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治療とその選択
自家組織乳房再建・外科医と形成外科医のご意見について
がじゅまる (千葉県)
2010/08/05
希望している乳房再建について、
外科医と形成外科医のご意見に差があり疑問に思っていることがあります。
まず私の生検の病理ですが、
「左乳房:C寄りのD領域 1.5~1.8cmの乳管がん、ステージI、ER80%・PgR70%・HER2(3+)。
右乳房:乳頭近くに良性の嚢胞?あり(経過観察)」 その他の情報はわかりません。
告知後、頭も心も真っ白な状態の時に
「乳がんは早期の段階から全身病ととらえよ」という情報を得たため、
念には念をと考えて、自分の希望で術前化学療法(ACx4回終了、PTXx4回の3回目を8/6予定)
を選択し、途中からホルモン療法(フェアストン40)も行っています。
手術について、「取り残しが怖い、放射線を当てたくない」ということで全摘の方が良いと
思っていましたが、皮下乳腺全摘術を知り、腫瘍の位置、広がり等クリアできれば
そちらを希望したいと考えています。
そして、自家組織での再建を希望しています。
同時再建をしたかったのですが、外科医の先生からは
「術前化学療法を行っていると、血管などが抗がん剤でダメージを受けている可能性があるので、
うまく着かないかもしれない(皮弁がちゃんと定着しないかもしれない)。
外科手術時にエキスパンダーを入れておいて、二期再建にした方が良いかもしれない。」と
アドバイスを頂きました。
大変納得できる説明だったので、まずは外科手術を先に、再建は二期的に行うことに決めました。
ところが先日、通っている大学病院の形成外科で再建について予習的に診察を受けた際に、
「抗がん剤も、静注であれば血管のダメージは心配しなくて良いでしょう。
自家組織で同時再建できますよ。」と言われました。 さっそく身体の写真を撮っていただき、
「外科手術の日が決まった際、予定が合えば同時にしましょう。
(予定が合わなければ二期、ということですね..)」と言われました。
同時再建できる!と聞いてうかれてしまったのですが、外科医の先生のお話しを思い出し
「ちょっと待てよ?!」となっている状況です。
前置きが長くなりましたが、ご意見を伺いたいことは、
①外科の先生と形成外科の先生、どちらの意見を優先した方が良いのでしょうか。
自家組織での同時再建ができるのに越したことはないのですが、
実際乳がんでも、リンパ節転移の状態など「開けてみなければわからない」
ということが結構多いとお聞きします。色んな意味で、無理やり同時再建することによって
再建自体が失敗したり何度も修正ということは避けたいです。
②形成外科の先生は乳房再建の実績のある先生とお聞きしています。
ですが、外科で加療中とは言え、形成外科の診察を1回行っただけで
自家組織の同時再建手術に臨んでも大丈夫なものでしょうか?
(手術日が決まった後に、再度診察があるのかもしれません。)
③あと、これはずっと心の隅に引っかかっているのですが、
一般的に「HER2強陽性ということは、再発転移の観点から、乳房同時再建を避けるべき」
なのでしょうか?
