掲示板「チームオンコロジー」

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治療とその選択
オンコタイプDXで中間リスク、1センチ以下の腫瘍
ゆず(茨城県) 2010/01/04
このような掲示板があるのを今日はじめて知りました。

実は、明日の朝の外来で、化学療法を今から追加するかどうか、決めなければなりません。
迷っている理由は、オンコタイプDXのスコアです(下のツリーの方と同じく、アメリカの患者
掲示板に参加しても、分かりませんでした)。

ご意見をいただければ幸いです。
誠に申し訳ありません。迷い続けて今日まで来てしまいました。不安のあまり検査を受けて
かえってややこしい状況を招いてしまった事も含めて、自分の腰のすわらなさが情けないです。

8月末に全摘手術を受けました。術後の治療はリュープリン+ノルバティクスをしています。

病理結果は次の通りでした。
1.左E、0.6x0.4cm(乳管内成分を含めた全体は2.1x0.7x4.5cm)
2.乳頭腺管癌(繊維性結合組織を介在させて小腺管状ないし索状に増殖する腫瘍が見られる)
3.g(+)、f(-)、s(-) (脂肪層への浸潤はない)
4.核グレード2(核異型スコア4、核分裂スコア2(核分裂像5-7個/10HPF))
5.ly(-)、v(-) (脈管侵襲像は明らかでない)
6.Er100%強陽性、PgR80%強陽性、Her2スコア0
7.乳管内腫瘍の割合70% (乳管内成分ではcomedo necrosisが散見される)
8.断片陰性 (全摘しました)
9.リンパ転移0 (センチネルリンパ節0/2)
10.転移不明 (ドックで見つかりましたが肺レントゲン、肝臓エコー、CEAは正常)

オンコタイプDXのレポートは下記の通りです。
1.スコア23(遠隔転移の確率15%)
2.Erスコア9.3、PgRスコア7.9、Her2スコア9.7

色々考えて、相談もし、「あの時やっておけば、という気持ちだけの問題なら、やらなくても
いい。リスクと一緒に生きていく」という気持ちの整理はついています。
オンコタイプDXのレポートや関連する論文を見た限りでは、CMFは中間リスクの患者に
効果がなかったものと思われました。CMFならやりたくありません。
では今の抗がん剤ならどうだろう?というのが素人には分からず、非常に迷っています。
抗がん剤が確実に効果があると思えるならば、やりたいという気持ちもあります。

化学療法をやった方が良いのかと迷う理由は次の通りです。
・TAILORxのレンジの上限(25)にスコアが近い。
・年齢が41歳。
・アメリカの患者掲示板の関連ツリーから集計してみた所(暇ですね)、化学療法を
 する患者が大多数になるちょうど境目だった。
・家族歴があり(叔母、60前で発病)、叔母はトリプルネガティブ乳がんでした。
 局所再発も経験して一時は大変だったと聞いています(幸い、再発から5年後の今、
 転移の兆候もなく健在ですが)。
・子供がまだ小さい。数年で転移したらと考えるとぞっとするのは確かです。

やらなくて良いのかと迷う理由は次の通りです。
・タキサン系も、Ki-67が陰性なら効果がないという論文をネットで読みました。
・叔母は術前抗ガン剤をしましたがあまり効かなかったと言っている(タキソテール。
 ちなみに術後はUFTを3年飲んだそうです)。
・ゾメタの抗腫瘍効果に関連した情報をネットで読みましたが、ホルモン陽性の患者
 にもこちらは確実に効果がありそうな気がします。歯のトラブルもないので(親不知は
 4本全部抜いており虫歯もありません)、首都圏で、ゾメタの投与ができる医療機関は
 いくつかあるようなので、そちらに賭けてみても良いのではという気がしている。

ご意見をいただければ幸甚です。




   
Re:オンコタイプDXで中間リスク、1センチ以下の腫瘍
ゆず(茨城県) 2010/01/04
すみません、叔母が受けたのはタキソテールではなくタキソールでした。毎週投与、術前半年と言っていたので、その前にも何か受けたのだと思います。
家族歴は、母は、骨粗鬆症持ちで50代の頃に治療していましたが、70代の今、持病もなく元気です。叔父二人、兄、祖父も癌にはなっていません。祖母が昔、70歳頃ですが胃ガンで亡くなっています。

私の体調は、投薬が必要なレベルではないのですが橋本病があります。他は人間ドックでもすべてA判定でした。
ホルモン治療を始めて3ヶ月過ぎましたが、副作用らしきものは現在「全く」感じていません。正直、生理があった頃よりもすっきりしている位です(出産を境に、偏頭痛や月経前の風邪症状に長年悩まされていましたので)。
副作用がないのはそれはそれで不気味なのですが(タモキシフェンが代謝できないケースもあるそうですね?)、とりあえず元気に過ごせています。

