掲示板「チームオンコロジー」

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患者と医療者のコミュニケーション
がん医療をめぐるご意見ください
佐治重衡(埼玉県) 2010/03/13
おはようございます

広くみなさんのご意見を伺いたいテーマがあります。
医療者、患者さん、製薬企業、マスコミのかたなど問いません。

●今、がんの医療現場で何が起こっているか
●患者、医療者の抱える悩み
●患者中心の医療のために
●がん医療の未来のために必要なこと

どれかひとつでもいいですし、すべてに関してでもかまいません。一言、二言でもかまいません。

ひとつだけルールですが、意見を聞きたいのが今回のお願いなので、先の投稿に対しての反論や批判はここではなしということで。。

埼玉医科大国際医療センター 腫瘍内科
佐治重衡


   
Re:がん医療をめぐるご意見ください
ゆず(茨城県) 2010/03/17
レスがつかないようなので、思うことを書いてみます。
早期乳がんの患者です。

ガンになって一番おどろいた事:

 医療費の高さ。検査や点滴のたびに万札が消えていく!
私は定職があり恵まれてると思う。それでも、ホルモン治療中は出費が続くので痛手だなあと思う。
 雇用が不安定な人、体調不良で働けない人は、一体どうやっているのか??

 また、良い事が分かっている検査や薬、治療などが、しばしば、保険外だったりする。確か、センチネルリンパ節生検も最近やっと保険適応になったんでしたっけ?
 オンコタイプDXはもちろん、いくつかの抗ガン剤、乳房再建、・・・保険適応外。

 医療費の問題は、特に再発転移の人なら命を左右するでしょう。片親家庭にも深刻だと思います。どうにかならないのかと思う。

ガンになって何が一番つらかったか:

 自分の人生には終わりがあるという事を、いきなりリアリティを持って知ったこと。体より、精神的な打撃がはるかにはるかに大きかった。

どんな医療を望むか:

 延命、治癒に持っていける薬の開発というのは当然誰でも望むことですが、あえてそれ以外の事を書くとすれば・・・

何よりも、副作用が少ない治療法。
そして緩和ケアが大きく進歩すること。

 たいした副作用のない治療が中心となり、痛みを完全に取って穏やかな最期を迎えられるというならば、ガンに対する怖いイメージが消え、早期のガンなんかは、他の成人病と同じイメージになると思う。
Re:がん医療をめぐるご意見ください
村上 茂(広島県) 2010/03/18
ゆずさま
レス有り難うございます。
私は広島大学病院で乳癌診療に従事しています。
頂いたご意見,我々に対する暖かくまた厳しいアドバイスかと思っています。

われわれ医療者は,一生懸命医療に取り組んでいますが,欠落している視点が多々あるのも事実です。
医療費も問題一つしても,何万円,何十万円もする治療を提示しておきながら,実際にいくらコストがかかるのか,患者さんの負担がいくらなのか,正確に答えられる医療者はほとんどいません。私自身ももすべてを正確に把握しているわけではありません。こういった状態は,他業種では考えられないことだと思います。

国民皆保険という世界でもきわめてまれなシステムのおかげで,日本は世界一の長寿国になりましたが,その一方で医療をする側,受ける側ともにコストに対する意識がきわめて希薄になったのは事実です。

また,我々医療者は,基本的に健康であり,乳がんにかかった方との間には,決して超えることのできない壁のような者があるものと私自身は認識しています。

しかしそれでも,人間が人間を診察することで生まれるつながりと交流の素晴らしさを,治療を受ける側と施す側双方が共有できるような医療を実践したい。私自身も,このサイトの仲間たちも心から願っています。
そうでなければコンピューターがプログラムに従って診断,検査,投薬を行った方が,ヒューマンエラーがなくなり,ミスが減ってよかったという事態になってしまいそうで,考えただけでもぞっとします。

貴重なご意見有り難うございました。
御礼申し上げます。
Re:がん医療をめぐるご意見ください
ひろりん (東京都) 2010/03/18
6年前に乳がんの診断を受けました。
再発する可能性を少しでも減らしたいと、治療以外に何をしたらいいのか?いろんな本を読み、食事や運動等生活で気をつけることの情報を探しました。
ある本ではいいということがある本ではそうではない、ということもあり、何を信じていいのかわからないこともありましたが、自分の直感で選択してきました。