明日主治医の診察があるので、
形成外科の先生のご意見についてどう思われるかお尋ねしてみるつもりです。
長くなりましたが、ご教示いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
外科医と形成外科医のご意見に差があり疑問に思っていることがあります。
まず私の生検の病理ですが、
「左乳房:C寄りのD領域 1.5~1.8cmの乳管がん、ステージI、ER80%・PgR70%・HER2(3+)。
右乳房:乳頭近くに良性の嚢胞?あり(経過観察)」 その他の情報はわかりません。
告知後、頭も心も真っ白な状態の時に
「乳がんは早期の段階から全身病ととらえよ」という情報を得たため、
念には念をと考えて、自分の希望で術前化学療法(ACx4回終了、PTXx4回の3回目を8/6予定)
を選択し、途中からホルモン療法(フェアストン40)も行っています。
手術について、「取り残しが怖い、放射線を当てたくない」ということで全摘の方が良いと
思っていましたが、皮下乳腺全摘術を知り、腫瘍の位置、広がり等クリアできれば
そちらを希望したいと考えています。
そして、自家組織での再建を希望しています。
同時再建をしたかったのですが、外科医の先生からは
「術前化学療法を行っていると、血管などが抗がん剤でダメージを受けている可能性があるので、
うまく着かないかもしれない(皮弁がちゃんと定着しないかもしれない)。
外科手術時にエキスパンダーを入れておいて、二期再建にした方が良いかもしれない。」と
アドバイスを頂きました。
大変納得できる説明だったので、まずは外科手術を先に、再建は二期的に行うことに決めました。
ところが先日、通っている大学病院の形成外科で再建について予習的に診察を受けた際に、
「抗がん剤も、静注であれば血管のダメージは心配しなくて良いでしょう。
自家組織で同時再建できますよ。」と言われました。 さっそく身体の写真を撮っていただき、
「外科手術の日が決まった際、予定が合えば同時にしましょう。
(予定が合わなければ二期、ということですね..)」と言われました。
同時再建できる!と聞いてうかれてしまったのですが、外科医の先生のお話しを思い出し
「ちょっと待てよ?!」となっている状況です。
前置きが長くなりましたが、ご意見を伺いたいことは、
①外科の先生と形成外科の先生、どちらの意見を優先した方が良いのでしょうか。
自家組織での同時再建ができるのに越したことはないのですが、
実際乳がんでも、リンパ節転移の状態など「開けてみなければわからない」
ということが結構多いとお聞きします。色んな意味で、無理やり同時再建することによって
再建自体が失敗したり何度も修正ということは避けたいです。
②形成外科の先生は乳房再建の実績のある先生とお聞きしています。
ですが、外科で加療中とは言え、形成外科の診察を1回行っただけで
自家組織の同時再建手術に臨んでも大丈夫なものでしょうか?
(手術日が決まった後に、再度診察があるのかもしれません。)
③あと、これはずっと心の隅に引っかかっているのですが、
一般的に「HER2強陽性ということは、再発転移の観点から、乳房同時再建を避けるべき」
なのでしょうか?
明日主治医の診察があるので、
形成外科の先生のご意見についてどう思われるかお尋ねしてみるつもりです。
長くなりましたが、ご教示いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
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Re:自家組織乳房再建・外科医と形成外科医のご意見について
杉山(東京都)
2010/08/06
がじゅまるさん、こんばんは。
乳腺外科をしていたものです。すぐに書き込みできず、申し訳ありません。
がじゅまるさんが、ご自分の病気と真摯に向き合って治療されている様子が伺えます。
ここまで決められるまでも、さぞや大変なことだったでしょう。
本日の診察時に、主治医の先生からは何か納得できることを聞けたでしょうか。
外科の先生は同時再建を勧めなかったのに、形成外科の先生は勧めた、という意見の違いに、疑問を感じていらっしゃるのですね。状況を文面で見る限り、ごもっともだと思います。
どちらの意見を優先するか、ということですが、外科と形成外科の先生同士コミュニケーションをとっていただいた上で、がじゅまるさんの治療方針を決めていただくのが一番良いのではと思います。
現実的にそれが難しければ、やはりもう一度形成外科の先生に、外科の先生に指摘されたことで不安に思っていることを述べ、それに対する回答を頂く、という方法もあると思いますが、医療を提供する側のコミュニケーション不足を補うために、患者さんが苦労する、という図式は(残念ながら往々にしてあると思われますが)、なくなってほしいと希望するところです。
それ以外にも、手術までにまだ形成外科の先生に聞きたいことがあれば、手術が決まる前にもう一度聞いておくことをお勧めします。または、それまでに診察があるかどうかは主治医の先生(もしくは担当の看護師さんがいればその方)を通してでも確認しておくことができればいいですね。
