掲示板「チームオンコロジー」

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治療とその選択
ホルモン療法における,極端なエストロゲンの減少についてお伺いします。
伊藤 淑子(京都府) 2010/04/28
リュープリン治療を行い、1年半がたちますが、去年の10月ころに腰を痛め、回復することもなく、今日に至ってます。整形外科を受診し、エックス線撮影、MRIの検査を行いましたが、整形外科的な要因は、何もありませんでした。また、ガンの転移もありません。疑わしいもの一つずつ消去していくと、ホルモンの異常低下により、筋力が極端に低下しているのではないかと考えられます。(わずかな刺激で、背骨を中心にして、周囲の筋肉に炎症が起こり、背中全体に痛みが広がります。炎症剤を3日間ぐらい飲むと少し収まり、背骨のあたりの圧迫痛だけが残ります。)このようなことが2カ月ほど続いております。対処法とホルモン低下によるこのような症状について、詳しく教えてください。噂には聞きますが、このようなことはあり得るのでしょうか。

   
Re:ホルモン療法における,極端なエストロゲンの減少についてお伺いします。
上田(兵庫県) 2010/05/04
伊藤さん

お役にたてるかわかりませんが、私のわかる範囲でお答えします。リュープリンによる背部痛は、筋・骨格系の副作用として報告されています。(関節痛、骨疼痛、肩・腰・四肢等の疼痛、歩行困難  発現率0.1~5%未満)エストロゲンの低下に伴う一症状として報告されているようです。

腰の痛みの影響で、日常生活に障害が出るようであれば、副作用のグレードとしては5段階のうち「3」となり、一般的には治療の継続が困難な副作用と考えられます。

前に佐治先生からもお話がありましたが、背部痛がリュープリンに起因するものであれば、治療方針の変更が検討されるかと思います。

リュープリンやタモキシフェンといったホルモン療法以外となると、無治療、抗がん剤、代替治療などが挙げられます。乳がんの場合、これまで数多くの臨床試験が行われており、リュープリンと同等の成績を示す治療も報告されています。しかし、いずれもリスクとベネフィットがあります。「患者さんのための乳がん診療ガイドライン」などを参考に、ご自身で勉強なさると同時に、主治医の先生とよくご相談されることを、お勧めいたします。

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