主治医の先生は、元々、ホルモン治療で十分とのお考えでした。検査は私から言い出しました。(正直、中間に落ちるとは予想せず・・・今の困った状況は自分で招いたと思っています)
先生は、予想よりスコアが高かったせいか、「うーんどうしますかね~」とおっしゃりつつも、「あの時やっておけば良かったと思う位ならTC療法をやってみては」とおっしゃっています。ただ、今何の治療もしてないわけではなく、急ぐ必要はないので考えてと言われて、年末年始に考えました・・・が。・・・

私は、色々考えた結果、どうせ人間はいつか自分の寿命と直面しなければならない時が来るし(40過ぎるまでそんな事も分かっていませんでした)、現在の医学でどうにも消せないリスクなら、気持ちの問題だけなら、やらなくても良いと思いつつ--あまりにも早く子供達と別れるような事態になるのも嫌でーーTC療法がもしかしてとても効くなら?とも思ったり--ぐらぐらしています。

長々とお目汚し、申し訳ありません。
Re:オンコタイプDXで中間リスク、1センチ以下の腫瘍
上野 直人(海外在住) 2010/01/06
よーく勉強されていますね。
以下の項目ごとにまず考えを書かせて頂ます。

化学療法をやった方が良いのかと迷う理由は次の通りです。
・TAILORxのレンジの上限(25)にスコアが近い。: 最終的にはこの試験のみでしか現時点では化学療法がなんらかの意味があるかがわかります。
・アメリカの患者掲示板の関連ツリーから集計してみた所(暇ですね)、化学療法をする患者が大多数になるちょうど境目だった。:現実には半々です。直感の問題です。
・家族歴があり(叔母、60前で発病)、叔母はトリプルネガティブ乳がんでした。 :あんまり考慮されません。Genetic counselinghは重要ですね。
・子供がまだ小さい。数年で転移したらと考えるとぞっとするのは確かです。:そうですよね。でも、治療に副作用も考慮しないとだめです。

やらなくて良いのかと迷う理由は次の通りです。
・タキサン系も、Ki-67が陰性なら効果がないという論文をネットで読みました。 :確立した科学的根拠はまだありません。
・叔母は術前抗ガン剤をしましたがあまり効かなかったと言っている(タキソテール。 :何とも良い理由とは言えません。
 ちなみに術後はUFTを3年飲んだそうです)。
・ゾメタの抗腫瘍効果に関連した情報をネットで読みましたが、ホルモン陽性の患者 にもこちらは確実に効果がありそうな気がします。歯のトラブルもないので(親不知は 4本全部抜いており虫歯もありません)、首都圏で、ゾメタの投与ができる医療機関は いくつかあるようなので、そちらに賭けてみても良いのではという気がしている。 :現時点では確率していませんので薦められません。

ちなみに、直感としてはどうしたいですか?
Re:オンコタイプDXで中間リスク、1センチ以下の腫瘍
ゆず(茨城県) 2010/01/06
お返事ありがとうございます。

直観としては、どちらでも良い、でした。
だから迷いました。

どっちでも、間違ってはいないのだろうなと。
で、結果もほとんど変わらないのではないかと。中間リスクにも化学療法のメリットがちゃんとありそうだという気配が、少なくとも今の段階では、見えていない以上。全体として見れば。
もちろん、患者個人個人にとっては1か0ですが・・・。

実は、昨日の外来で、「抗ガン剤治療はしない」と決めてきました。

数年でまさかの転移が見つかったら、自分の判断を責めるだろうと思いますが--
主治医の先生は、数年とか早い段階での転移は心配しておられないようでしたが、治療終了後の遅発転移はありうるのではと思っておられるようでした。
そのため、ホルモン治療を長めにしっかり受ける方針になりました。
(リュープリンは5年。飲み薬は、今後の臨床試験の結果などによっては10年?)
自分にはホルモン治療はどうやらとても負担が軽いので(飲み始めの頃に鬱っぽくなった以外、これといった副作用は感じないです)、長くなっても構わないと思っています。

ゾメタの投与は受けます。副作用と引き換えて試してみる価値はあると、直感的に、感じています。
笑われてしまうと思いますが、うちの母は癌になってないのですが、母から見て母、妹、娘と、1親等の女性が3人共癌になる中、長年骨そしょう症の治療を受けていた母や、母の男兄弟が70過ぎても癌になっていないのは、「なんか、『骨』と癌って関係あるのでは??」と思ったのです。
また、自分と似たようなアメリカ人女性(この方は腫瘍径5ミリでグレード2、オンコタイプスコア23と、私とほぼ同じ)が、中間リスクだと分かった際、医師2人から化学療法は勧められずリュープリンの追加を勧められ(私はすでに最初から受けています)、さらに、1人からゾメタの追加を勧められたという記事も、患者掲示板にありましたので・・・。
http://community.breastcancer.org/forum/96/topic/731222?page=1

けれども、何だか、どうしても、抗ガン剤が自分に必ず必要なものだとは思えませんでした。

・・・これで良かったのでしょうか。

きっと、もっとずっと先まで答えは出ないと思いますが(答えが出るのがずっとずっと先であることを祈っています)・・・私の迷いに辛抱強く付き合って下さった主治医には、感謝しています。

上野先生、お忙しいところ、ご意見いただきありがとうございました。

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