また、一般的にはHer2強陽性では同時再建をしない、ということはないと思いますが。
これは、形成外科ではなく、外科の主治医の先生に尋ねてみてくださいね。
あまり参考になっていないかもしれませんが、がじゅまるさんが、今後の治療を含め、よい医療を受けられることをお祈りしています。
乳腺外科をしていたものです。すぐに書き込みできず、申し訳ありません。
がじゅまるさんが、ご自分の病気と真摯に向き合って治療されている様子が伺えます。
ここまで決められるまでも、さぞや大変なことだったでしょう。
本日の診察時に、主治医の先生からは何か納得できることを聞けたでしょうか。
外科の先生は同時再建を勧めなかったのに、形成外科の先生は勧めた、という意見の違いに、疑問を感じていらっしゃるのですね。状況を文面で見る限り、ごもっともだと思います。
どちらの意見を優先するか、ということですが、外科と形成外科の先生同士コミュニケーションをとっていただいた上で、がじゅまるさんの治療方針を決めていただくのが一番良いのではと思います。
現実的にそれが難しければ、やはりもう一度形成外科の先生に、外科の先生に指摘されたことで不安に思っていることを述べ、それに対する回答を頂く、という方法もあると思いますが、医療を提供する側のコミュニケーション不足を補うために、患者さんが苦労する、という図式は(残念ながら往々にしてあると思われますが)、なくなってほしいと希望するところです。
それ以外にも、手術までにまだ形成外科の先生に聞きたいことがあれば、手術が決まる前にもう一度聞いておくことをお勧めします。または、それまでに診察があるかどうかは主治医の先生(もしくは担当の看護師さんがいればその方)を通してでも確認しておくことができればいいですね。
また、一般的にはHer2強陽性では同時再建をしない、ということはないと思いますが。
これは、形成外科ではなく、外科の主治医の先生に尋ねてみてくださいね。
あまり参考になっていないかもしれませんが、がじゅまるさんが、今後の治療を含め、よい医療を受けられることをお祈りしています。
Re:自家組織乳房再建・外科医と形成外科医のご意見について
杉山(東京都)
2010/08/07
たびたびすみません。
ところで、術前化学療法をされているとのことですが、終了後にもういちど腫瘍の状態を評価する検査のご予定があるのではと思いますが、いかがですか?
その結果によって、温存という選択肢は考えていらっしゃらないのでしょうか。
すでに主治医の先生とご相談済なのであれば、すみません。
ちょっと気になったので付けくわえさせて頂きました。
ところで、術前化学療法をされているとのことですが、終了後にもういちど腫瘍の状態を評価する検査のご予定があるのではと思いますが、いかがですか?
その結果によって、温存という選択肢は考えていらっしゃらないのでしょうか。
すでに主治医の先生とご相談済なのであれば、すみません。
ちょっと気になったので付けくわえさせて頂きました。
Re:自家組織乳房再建・外科医と形成外科医のご意見について
がじゅまる (千葉県)
2010/08/08
杉山先生
がじゅまるです。ご報告が遅くなりまして申し訳ございません。
早速アドバイスを頂きまして誠にありがとうございました。
はい、昨日外科の主治医の先生とお話をすることができました。
術前化学療法後の自家組織(穿通刺皮弁)同時再建に対する外科的なご意見としては、
「やはり、少なからず不安要素があります。」とのことでした。
実は主治医の先生以外に、ある乳腺外科の先生からも同様のご意見を頂いていたので、
私としてはこの主治医の先生の言葉で、「同時再建は行わない」と改めて決めました。
少しでも不安を持ったままでは、気持ちの上でもベストな治療は受けられないと考え、
これまでは、結構無理強いの人生でしたが、ここは素直に先生に従ってみたいと思います(笑)。
再建については、実は手術を受けたい第一希望の病院があります。
現在、二期再建は2年近く待たなければならない状況のようですが、
同時再建にこだわらないと決めたので、その病院にもお話を伺いたいと考えていることを
主治医の先生に話し、紹介状を書いて頂けることになりました。
再建された患者さんの会にも2回参加しており、再建手術について信頼できる先生に
めぐり合うことができました。
先輩方にも「安全に確実に再建する道筋はいくつかあるはず。抗がん剤やってても元気で、
動ける時間もあるのなら、まだまだ情報を集めてみて。」と教えていただいたこともあり、
目指すゴールはブレないように、柔軟に考えていきたいと思っています。
あと、「一般的にはHer2強陽性では同時再建をしないのか?」という質問には、
先生も「そういうことはないでしょう。」とのお返事でした。
また、後からご質問頂いた、
「その結果によって、温存という選択肢は考えていらっしゃらないのでしょうか。」という件ですが、
これは他の方との考え方の違いだと思うのですが、ただもう「取り残しが怖い」という思いだけから来ています。加えて、仕事の都合もあり、5~6週間・週5日の放射線治療を受けるのが
難しいかもしれないためです。..この考え方はもったいないでしょうか?
