掲示板「チームオンコロジー」
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治療とその選択
乳がんOncotype DXについて
MMM(東京都)
2011/06/12
はじめて投稿します。
Oncotype DXの事で調べていました。
6/8に温存手術を終えたばかりです。
術前の検査結果では
乳頭腺管がん
しこりの大きさ 2センチ
グレード1
ER 93%以上 PR 93%以上
HER2 0
リンパ節転移 なし
乳管内の広がりは認めない
でしたが手術をしたところ
センチネルリンパ節生検で癌細胞を見つけ
リンパ節に1つ転移がありましたが
これ????と言うくらい小さいもので目で見てもよくわからず1ミリ程度の腫れだったと言うことでした。
陽性反応が出たのでリンパ節は郭清しましたとの事でしたが、
もしかしたら転移したてなのかもしれませんと言われました。
そこでですが、Oncotype DXはリンパ節転移陰性でホルモン受容体陽性の方の検査ですが
私のような場合でも検査に出し、今後の再発を予測できるものなのでしょうか?
ホルモン受容体が強なので、もし出来るのであれば検査してみたいと思います。
お忙しいところ申し訳ありませんがご回答願えればと思います。
Oncotype DXの事で調べていました。
6/8に温存手術を終えたばかりです。
術前の検査結果では
乳頭腺管がん
しこりの大きさ 2センチ
グレード1
ER 93%以上 PR 93%以上
HER2 0
リンパ節転移 なし
乳管内の広がりは認めない
でしたが手術をしたところ
センチネルリンパ節生検で癌細胞を見つけ
リンパ節に1つ転移がありましたが
これ????と言うくらい小さいもので目で見てもよくわからず1ミリ程度の腫れだったと言うことでした。
陽性反応が出たのでリンパ節は郭清しましたとの事でしたが、
もしかしたら転移したてなのかもしれませんと言われました。
そこでですが、Oncotype DXはリンパ節転移陰性でホルモン受容体陽性の方の検査ですが
私のような場合でも検査に出し、今後の再発を予測できるものなのでしょうか?
ホルモン受容体が強なので、もし出来るのであれば検査してみたいと思います。
お忙しいところ申し訳ありませんがご回答願えればと思います。
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Re:乳がんOncotype DXについて
向原徹(兵庫県)
2011/06/14
MMM様
こんばんは。神戸大学、腫瘍・血液内科の向原と申します。
レスポンスが遅く申し訳ありません。
まず最初に大前提としてお話したいのは、恐らくご存じと思いますが、手術後の補助療法の選択は、きちっとした手術標本の病理検査をもって行われるべき、ということです。
現在、その結果をドキドキしながら待たれている状態と想像しますが、今しばらくまたれて、化学療法をすべきなのか、またOncotype DXなどを考慮するのか決められるのがよいと思います。
Oncotype DXの有用性は、既に書かれているように、ホルモン受容体陽性、リンパ節転移陰性の患者さまで最も示されています。最近は、ホルモン受容体陽性、リンパ節転移陽性の患者さまでも、RS (recurrence score, 再発しやすさを示すスコア)が低い患者さまでは、予後がよくホルモン療法に化学療法を追加しても治療成績が変わらない、またRSが高い患者さまでは予後が悪く化学療法の追加効果がありそうだ、とする研究結果が報告されています。しかし、その研究の対象となった患者さまの数が少ないこと、また後ろ向き研究といって、他の目的で行われた研究の病理標本を使って後付けでされた研究、ということもあって、信頼度がリンパ節転移陰性の患者さまに対するそれより、劣るといわざるをえません。
また、Oncotype DXが欧米の患者さまでのデータをもとに作られていますので、日本の患者さまで本当にあてはまるのか、ということについての疑問はいつもつきまといます。
有用性はありそうだけど、と思いつつ、今の我々の知識のなかでは、これらの限界は解消できません。
そのうえで、どうされるかは主治医の先生とdiscussionして決めていかれるしかありませんが、最初に戻ると、やはり病理結果をみてからですので、今は敢えて決めずにおかれてはいかがでしょうか。
こんばんは。神戸大学、腫瘍・血液内科の向原と申します。
レスポンスが遅く申し訳ありません。
まず最初に大前提としてお話したいのは、恐らくご存じと思いますが、手術後の補助療法の選択は、きちっとした手術標本の病理検査をもって行われるべき、ということです。
現在、その結果をドキドキしながら待たれている状態と想像しますが、今しばらくまたれて、化学療法をすべきなのか、またOncotype DXなどを考慮するのか決められるのがよいと思います。
Oncotype DXの有用性は、既に書かれているように、ホルモン受容体陽性、リンパ節転移陰性の患者さまで最も示されています。最近は、ホルモン受容体陽性、リンパ節転移陽性の患者さまでも、RS (recurrence score, 再発しやすさを示すスコア)が低い患者さまでは、予後がよくホルモン療法に化学療法を追加しても治療成績が変わらない、またRSが高い患者さまでは予後が悪く化学療法の追加効果がありそうだ、とする研究結果が報告されています。しかし、その研究の対象となった患者さまの数が少ないこと、また後ろ向き研究といって、他の目的で行われた研究の病理標本を使って後付けでされた研究、ということもあって、信頼度がリンパ節転移陰性の患者さまに対するそれより、劣るといわざるをえません。
また、Oncotype DXが欧米の患者さまでのデータをもとに作られていますので、日本の患者さまで本当にあてはまるのか、ということについての疑問はいつもつきまといます。
有用性はありそうだけど、と思いつつ、今の我々の知識のなかでは、これらの限界は解消できません。
そのうえで、どうされるかは主治医の先生とdiscussionして決めていかれるしかありませんが、最初に戻ると、やはり病理結果をみてからですので、今は敢えて決めずにおかれてはいかがでしょうか。
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