昨年、転移の診断を受け、転移した状態での情報が少なくことに気がつきました。
確かにケースバイケースで人によって治療効果が全く異なることもあり、一概になんとも言えないのでしょう。
エビデンスがないものは公表できないということかもしれませんが、多くの患者を診ている先生方、看護師さん方の経験上での様々なアドバイス・情報を得る機会をいただきたいと思います。

6年前、術前化学療法の1回目の時に出会った看護師さんは、どのように治療に向かっていけばいいのかもわからない私に対して、「出来れば治療をしながら仕事は続けていった方がいいですよ。仕事を持っている人の方が再発率も低い傾向になっています」と話してくださいました。その言葉で仕事を続けることを決意しました。振り返ってみると、言っていただいてよかったと大変感謝しています。

Re:がん医療をめぐるご意見ください
田口 (大阪府) 2010/03/19
がん専門病院の看護師です。
ひろりんさん貴重なご意見ありがとうございます。

治療方針の決定にしてもエビデンスが確立していない場合、結局はご自分で選ばないといけないと言われ途方に暮れていらっしゃる患者さんやご家族をお話しする機会が多くあります。
そのようなときには、医学的な見地からの情報をお知らせすることと同時に、その方の価値観や何を大事していらっしゃるのかに気をつけながらお話することを大切にしています。
Re:がん医療をめぐるご意見ください
あいこ(香川県) 2010/03/19
ひろりんさん、お話くださってありがとうございます。私は薬剤師として病院でがんの患者さんの治療に携わっています。エビデンスは治療の根拠にはなりますが、実は患者さんが大切に思っていることや治療に関してどんな風に考えているかというのがとっても重要なのです。それは数字で表せない一番大切なことです。たとえばひろりんさんが同じ様な患者さんがどんな風に生活されているか知りたい、こんな食事はいいの、具体的な生活のアドバイスが欲しい?などと思ってらっしゃれば医療スタッフにそのまま伝えていただければうれしいです。医療者は治療のお手伝いをするためにいるのですから、使ってください。医療スタッフも実はそれぞれの患者さんにあった情報をどんな風に届ければいいのかを迷っている事もあるのです。こんなことを聞いていいのかなどと思わないでくださいね。
Re:がん医療をめぐるご意見ください
なお(大阪府) 2010/03/19
こんにちは。
以前もこちらの掲示板でお世話になりました、なお(早期乳がん)です。
その節は本当にありがとうございました!

些細な事ですが、患者として思うことを書かせていただきます。

・初めての患者と接する時には、自己紹介をして欲しいと思いました。
技師さんなのか、看護士さんなのか、お医者さんなのかわからないですし、
お名前を名乗っていただけると、安心できます。

・精神的なカウンセリングとか、もっと普通に気軽に受けれるように、
例えば、
通常の診察時に、たまにはセットでカウンセリングも付いてくる、とか
経過観察時はカウンセリングも含まれる、とか。

・病院に行くのが少しでも楽しくなるように、
例えば、
軽い運動ができるようなジム、鍼灸・マッサージ、ヨガ、DVD&図書室(コミック含)とかが併設されていると、嬉しいですね!
Re:がん医療をめぐるご意見ください
佐治重衡(埼玉県) 2010/03/19
ご意見ありがとうございます。

語弊があるかもしれませんが、病院にいくのがすこしでもたのしい、すくなくともイヤではなくいけるようにということは大事だと思いました。
現実の厳しい状況では、それどころではないのだとはおもいますが。

うちの科の若手の医師や看護師に自分の夢やビジョンを書いてもらって写真をとっているのですが、自分がどうという夢ではなく、”患者さんが穏やかにすごせるように”とか、
”別れを哀しむだけではなく、惜しめる医療を”とか、患者さんをこうしてあげたいという夢が多いことに、ある意味おどろきがありました。

Re:がん医療をめぐるご意見ください
井沢 (京都府) 2010/03/19
患者さんにとって少しでも心地の良い医療環境を提供したい、医療者の一員として本当にそう思います。

でも、たとえ施設が整っていてもやはり、人のホスピタリティーが一番大事だなと思います。

私は看護師ですが、今日、患者さんから、「侵襲の強い検査をして緊張しているのに、医療者からなんの声かけも、説明もなく大変ストレスだった」とのおしかりを受けました。

たとえ最先端の施設で、検査機器がそろっていても、それを扱う人間の思いやり、伝え方のスキルがないと余計に辛いものとなってしまう、ということを教えていただきました。

ただでさえ、病気で辛い思いをされているのに、それ以上のストレスをかけることなく治療に専念出来る環境が作れればと思います。
Re:がん医療をめぐるご意見ください
mstk(長野県) 2010/03/20
一昨年、癌を患っていた祖父が亡くなりました。