仕事の都合を考えるよりも温存のメリットは大きいのかもしれないなぁと、同じご意見を聞くたびに
ふと思います。
術前化学療法を、した場合としなかった場合の詳しい比較データが見つけられなかったので、
自己分析で「全摘」を希望している訳ですが、実際、術前化学療法を行って腫瘍の縮小が
認められた場合、温存の安全度は、術前をしなかった場合より優位なのでしょうか?
局所再発の危険度も低下しているのであれば、負担の少ない温存も考えてみようかと思い
始めたので、次回主治医にもご相談してみようと思います。
今回の診察では、主治医の先生との距離が一歩近づきました。
柏葉先生が「パターナリズム...」のテーマでお話されていたヒントを拝借して、
「治療の励み、自身の生活のバロメーター、自分の治療の記録にしたいので、生検時の病理を
コピーでいただけませんか?」とちょっと恐々お願いしてみました。
先生は「がん治療は、医者と患者さんの共同作業です。ご自分の状況を把握し、考える、
ということをして下さることはこちらとしても大変ありがたいです。」とおっしゃって、
快く病理コピーを下さいました。本当に嬉しかったです!
長くなりまして申し訳ございません。
私の通う病院には同じ病気の患者会がないので心細かったのですが、こちらのサイトで
信頼のおける先生方のご意見や、同じ境遇の患者さんの考え方などを知ることができ、
本当に心強く、治療を進めることができています。
改めて、皆様、ありがとうございます。
がじゅまるです。ご報告が遅くなりまして申し訳ございません。
早速アドバイスを頂きまして誠にありがとうございました。
はい、昨日外科の主治医の先生とお話をすることができました。
術前化学療法後の自家組織(穿通刺皮弁)同時再建に対する外科的なご意見としては、
「やはり、少なからず不安要素があります。」とのことでした。
実は主治医の先生以外に、ある乳腺外科の先生からも同様のご意見を頂いていたので、
私としてはこの主治医の先生の言葉で、「同時再建は行わない」と改めて決めました。
少しでも不安を持ったままでは、気持ちの上でもベストな治療は受けられないと考え、
これまでは、結構無理強いの人生でしたが、ここは素直に先生に従ってみたいと思います(笑)。
再建については、実は手術を受けたい第一希望の病院があります。
現在、二期再建は2年近く待たなければならない状況のようですが、
同時再建にこだわらないと決めたので、その病院にもお話を伺いたいと考えていることを
主治医の先生に話し、紹介状を書いて頂けることになりました。
再建された患者さんの会にも2回参加しており、再建手術について信頼できる先生に
めぐり合うことができました。
先輩方にも「安全に確実に再建する道筋はいくつかあるはず。抗がん剤やってても元気で、
動ける時間もあるのなら、まだまだ情報を集めてみて。」と教えていただいたこともあり、
目指すゴールはブレないように、柔軟に考えていきたいと思っています。
あと、「一般的にはHer2強陽性では同時再建をしないのか?」という質問には、
先生も「そういうことはないでしょう。」とのお返事でした。
また、後からご質問頂いた、
「その結果によって、温存という選択肢は考えていらっしゃらないのでしょうか。」という件ですが、
これは他の方との考え方の違いだと思うのですが、ただもう「取り残しが怖い」という思いだけから来ています。加えて、仕事の都合もあり、5~6週間・週5日の放射線治療を受けるのが
難しいかもしれないためです。..この考え方はもったいないでしょうか?
仕事の都合を考えるよりも温存のメリットは大きいのかもしれないなぁと、同じご意見を聞くたびに
ふと思います。
術前化学療法を、した場合としなかった場合の詳しい比較データが見つけられなかったので、
自己分析で「全摘」を希望している訳ですが、実際、術前化学療法を行って腫瘍の縮小が
認められた場合、温存の安全度は、術前をしなかった場合より優位なのでしょうか?
局所再発の危険度も低下しているのであれば、負担の少ない温存も考えてみようかと思い
始めたので、次回主治医にもご相談してみようと思います。
今回の診察では、主治医の先生との距離が一歩近づきました。
柏葉先生が「パターナリズム...」のテーマでお話されていたヒントを拝借して、
「治療の励み、自身の生活のバロメーター、自分の治療の記録にしたいので、生検時の病理を
コピーでいただけませんか?」とちょっと恐々お願いしてみました。
先生は「がん治療は、医者と患者さんの共同作業です。ご自分の状況を把握し、考える、
ということをして下さることはこちらとしても大変ありがたいです。」とおっしゃって、
快く病理コピーを下さいました。本当に嬉しかったです!
