掲示板「チームオンコロジー」

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治療とその選択
ホルモン療法の有効性
f(東京都) 2010/01/30
乳癌の術後補助療法の有効性についてお尋ねします。
術後ホルモン療法の有効性とは、再発をなくす可能性でしょうか、それとも再発を遅らせる可能性でしょうか?

Adjuvant! Online で、次のような結果が出ました。
10年間の再発リスク:32%
10年無再発生存率:67%
ホルモン療法の有効性:40%
ホルモン療法によるベネフィット:11%が無再発

つまり、100人がホルモン療法を受けたとして、67人はホルモン療法をしなくても再発はせず、21人にはホルモン療法は効かず、11人がホルモン療法の恩恵にあずかることが予想される。
ということになるのでしょうか。

標準治療であること、40%の有効性があること、再発したら治癒が難しくなること等から当然の補助療法だということは頭では理解できるのですが、利益を受ける確率の低さや副作用のことを考えると、どうしても心が拒否反応です。乳癌は進行が遅く術後10年以上たっても再発があると聞きますが、お金をかけて副作用をもらっても遅らせるだけの治療なら、受けたくないと思ってしまいます・・・。

ホルモン療法の有効性って、どうなんでしょうか?


   
Re:ホルモン療法の有効性
上野 直人(海外在住) 2010/01/31
患者さんですか医療従事者ですか?

ホルモン療法は基本的に再発をなくすのと、再発を遅らせている両方があると思います。Adjuvantオンラインの見方はそれはほぼ良いのでは無いでしょうか。

「お金をかけて副作用をもらっても遅らせるだけの治療なら、受けたくないと思ってしまいます・・・。」これに関してですが、副作用の率はどのように理解されていますか?またお金に関してはどのように計算されましたか?

乳がん以外に病気がなければ、副作用の率を考えても治療を受けられる方は多いですよ。治療benifitとriskのバランスはお互いの数値をだして考えられましたか?
Re:ホルモン療法の有効性
f(東京都) 2010/02/01
上野先生、コメントありがとうございます。
患者です。
副作用は、添付文書で確認しました。いろいろあるようですが、いずれも5%未満と記載されています。でも、乳癌患者の方のブログを拝見すると、ほとんどの方に何らかの副作用が起きていて、もちろん、ブログを開設されている患者さんなんてほんの一握りで、しかもそのうちの何人かの方のブログを目に下に過ぎないのですが、5%未満という数値を疑いたくなります。お金に関しては、毎月新しい服の購入を我慢するくらいで、生活に困るわけではありません。でも、帰省する回数は減りそうです。
治療benefitとriskのバランスを数値だけで比べると、治療を受けるべきなのかもしれません。でも、数値にプラスされる心の比重が多くて困っています。
先生にまでストレスを与えてしまって、すみません。コメントいただけて嬉しかったです。ありがとうございました。
Re:ホルモン療法の有効性
上野 直人(海外在住) 2010/02/01
悩みますよね。
同じ薬を飲んでる患者さんと話は出来ませんか。
患者ブログはバイアスが高いです。副作用が無いと書くブログの方が少ないですので。患者会あるいは主治医から副作用のある患者さんと無い患者さんを紹介して頂き、お話することをお勧めします。
Re:ホルモン療法の有効性
佐治(東京都) 2010/02/02
ひとつだけ追加です。

数字でみたときに、ホルモン療法の有効性を少ないとお感じになっているようでした。

ホルモン陽性乳癌のかた全般にいえることなのですが
実は、これだけの効果を抗癌剤や他の方法で得ようとしてもなかなか難しく、ホルモン陽性乳癌であれば、手術のあとにうける治療としては最も効果の高いものということができます。

ご参考までに追加させていただきました。

Re:ホルモン療法の有効性
るーん (東京都) 2010/02/06
私はホルモン治療中ですが、恐れていたのに何も副作用がありません。タモキシフェンとゾラデックスです。一応6ヶ月検診の結果はOKでしたし。

同じ治療をしていても個人差があると思います。副作用ない、っていう人も多いし、副作用が出てもだんだんなくなった、っていう人も多いです。安心のためにもうちょっと飲む、っていう人も。

やってみてあまりにも副作用がきつかったらやめるという手もあるでしょうし、少しでも再発予防になるなら有用とは思いますが、それは人それぞれの捕らえ方かも。
Re:ホルモン療法の有効性
上野 直人(海外在住) 2010/02/07
るーんさん、みたいにホルモン療法されても副作用をまったく感じない人もいます。大切なのは様々な経験があり、それをいろいろ聞いて、医療チームとのデータとを組み合わせてホルモン療法をするか決めるのが一番かもしれません。
Re:ホルモン療法の有効性
うな(海外在住) 2010/02/07
昨昨年に手術をし、去年の5月からタモキシフェンを飲んでいます。はじめの2-3ヶ月ぐらいは更年期障害みたいな、急に体が火照る症状がありましたが、ここ6ヶ月ぐらいは副作用が全くありません。一日一錠飲むだけなので、個人的には全く負担ない治療だなあと感じています。

反対に私のほうから先生方に質問です。ホルモン療法を始めた当初は、「閉経前なのでタモキシフェンのみの服用」と主治医に言われてそうしました。実は3ヶ月前に主治医が変わり、性ホルモンの数値を調べてもらったところまだ閉経前とのこと。それで治療オプションとして、タモキシフェンに加えてゾラデックスをやりたければして下さるということでした。実は前の主治医の先生は「閉経前のER+患者のホルモン治療で確立されているのはタモキシフェンのみ」と念をおされていましたので、今回「ゾラデックスをやってもいい」と言われて正直迷っています。先生方はどのようにお考えでしょうか。閉経前のホルモン療法は、本当は何が一番成績が良いのでしょうか(再発率を重要視した場合)。

どうぞよろしくお願いいたします。
Re:ホルモン療法の有効性
f(東京都) 2010/02/09
上野先生、佐治先生、るーんさん、コメントありがとうございました。一人で考えて、感情に流されてしまうところでした。やっぱり、受けてみようと思います。お忙しい中お付き合いくださって、ありがとうございました。

うなさん、タモキシフェンのみとタモキシフェン+ゾラデックスの成績については、「ホルモン治療について」というテーマの佐治先生のコメントが参考になると思います。
Re:ホルモン療法の有効性
佐治(東京都) 2010/02/09
fさん ありがとうございました。
うまく続けられることを期待しています。

うなさんの質問の件は
自分でも、どこかで同じ質問に前に答えた気がしていたのですが、たしかにそこに書きました。
ご参考になればよいですが。

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