高価な終末期医療、生命維持装置などを嫌がった当人の意志を尊重しようと子らの意識は共通していましたが、最期をどのようにしていきたいかの部分でズレがあったように思います。

最期ぐらい、その人らしく死ねたらいいのに…。
そう思うと悔やまれてなりません。

具体的には土いじりが好きだった祖父を、面倒が見やすいからと高層住宅へ引っ越させてしまったことが残念でした。
引っ越し先を訪れた私が見た祖父は、すでにそこにはいないかのようで、その夜は涙が止まりませんでした。

数十年前、老人介護施設を利用することは「姨捨」のようにとらえられていた時代がありましたが、今でもその考え方は根強いようです。素人の親族がずうっと介護に付き添えばいいのか?
若い人が便利だと思う都市部の高層住宅が本当に「幸せ」なのか?

人によって価値観は様々ですけど、亡くなる当事者の気持ちを尊重できたら良かったなと思っています。

祖父は癌を克服しようと戦わず、せめて苦しまずに逝きたいと言っておりましたので、医療のあり方が全て正しいというわけでもないと思っております。

高齢者に限った話かもしれませんが、癌を患った時に死に方をきちんと考えて対応することは、生き方を大切にすることだと思います。
いのちを学ばないで育った人たちは、死をポジティブにとらえる能力に欠けているかもしれません。

まとまらなくてすいません。
Re:がん医療をめぐるご意見ください
三輪 教子(兵庫県) 2010/03/20
mstkさん、
人が何を大切に思っていて、どんなときに幸せと思うか、は生きるためにも死を迎えるためにも大事ですね。それらをどうやって見出して、どうやって実現していくか。このことは病気をしてからずっと頭の片隅にあって、患者さんが(あるいは自分が)そのとき少しでも安らかであってほしいと思います。

ひろりんさん、
エビデンスにもとづいた治療が普及したあおり(?)で、経験にもとづくアドバイスが軽視される傾向にあるかも。日々の治療を受けるために、こうしたアドバイスや情報に力付けられますね。

日々医療の現場にいて思うことは、想像力って大事だな~ということ。自分の説明を相手がどう思って聞いているか、理解できているかどうか?を想像しながら、軌道修正をしたり、ほかのスタッフと協力するって大切だなと。いくら力説しても相手に伝わってなければ無意味です。小学校の日々の標語みたいですが、「相手の立場に立って考えてみましょう」が必要なのに、なかなかむつかしいですね。
Re:がん医療をめぐるご意見ください
puu(和歌山県) 2010/03/20
佐治先生、他、皆様の意をいつも真摯に読ませていただいてます。チーム医療仲間あるいはチームでなくとも身近な方が癌患者となった時、いままでどうりの付き合いができますか?
Re:がん医療をめぐるご意見ください
三輪 教子(兵庫県) 2010/03/20
puuさん、
できると思います。体調が悪そうな時には、できるだけ協力しようとすると思いますが。国民の3人に1人ががんで死ぬご時世、医療者も例にもれず、治療を受けながら仕事をしている方はたくさんおられると思います。私自身も患者なのでちょっと特殊かもしれません。私は病気になったとき、特別扱いされるのが嫌でした(今でもそうですが)。癌になったからといって、自分が別人になるわけでもなく、自分は自分なのですから。
Re:がん医療をめぐるご意見ください
佐治重衡(埼玉県) 2010/03/20
現時点で、自分の場合は正直自信ないです。

ただ、JTOPメンバーのひとりが書いてくれた以下のご意見を紹介したいと思います。

がんと診断された患者さんが、診断前と変わらない精神状態で、社会のリソースを活用しながら、医療者と共に治療と平行して不快な症状に対処しつつなるべく普段どおりに近い生活を送れるような、病気に対する偏見や差別のない成熟した社会を作っていくこと。