長くなりまして申し訳ございません。
私の通う病院には同じ病気の患者会がないので心細かったのですが、こちらのサイトで
信頼のおける先生方のご意見や、同じ境遇の患者さんの考え方などを知ることができ、
本当に心強く、治療を進めることができています。
改めて、皆様、ありがとうございます。
Re:自家組織乳房再建・外科医と形成外科医のご意見について
杉山(東京都)
2010/08/09
がじゅまるさん
経過を教えてくださってありがとうございました。
「少しでも不安を持ったままでは、気持ちの上でもベストな治療は受けられないと考え」
その通りだと思います。
まずは二期再建にむけての一歩が進んで、よかったですね。
温存については、「術前化学療法を行うと温存率が高くなる」、というエビデンスはありますが、がじゅまるさんのおっしゃる安全度、局所再発の危険度とは、「術前化学療法を行うと、温存した乳房の再発率が低くなるかどうか」ということでしょうか?これは確固たるデータはなかったのでは…と思います。(何方か、違っていたら訂正お願いします。)
一般的には、「温存が可能な場合、温存術と全摘術で、生存率に差はない」、というエビデンスがあるために温存術が行われることが多くなっています。
一方、温存にはがじゅまるさんのご心配されている「取り残し(とった乳腺よりも腫瘍の広がりが大きい)の可能性」や「温存した乳房にまた癌ができるリスク」や、「変形」といったマイナス要素が存在することも事実です。また、放射線照射を行うというのも、副作用が0ではなかったり、お仕事の都合上のマイナスとなり得ますね。
全摘がもったいないかどうかは、個々人の価値観の違いもあり、一概には言えないと思いますが、主治医の先生とご相談され、がじゅまるさんにとっての、温存のメリットとデメリット(単に起こる可能性がある、だけではなく、どの程度予測されるのかも含めて)を確認していただくと、より納得して治療が選べるのではないかと思い、本題とはずれてしまい差し出がましいとは思いましたが、コメントさせていただきました。
主治医の先生との距離が近づいたとのこと、とても嬉しく思います。
患者さんに出していただく勇気に、医療者も励まされているのですね。
これからも、良い関係を築いていかれることをお祈りしています。
経過を教えてくださってありがとうございました。
「少しでも不安を持ったままでは、気持ちの上でもベストな治療は受けられないと考え」
その通りだと思います。
まずは二期再建にむけての一歩が進んで、よかったですね。
温存については、「術前化学療法を行うと温存率が高くなる」、というエビデンスはありますが、がじゅまるさんのおっしゃる安全度、局所再発の危険度とは、「術前化学療法を行うと、温存した乳房の再発率が低くなるかどうか」ということでしょうか?これは確固たるデータはなかったのでは…と思います。(何方か、違っていたら訂正お願いします。)
一般的には、「温存が可能な場合、温存術と全摘術で、生存率に差はない」、というエビデンスがあるために温存術が行われることが多くなっています。
一方、温存にはがじゅまるさんのご心配されている「取り残し(とった乳腺よりも腫瘍の広がりが大きい)の可能性」や「温存した乳房にまた癌ができるリスク」や、「変形」といったマイナス要素が存在することも事実です。また、放射線照射を行うというのも、副作用が0ではなかったり、お仕事の都合上のマイナスとなり得ますね。
全摘がもったいないかどうかは、個々人の価値観の違いもあり、一概には言えないと思いますが、主治医の先生とご相談され、がじゅまるさんにとっての、温存のメリットとデメリット(単に起こる可能性がある、だけではなく、どの程度予測されるのかも含めて)を確認していただくと、より納得して治療が選べるのではないかと思い、本題とはずれてしまい差し出がましいとは思いましたが、コメントさせていただきました。
主治医の先生との距離が近づいたとのこと、とても嬉しく思います。
患者さんに出していただく勇気に、医療者も励まされているのですね。
これからも、良い関係を築いていかれることをお祈りしています。
Re:自家組織乳房再建・外科医と形成外科医のご意見について
村上 (広島県)
2010/08/09
がじゅまるさん
途中から参加で申し訳ありません。
広島で乳腺外科をしている者です。
いろいろとご心配されたようですが,納得して治療法を選択できたようで安心致しました。
