掲示板「チームオンコロジー」

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治療とその選択
OncotypeDX,、RS=38。化学療法を追加すべきか迷っています
あい(大阪府) 2010/03/19
はじめまして。質問させてください。

2009年6月、ステージⅠで温存手術を受けました(手術時35歳)。
腫瘍径12ミリ、リンパ転移なし、ホルモン陽性、HER2陰性、手術後の治療は放射線(50グレイ)+ホルモン療法(リュープリン2年+ノルバデックス5年)です。
最近、ノルバデックスからフェアストンに変更しました。

Breast(right):Invasive ductal carcinoma(papillotubular carcinoma with solidtubular pattern),f,ly(-),v(-),EIC(+),n(0/1),NG2,HGⅡ

念のためOncotypeDXの検査を受けたのですが、再発スコア38という結果が出ました。
この値は高リスクに入ると思いますが、化学療法の追加は必要でしょうか?
もうすぐ術後1年になるので、今から化学療法を追加するメリットがあるのかどうかも気になっています。

主治医はこの検査を重要視していないため(私が無理を言って検査を受けさせてもらいました)、「再発スコアは高いようだけど、早くに手術ができてリンパ節転移もないので化学療法の追加は必要ない」という意見です。
本当にそれで良いのか、不安です。

それから…
ER Score=10.3、PR Score=7.2、HER2 Score=11.3
このHER2スコアですが、陽性にかなり近い値のようで気になっています。
最初の病理検査で陰性(+1でした)という結果が出ていますが、FISH検査を受けてもう一度確かめたほうが良いでしょうか。

   
Re:OncotypeDX,、RS=38。化学療法を追加すべきか迷っています
佐治(埼玉県) 2010/03/26
こんばんわ

他の投稿がたくさん追加でていたため、見落としていました。ごめんなさい。

RS 38は高リスクグループになります。
ただしあくまでも現時点ではoncotypeは他の通常の要因を主とした治療判断を補完するという役割となっています。

もうひとつの問題は、ご指摘のとおり、術後1年ちかくたってからの化学療法が役にたつかどうかは全く不明で、通常はこの時点ではしないことが多いと思います。

Her2は1+であればFISHを追加でする適応にはならないのが現在の承認されている検査基準です。たしかめたほうがいいとまでは言えません。どうしても知っておきたいので、別途可能かは、主治医先生に相談してみないといけないかも。自分の経験上ではこのかたちでやったことはありません。

どのポイントも、明確にどちらかの正解がある問題ではないので、最終的にはご本人の納得、理解、了解までたどりつければよいなと思っています。





Re:OncotypeDX,、RS=38。化学療法を追加すべきか迷っています
上野 直人(海外在住) 2010/03/26
僕も見落としてました、ごめんなさい。
ちなみに何故、術後一年後にこのOncotypeDXの検査をしたのでしょうか?
Re:OncotypeDX,、RS=38。化学療法を追加すべきか迷っています
あい(大阪府) 2010/03/26
佐治先生、上野先生、ご回答ありがとうございます。

>oncotypeは通常の要因を主とした治療判断を補完する役割

私のような早期患者の場合、そもそもoncotype検査をする必要がなかったということでしょうか。
術後1年近くたってからの化学療法はしないことが多いのですね。
もし術後すぐにこの検査を受けていたとしたら、化学療法の対象になるのでしょうか?
それとも、ステージⅠを重視して化学療法はしない可能性のほうが高いでしょうか。

>何故、術後一年後にこのOncotypeDXの検査をしたのでしょうか?

早めの段階で主治医には検査を受けたいと申し出ていたのですが、断られました。
再発の不安が拭いきれないため、無理を言ってお願いしたのですが…すこし遅くなってしまいました。

手術前の細胞診の際に、血管が傷ついたのか大きな皮下出血ができ
がん細胞が周囲に散ってしまった可能性もあるのではないかと不安に思っています。
そのようなことはないのでしょうか?
Re:OncotypeDX,、RS=38。化学療法を追加すべきか迷っています
さじ(埼玉県) 2010/03/26
悩まれる気持ちよくわかります。

オンコタイプの情報だけで、方針がざっとかわるというまでの大きな信頼をよせるところまでは今のところ至っていないと思います。将来的には、これや、これ以外の検査法によって、もっと選択がしやすくなることが期待されています。

手術の時点でオンコタイプの情報があったとしても、化学療法を補助療法として実施するかどうかは、迷うところと思います。たくさんの医師に聞いていったとしてもどちらの意見もでるでしょう。

細胞診の件は、上野先生もご自身で体験したときにそう思ったくらいなのでよく受ける質問です。これは心配されなくて大丈夫です。

Re:OncotypeDX,、RS=38。化学療法を追加すべきか迷っています
上野 直人(海外在住) 2010/03/26
検査というのは一見、一定の精度があるので臨床的に有意義な気がするが、実は検査のタイミングを外すとその臨床的な意義はまったくわからなくなります。まさにこれが今の状況です。オンコタイプの検査がこの時点で何をしているのか分かりません。問題はその検査を了解された先生にも問題があります。厳しい発言で申し訳ありません。

患者である自分もそうですか、検査を受けたい気持ちと衝動に駆られますが、不必要な検査を受けないでくださいね。(^^)


さて、ガン広がるかですね。針では広がりません、でも僕も同じ質問を主治医にしました。爆笑
Re:OncotypeDX,、RS=38。化学療法を追加すべきか迷っています
あい(大阪府) 2010/03/29
佐治先生、上野先生、お答えありがとうございます。
お礼のコメントが遅くなってしまい、申し訳ありません。

手術の時点でオンコタイプの情報があった場合、意見が別れるところなのですね。
主治医は「必要ない」と言い、別の先生は「今からでもやっておくべき」と強く推奨されるので
どうしたら良いのか本当に悩みました。
佐治先生と上野先生のご意見をお聞きして、やらないほうに気持ちが傾いています。

検査はタイミングが重要とのこと、勉強になりました。
ただ、ひとつだけ…
主治医は、私の強い申し出によりしぶしぶ検査の許可を出して下さいました。
主治医に勧められたわけではありませんので、主治医に非はありません。
遅くなってしまったことで、検査の意味はなくなってしまったのかもしれませんが
個人的には自分の癌の性質を知ることができたことに満足しています。

針で癌が広がることはないんですね。安心しました。

貴重な回答、本当にありがとうございました。

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