびに頭がグルグルします。

さて、再発を確認することが大切です。
PET/CTは良いのですが、PETは10mm以下の陰に関してはガンの鑑別診断の精度が落ちる事だけは覚えてくださいね。
また、CA125はいかがですか。
つまり、総合的な判断を主治医とともに再発であるかを見極める必要があります。

再発を確定しない限りは治療はすすめてはいけません。それだけは原則とします。また、どのようなコミュニケーションになったか教えてください。

気持ちはつらいでしょうが、大きく息をすってください。落ち着いて。
Happy Holidays !!
応援していますね!

Re:再発卵巣癌の治療について
kerorin(兵庫県) 2009/12/26
上野先生 さっそくコメントありがとうございます。
11月の採血の結果では CA125は5U/mLでした。
その他CA15-3は16.9U/mL SLXは31U/mLでした。

上野先生も 同じ不安をお持ちなんですね。
それなのにいつも私たちの悩みに応えて下さって本当に感謝しています。
少し気持ちが落ち着いてきました。
PETの結果が分るのは来年になるので それまであまり思い詰めずにのんびりします。
どうもありがとうございました。
Re:再発卵巣癌の治療について
上野 直人(海外在住) 2009/12/27
再発に対する不安な気持ちは患者であれば同じです。夜眠れなくなると時もあります。また状況を教えてください。
Re:再発卵巣癌の治療について
kerorin(兵庫県) 2010/01/13
上野先生こんばんは。
今日 PET検査の結果を聞いてきました。
残念ながら 右閉鎖リンパ節に0.7cm(SUVmax=2.6) 直腸吻合部右側に1.2cm(SUVmax=4.1)の再発病変が見つかり 抗がん剤治療を勧められました。
腫瘍マーカーは前回11月以降は検査していません。

主治医からは 先ずはCPT-11とドセタキセルを3クールの後CT検査をして 効果が認められれば最大6クール行うことを提案されました。
その治療が効果がない場合は次にドキシルを試すということでした。

私としては ドキシルを先に使ってみたかったのですが 病院の方針として 基本的にはその順番で行うことになっているそうです。
ドキシルは比較的副作用も少なく 脱毛もしないと聞いたので 出来ればドキシルがいいな・・と思っていたのです。
この期に及んで脱毛の事など気にしている場合じゃないのかも知れませんが 精神的にはかなりダメージを感じるのも事実です。

手術や放射線治療についても訊ねましたが 期待出来ないということでした。
卵巣癌では 放射線はあまり効果がないのでしょうか?
他には臨床試験としてWT1ペプチドを試すことも可能ですが 現時点では 抗がん剤の方が効果が期待出来るという見解でした。

来週初めに家族も交えてもう一度話し合って 納得したら治療を始めることになるようです。

今は自覚症状も無く すぐに治療を始める必要があるのだろうかと少々疑問も感じますが 上野先生はどうお考えになりますか?
他にもっと効果のある治療法もあるのでしょうか?
Re:再発卵巣癌の治療について
上野 直人(海外在住) 2010/01/20
返事が遅れて申し訳ありません。

PET-CTの検査を聞いて動揺されていますか。
基本的な質問ですが、あきらからに、PET-CTは間違いなく再発として主治医は考えているのでしょうか。

米国と日本の違いかも知れませんが。PET-CTでは1 cm 以下でSUVが低い場合はほかに確信のもてるものがないと再発を宣言できないかも知れないですね。
CA-125があがっているとか?

CPT-11とドセタキセルを組み合わせるということですね?
どれくらい効きと言われていますか。
また、副作用はどれくらいと説明を受けていますか?

それぞれの治療において、この情報を押さえる必要があります。
Re:再発卵巣癌の治療について
kerorin(兵庫県) 2010/01/20
上野先生コメントありがとうございます。
まだ私自身の気持ちはグラグラしているのですが すでに入院の予定も入りどうしたらいいのか悩んでいました。

主治医からは リンパ節にある7mmの方だけなら まだ再発と確定するには早いかも知れないが 直腸の吻合部は1.2cmになっているので再発と考えるという話でした。

CA-125は11月に検査した時は5U/mLでその後は検査していません。
主治医からは腫瘍マーカーが上がらなくても再発している場合があると聞いています。

CA-125は手術前(3月)の最高値に568U/mLで TC療法スタートして終了後もずっと一桁で推移しています。
むしろCA15-3の方が高めで初期治療スタート時は222.1U/mLでその後は20台を推移していましたが 11月時点では16.9U/mLでした。
自分はあまりマーカーに反応しないタイプなのかなと思っていました。

CPT-11とドセタキセルの効果については40~50%。
副作用はTC療法の時とそれほど差異はないが 下痢が起きることが多いと聞いています。

現時点で治療を始める必要があるのか疑問でしたが 放っておくと腫瘍が腸を圧迫して腸閉塞を起こす危険もあるし 確実に命に関わってくると言われたので治療を了承しました。
22日にもう一度CTを撮り 来週26日に入院し27日に治療がスタートする予定になりました。