乳房温存と乳房切除+再建については,よく私もセカンドオピニオンを受けますし,それぞれに患者さんで判断が難しいところです。
理由は,1:乳房の大きさ,形がかなり個人差があること,2:病気の範囲が個人個人で違うこと,3:できあがった乳房(温存にせよ再建にせよ)に対する満足度はあくまでも患者さんの主観的は評価であること,4:手術の前は病気の治療法の選択,病気に説明を聞いただけで精神的,時間的余裕がなくなることがある,です。
わたしからアドバイスできることは
1:術前化学療法後の温存術は,断端にがんが残る確立が高くなること
2:温存術をした場合の再発率の長期成績が得られていないこと
3:再建術は二期的に行っても問題ないことです
無理に今決めなくても,手術が終わってゆっくり決められても問題ないかもしれません。
ばたばた慌てたときに大切な判断をしないことも,一つの選択肢です。
途中から参加で申し訳ありません。
広島で乳腺外科をしている者です。
いろいろとご心配されたようですが,納得して治療法を選択できたようで安心致しました。
乳房温存と乳房切除+再建については,よく私もセカンドオピニオンを受けますし,それぞれに患者さんで判断が難しいところです。
理由は,1:乳房の大きさ,形がかなり個人差があること,2:病気の範囲が個人個人で違うこと,3:できあがった乳房(温存にせよ再建にせよ)に対する満足度はあくまでも患者さんの主観的は評価であること,4:手術の前は病気の治療法の選択,病気に説明を聞いただけで精神的,時間的余裕がなくなることがある,です。
わたしからアドバイスできることは
1:術前化学療法後の温存術は,断端にがんが残る確立が高くなること
2:温存術をした場合の再発率の長期成績が得られていないこと
3:再建術は二期的に行っても問題ないことです
無理に今決めなくても,手術が終わってゆっくり決められても問題ないかもしれません。
ばたばた慌てたときに大切な判断をしないことも,一つの選択肢です。
Re:自家組織乳房再建・外科医と形成外科医のご意見について
がじゅまる (千葉県)
2010/08/10
村上先生
有益なアドバイスをいただきまして誠にありがとうございました。
そうですね、考える時間があることを利点に後悔することのないように取捨選択
していきたいと思います。
テーマからははずれますが、「NCCNガイドライン」というものを初めて確認しました。
治療を選択する前に、こういう治療法のフローチャート(の患者向け版)を見せていただけると、
患者としては理解が深まるのではないかと思いました。
とにかく、告知を受けた日から突然「がん患者」となってしまい、
状況を受け止め情報を整理するのに大変時間がかかったことを、苦く思い出します。
再建についても記述があったので、参考にしてみようと思っております。
有益なアドバイスをいただきまして誠にありがとうございました。
そうですね、考える時間があることを利点に後悔することのないように取捨選択
していきたいと思います。
テーマからははずれますが、「NCCNガイドライン」というものを初めて確認しました。
治療を選択する前に、こういう治療法のフローチャート(の患者向け版)を見せていただけると、
患者としては理解が深まるのではないかと思いました。
とにかく、告知を受けた日から突然「がん患者」となってしまい、
状況を受け止め情報を整理するのに大変時間がかかったことを、苦く思い出します。
再建についても記述があったので、参考にしてみようと思っております。
Re:自家組織乳房再建・外科医と形成外科医のご意見について
村上 (広島県)
2010/08/10
がじゅまるさん
考える時間が長かったかもしれませんが、きっとよかったと思える日が来ると思います。
自分で考えることもなく医師のすすめに従って治療を受け、冷静になって初めて自分が受けた治療に疑問を持つ患者さんを何人も見てきました。
いまじっくり考えたことは決して時間の無駄遣いではありません。ご自身で納得して治療法を決められたことが何よりです。
考える時間が長かったかもしれませんが、きっとよかったと思える日が来ると思います。
自分で考えることもなく医師のすすめに従って治療を受け、冷静になって初めて自分が受けた治療に疑問を持つ患者さんを何人も見てきました。
いまじっくり考えたことは決して時間の無駄遣いではありません。ご自身で納得して治療法を決められたことが何よりです。
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