たぶん、これが本質に近いのではと思っています。
Re:がん医療をめぐるご意見ください
三輪 教子(兵庫県) 2010/03/21
佐治先生、
自信がないとのこと、何が障壁になりますか?とても興味があります。よろしければお教えください。
Re:がん医療をめぐるご意見ください
puu(和歌山県) 2010/03/21
佐治先生、ありがとうございます。「現時点で、自分の場合は正直自信ないです。」私はこのような言葉を発する人は信用できます。「がんと診断された患者さんが、診断前と変わらない精神状態で、社会のリソースを活用しながら、医療者と共に治療と平行して不快な症状に対処しつつなるべく普段どおりに近い生活を送れるような、病気に対する偏見や差別のない成熟した社会を作っていくこと。」いいですね。この短文に素晴らしい理想が凝縮されているように思います。しかし現実はなかなか。
Re:がん医療をめぐるご意見ください
佐治重衡(埼玉県) 2010/03/21
正直自信ない理由は、先に書いたJTOPメンバーの提言のようになっていると思えないので、たとえば自分がまったく関わったことのない知らない種類の病気になったら、ほとんど患者さんと同じだろうなとおもうからです。
エビデンスをさがすことでは多少スムーズだとおもいますが、選択はそれだけではないですし、社会との関わりは自分がどんな職業でも同じだとおもいます。

現実になっていないので、どうするとそうなるのかをかんがえています。


Re:がん医療をめぐるご意見ください
三輪 教子(兵庫県) 2010/03/21
佐治先生、
お返事ありがとうございました。

puuさんがお聞きになられたのは、「今までどおりのつきあいができるかどうか?」ですよね?なんというか、そこまで話を大きくしないといけないのかな?と思いました、単純なもんで。

でも、puuさんのお返事からすると、そうではなかったようで、私の早とちりであったかもしれません、すみません。

以前国立がんセンターの腫瘍内科セミナーの懇親会でたまたまお話させていただいたご年配の先生に、「がん治療で何が大事ですか?」とお聞きしたら、「がん患者さんと向き合えるかどうか、それだけです」と言われました。なるほどな~と思いました。

佐治先生やpuuさんの投稿をお読みして、ふと思い出しました。
Re:がん医療をめぐるご意見ください
山口 (神奈川県) 2010/03/21
佐治先生

私は、病院内で乳がん体験者コーディネーターとして
活動している(試験的取り組みです)山口といいます。
認定講座で、佐治先生の講義も受けお世話になっています。


こちらの掲示板を初めて見た時、医療者の方々の真摯な姿に
患者の立場からとても頼もしく感じました。

テーマに沿った書き込みではないかもしれませんが、
私の立場は患者さんと医療者の中間に位置している思われます。
感じていることを少し書かせてください。

チーム医療は素晴らしい取り組みだと思います。
私のいる病院もチームで患者さんを見ていますが、
患者さんの満足度が格段に違うと感じます。
相談できる人がたくさんいると患者さんは安心感を持ちます。

私は告知後や病理結果、治療方針説明後の患者さんと接したり
一緒に診察室で先生の話をきいたり、ウイッグや下着の取り扱い店を紹介したり、つらい副作用の話を聞いたり、ガイドラインのお話をしたり・・・さまざまなことをやっています。
患者さんは同じ病の体験者ということで、たくさんの質問をされます。その質問には何のためらいもないように感じます。
そして多くの方が、話ができてよかったと言って帰られます。
患者さんにとって気持を共有できる場所は、とても大切です。
それも病院内にあると病院に来たことで抱える不安な気持ちも少し落ち着くような気がします。

医療者にとってコーディネーターが有益なのかどうかは確認をとらなければならないところですが、多くの施設で試みてほしいと願っています。



”がん医療の未来のために必要なこと”ですが、
教育現場で早い時期にがんに限らず、病気のことについての
教育がおこなわれることが必要だと思います。
予備知識があることで病気のとらえ方は変わってくるのではないかな~とも思いますし、
がんを周りの人に伝えるときに、現在あるような差別や偏見も違ってくると信じたいです。


要領得ない書き込みで失礼しました。
Re:がん医療をめぐるご意見ください
村上 茂(広島県) 2010/03/22
広島で乳腺外科医をしています。先程の何点かのご質問にコメントさせて頂きます。

1:チーム医療仲間あるいはチームでなくとも身近な方が癌患者となった時、いままでどうりの付き合いができますか?