まだ自覚症状もないし 出来ればもう少し観察していても良いのではないかと思いますが 治療が遅れることでその後の治療がより困難になるのではという不安もあります。
でも 今更やっぱり治療しないと言い出していいものか・・・とも思います。

このままスッキリしないまま治療を始めても後悔しそうなので
 22日にCTを撮りに行った時に採血もお願いしてみようかと思います。(診察日ではないので可能かどうかわかりませんが・・)

長くなりましたが 質問を整理します。

*再発であっても腫瘍マーカーに反応しない場合もありますか?
その場合は他にどういう方法で判断して どの段階で治療をスタートしますか?
*腫瘍マーカーが上がっていない場合 1.2cmと0.7cmの腫瘍が見つかった場合 上野先生なら治療をスタートさせますか?
*再発であったとして この時点でCPT-11とドセタキセルで治療することについてどう思われますか?
*CPT-11とドセタキセルの副作用について教えて下さい。
*それ以外に効果的だと思われる治療法はありますか?

長々とすみません。
よろしくお願いします。
Re:再発卵巣癌の治療について
上野 直人(海外在住) 2010/01/20
セカンド・オピニオンサイトではないので治療をするかしないかをこれだけの情報で答えるのは出来ませんが、主治医に対して何を聞くべきかを答えますね。

12mmの影に関しては、再発の可能性は確かに高そうですね。でも、医師にどれだけ確信しているのかを確認するべきです。次におすすめするのはCA-125をはかることです。米国では生検する可能性もあります。

*再発であっても腫瘍マーカーに反応しない場合もありますか?
ーありえます。ですので、再発の確信度を医師に確認する必要があります。これは治療するにあたって納得度につながります。

その場合は他にどういう方法で判断して どの段階で治療をスタートしますか?
*腫瘍マーカーが上がっていない場合 1.2cmと0.7cmの腫瘍が見つかった場合 上野先生なら治療をスタートさせますか?

返答できません。どうしても、納得できないなら、セカンド・オピニオンが必要です。でも米国では多くの場合確実に再発したエビデンスレベルが高くないと治療出来ません。

*再発であったとして この時点でCPT-11とドセタキセルで治療することについてどう思われますか?

次の質問が必要です。おそらく主治医はプラチナ耐性卵巣ガンととらえていると思いますが。如何ですか?
ガイドライン上は単剤使用が標準です。以下
色々あります。
Docetaxel Etoposide, oralGemcitabine Liposomal doxorubicin Paclitaxel, weekly Pemetrexed Topotecan

PT-11とドセタキセルのデーターは存在しますが、何を根拠に選び単剤よりも良いのかを聞くべきです。もちろん副作用もふくめて。最後に根拠になる論文を聞いてください。

チャレンジかも知れませんが、聞くほど言い答えがでると思います。主治医の返事をまた教えてください。(^^)
Re:再発卵巣癌の治療について
kerorin(兵庫県) 2010/01/21
返信ありがとうございます。

前回相談した時に 主治医になぜこのお薬なのですか?単体ではなく2種類の方が良いのですか?と訊ねたのですが 「少なくても私たちは この組み合わせが一番効果があると信じているのであなたにすすめているのですよ。」という返答でした。
専門的な話をしても理解出来ないと思っているのかも知れませんね。
私の質問の仕方が悪かったのかも知れませんが それ以上踏み込んで質問することは躊躇われました。(~_~;)

「プラチナ耐性卵巣癌」という説明は受けていませんが 初期治療でTC療法をして半年を待たずに再発したので同じ薬は使えないということでした。

何とか治療をスタートする前に もう一度腫瘍マーカーを確認してもらうようにお願いしてみようと思います。
またご報告させていただきます。
ありがとうございました。
Re:再発卵巣癌の治療について
上野 直人(海外在住) 2010/01/22
keroin: 前回相談した時に 主治医になぜこのお薬なのですか?単体ではなく2種類の方が良いのですか?と訊ねたのですが 「少なくても私たちは この組み合わせが一番効果があると信じているのであなたにすすめているのですよ
。」という返答でした。専門的な話をしても理解出来ないと思っているのかも知れませんね。私の質問の仕方が悪かったのかも知れませんが それ以上踏み込んで質問することは躊躇われました。(~_~;)

Ueno: なるほど、
次の質問が必要です。
1.効果とは何を指しているのか、ガン専門医は効果と言うが、これは縮小のことか、延命のことか、病気のコントロールしている期間のことか。
2.二剤に関しての科学的根拠を聞く必要があります。読むことの出来るものがあるのか。論文と言われたら、見せてくれてと言ったらいいです。笑
3.二剤にと一剤と副作用の違い。

keroin:「プラチナ耐性卵巣癌」という説明は受けていませんが 初期治療でTC療法をして半年を待たずに再発したので同じ薬は使えないということでした。

Ueno: 理解できますね。プラチナ耐性卵巣癌であるかと聞いてください。おそらくそうだと思いますが、口頭でコミュニケーションしてくださいね。

keroin:何とか治療をスタートする前に もう一度腫瘍マーカーを確認してもらうようにお願いしてみようと思います。またご報告させていただきます。ありがとうございました

Ueno:あまりお役に立てないかも知れないかが、コーチングだけは一生懸命させて頂きます。

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