医師として患者さんと向き合う時には、冷静に病状を把握する「冷めた目」と、患者さんとご家族に何がベストかを考える「温かい目」が必要かと自分は考えています。「冷めた目」は客観的な判断ですから身内でもそんなに狂うことはないと思います。ただ「温かい目」は感情が入りますから私も自信はないです。思いが強ければ強いほど冷静でなくなるかも知れません。ただ人間が人間を診るわけですから、感情ゼロなどというのはあり得ませんし、そうなったらコンピューターに診察してもらうのと変わりません。

2:私のいる病院もチームで患者さんを見ていますが、 患者さんの満足度が格段に違うと感じます。 相談できる人がたくさんいると患者さんは安心感を持ちます。

私の病院でもチームで回診をしていますが、患者様から頂くご意見は全く同じです。だれが痛みのコントロールをしてくれるのか、だれが来週からリハビリを担当してくれるのか、顔合わせをするだけでも随分違います。医学部では学生に「どのように診断、治療を組み立てるか」は教えますが、「どのように医療を行うと患者様が満足されるか」といった患者様の視点に立った医療は教えません。それが行われていないのは、必要性の議論からではなく、教える教材、人材がいないからです。たまたま担当した教官の人間性にかかっているのが現状です。私自身も学生に教える時いろいろ悩みますが、実は最も難しいのはある程度経験を積んだ医師にそのことを伝える時です。

何かアドバイスはありませんか?
Re:がん医療をめぐるご意見ください
ゆず(茨城県) 2010/03/23
気になったので、再度。(すみません)

このツリーを読んでいて、ひょっとして、医療者の方すら、ガンについて構えている所があるのかなと感じましたが・・・・ガンって、大人にとっては、本当にありふれた病気ですよ!(まあ、自分もそうなるまで、実感はしてませんでしたが)

私の職場は中年男性が多く、また、そこそこ従業員数が多いのですが、あまり部署を渡り歩いてない私が知ってるだけでも、両手の数近く、ガンで手術した人がいます。同じフロアには、知ってるだけで私以外に3人。数少ない女性にも、他にも乳ガンの経験者がいました。
30代40代にはさすがに少ないですが(でもパラパラいます)、50代では、検診で影が出たとか、検査したとか、悪性だったから切ったとか、結構「よくある話」みたいですよ。60代なら、きっと、もっと多いんでしょうね。

言いたいことは、みなさんも、将来かかる可能性が高いのです。
そして、寿命を気にしなければいけない時期が来るのも、全員がそうです。「今」渦中にないというだけ。
他人事だと言える人は、いないはず。

あと、ガンにかかったらそれで早くに死んでしまうのかというと、案外そんなこともないですよ。
在職中に亡くなった人もいますが、手術後長年経つ人はその何倍もいます。
何事もなかったように社会生活を送ってるわけです。

ガンを乗り越えたら、ずっと永久的に元気でいられるのかと言えば、もちろんそんなこともないですが。
知り合いの、ガン術後20年近く経つ人は、ガンよりも、その後わずらった脳梗塞の方がよほど大変だったようでした。

先の投稿で、人生には終わりがあるというのを悟ったのがショックだったと書きましたが、実の所、悪いことばかりでもありません。治療法の選択(に対する気持ちの整理の付け方)、今やるべきことの選択、色々な事がシンプルになりました。
死を否定している間は、将来への不安に押しつぶされんばかりで、立ち直れませんでした。
で、これは、例えガン患者じゃなくても、誰もが必ず通る道なのでしょう。

まとまりませんが、「別にそこまで特殊な目で見なくても」と思ったので、思わず投稿してしまいました。

Re:がん医療をめぐるご意見ください
佐治重衡(埼玉県) 2010/03/23
"先の投稿で、人生には終わりがあるというのを悟ったのがショックだったと書きましたが、実の所、悪いことばかりでもありません。治療法の選択(に対する気持ちの整理の付け方)、今やるべきことの選択、色々な事がシンプルになりました。"

ゆずさん ありがとうございました。
こういうのを
Cancer Gift
とエッセイストの岸本葉子さんが、オンコロジードリームチームキックオフスンポでおしゃっていました。

もちろん、いいことが多いわけではないのかもしれませんが。
いいこともあるということで。

Re:がん医療をめぐるご意見ください
yoyoyo(東京都) 2010/03/23
こんにちは。患者の立場で初めてコメントさせて頂きます。
以前からこの掲示板拝見していました。
今回もそうですが、活発な意見が色々な立場の人からなされていること、患者の立場としてもとても嬉しく思います。

私も一患者として、思っている事を書いてみたいと思いました。
他の方と重複するかもしれませんが。

・医療費が高い。これは、単純な話ではないと思っています。保険適用されて欲しい薬などが多いという実感がある反面、では、崩壊しそうだと言われている保険料を今後少子化の中でどう支えていくのか。国の制度に問題があるのはもちろんですが、医療費というものを幅広く多くの人が勇気をもって議論すべきだろうな、と思います。それから、大切なのは患者となった人が再び働ける、働きやすい環境作りだろうなぁと思います。実際私も癌となった後、仕事が続けられませんでした。

・医療コーディネーターがもっと増えて、違和感なく利用出来るようになって欲しいなぁと思います。理由の1つが、病気になって思ったのが、情報が足りないのではなく多すぎるのです。短時間に色々な選択を混乱した頭でしなくては行けないとき、冷静な第三者の意見は貴重だと思います。
先生や看護士さんなどともっとゆっくり話せれば良いのですが、忙しそうな先生を前に混乱した頭のまま納得いくまで話せていない、という患者さんは多いと思います。

・「患者の立場で」という言葉は良くききます。
私は癌になるまで健康でしたので、随分長い間病院で診察を受けるということがありませんでした。最近病院に行くようになって感じたことがあります。
全く個人的な感想かもしれませんが、、昔、子供の頃って先生ってもう少し患者に触れたよなぁーと思うことがあるのです。PCの画面の中のデータと話すのではなくて、例えば先生が手を肩や喉をチェックするように「診て」下さるのは、私は心がとても安心するのです、、。そういうことって、意外と大切で、真実が含まれている気が私はしました。

まとまらないうえに、的外れな点があればお許し下さい。
でも、このような場があること、熱心な議論があること、とても励みになります。ではでは。失礼いたしました。
Re:がん医療をめぐるご意見ください
三輪 教子(兵庫県) 2010/03/23
ゆずさん、投稿ありがとうございます!私もがんがよくある病気で誰でもかかる可能性があると思います。

臨床の現場にいて感じるのは、がんという病気のイメージがあって、それはとても悪いものであるということです。たとえば、「高血圧で糖尿病もあって悪玉コレステロールも高くて、心筋梗塞のリスクが非常に高い」といわれる方が、「早期のがんです。」といわれるよりよほどましであると。

なぜなんでしょうか?

一昨年のがんのチーム医療のセミナーでMy dreamとしてがんのイメージを変える、と書かれた方がいらして非常に印象に残っています。核心をついてるな、と思ったので。

Re:がん医療をめぐるご意見ください
ロータス(東京都) 2010/03/26
今、現在、さまざまな情報で医療崩壊やがん難民という言葉を聞きます。
実際、自身がどのような経過をたどるのか分かりません。
「もう治療法はありません」と言われたり、緩和ケアに移るにあたり、空き待ちですぐに受け入れていただけるところが見つからなとかったり、という話を耳にすることがありました。
本当に心身ともにキツイ時に、面倒を見ていただけなかったり、在宅介護を望んでいないのに、そのような状況に持っていかれるのではないかという不安があります。
医療者の方々は、現実にいろいろな場面に遭遇されていらっしゃると思います。お差支えなければ、教えていただければと思います。よろしくお願いしたします。
Re:がん医療をめぐるご意見ください
富長みち(兵庫県) 2013/02/23
メラノーマの患者です。
年度末で先生も代わり

10年は生きられない病だと告知されて死刑判決を受けたようで?毎日それを思い返すと辛い日々です。

最近の簡単な告知義務があるのか?裁判であとで訴えられるケースがあるからと書いてある本も読みましたが?

先生方も忙しくその決まりがあるのはわかりますが
一人できてる患者に対しあまりに酷き告知でしたが

それも時代の流れなのだと思えるようにはなりましたが
やはり、コミュニケーションがカクイツされてから一人で来る患者のケアーのあり方を考えてほしいと思いましたが

忙しく裁いてる様子を見ると今度苦情など言ったら
見てもらえない恐怖と田舎なので簡単に病院を変えることが
出来ない立場ですので、イマは受けとめて検査に終われるしかないのですが?

専用のがん保険にもはいっていなくて、保険だけだと、通院特約さえついてればだいぶ軽減されることをあとで知りましたし、入院中も若い患者さんもその様に結ってましたから、
入院は 国の限度額適用がついてて大変助かりましたが
今後の抗がん剤の治療代と検査代とに実際働きだしても
独身で両親もいないので実際は押しつぶされそうです。

まして、TTPが開始されると医療費がアメリカ並みになり、
とても医療費は一般庶民は払えなくなるかもしれないとニュースでしてますから?本当にそんな高い医療費や保険に入ってなければ貧乏人は死ぬしかないのか? 
暗い先行きばかりですが

生きてる限りは働いて治療費も払ってゆくしかないと思えますが?

皮膚がんの今後の治療方法も再生医療の発達のおかげで少しは保険が降りるのか?

抗がん剤治療と検査でしかないのか?どなたか教えていただきたいのと?

やはり 告知は一人で来ている患者には、簡単に告知義務があるとしても 個人の受け止め方も違うので、前向きに治療が出来るように改めてもらいたいと思いますが? 仕方ないのでしょうか?
どうも、体調が優れないもので感情的になってしまいすいませんでした。
Re:がん医療をめぐるご意見ください
サジ(奈良県) 2013/02/26
私も初めて参加させていただきます。

とにかく、大学病院は待ち時間が長いです。
忙しいのもわかりますが、何かその間に映画やゲーム施設は近場にあるとか?ご法度でしょうが?

何か待ち時間をうまく使える本屋やショッピングのできる施設でもあれば、掲示板が番号を知らせてくれたり、携帯にでも登録されてたりしたら、その時間帯に帰ってこれればと?気もまぎれるのでは?いつも待ち時間で怒ってる方もいるので・・・

そんな体調の優れないときもあるので待合所にも寝られる場所を増やしてもらえればといつも思ってました。
それで時間が近づいたら掲示板やお知らせメールでもあれば?
バーチャルナ時代なのでそれも出来そうな気がするのですが・・・

それに、
富長さんにも書いてた告知義務の件ですが、

私も、まだ終末医療かのような?いわれ方をしたのも
時間がない先生の立場もあり仕方ないのでしょうが?
納得のいける告知ではなかったです。
一人できてる方にはもう少し配慮してほしいと私も思いました。

それと出来たら、少しの異変があれば、何科にかかればよいのかを?
すぐきけれる?ホテルでゆう コーンセルジュ?のような病院の担当のかたがいれば、何回も違う科を回らなくて良いシステムにしてほしいです。

お年寄りなら余計に体力的にも巡回はかなり体力も要りますので、病院で担当課をp作っていただけたらと思います。

医療費が高いとYOYOさんも書いてましたが、

緩和ケアーやがんの悩み相談所もあるのですが、
できたらそこに担当医も着いて今後の診断もしてもらえれたらと思えますが? そんなことは無理なのはわかりますが。。。

時間のない先生方には事務方は事務方に任せなくては?
なのでしょうけど、医者の方にも話は聞いてほしいです。

このような患者の立場からの場を拝見させて貰えただけでも
嬉しいことと思いますので、つたない文で申し訳ないのですが
今後とも宜しくお願いします。
Re:がん医療をめぐるご意見ください
kei(兵庫県) 2013/03/02
皆さんとは少し視点が違うのですが、透析患者であり乳がん患者でもある私はホルモン療法がうまくいかず、癌全摘術を受けたのち半年以上たってやっと治療方針が決まり今はリュープリン皮下注射1か月製剤を用いて治療に入っています。

ノルバデックス錠は透析に支障をきたし断念しました。
私の様な透析患者で乳癌患者というのは至って症例が少なく副作用が出ても理解していただけるまで時間がかかりもどかしい限りです。

医師間で情報交換されれば患者はやりやすいのにと・・・
うまくいかないことで苦しい症状を抱え主治医には理解されず。なすすべないと暴言を吐かれ辛い思いをしました。
今はある病院の精神腫瘍科受診しています。

1年かかってやっと新しい主治医と出会い、治療にjは言っていますが症例の少なさには、何か手立てはないのか、もどかしい限りです。
全国レベルですと症例が少ないと言ってもなん例かは集まるのではないでしょうか?

リュウプリン皮下注射のみの治療でも副作用とみられる症状(血圧低下、爪の変色、変形)が出ています。

症例がないと言われると不安になってしまいます。

何とか情報を医師間で飼わせないのでしょうか?

記事内容を変更することはできません。記述を修正したい場合はコメント欄を使って補足・訂正を行ってください。