掲示板「チームオンコロジー」

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治療とその選択
治療後の後遺症(?)の悩み
maya(東京都) 2011/06/21
45歳。昨年浸潤性乳癌と診断され、術前抗がん剤(アンスラサイクリン系製剤とタキサン系)を投与後、結果もよく、部分切除、放射線治療とクリアし、2ヶ月が経ちました。

今一番辛いのは、身体の痛みです。抗がん剤治療を終えた頃から、俊敏な動きをしようとすると、ひざなどが固まってしまってて、動けないのです。
生理の復活もなく、更年期症状のようなものを強く感じます。
ホットフラッシュの頻度も高く、外出中仕事中の対応に苦労しています。

担当医は副作用であるといいますが、副作用だとすると、
これらの症状はどのくらいまで続くのか、副作用だとすると、
どこかで治るものと思っていますが、副作用ではなく、後遺症ということであれば、一生抱えていかなければならないのか、
と悩んでいます。
後遺症が残る、という知識もありませんでしたし、治療前に
説明を受けた記憶もありません。あくまで副作用でした。

このあたりは、癌が進行するよりはマシ、という捉え方を
しなければならないのでしょうか?

   
Re:治療後の後遺症(?)の悩み
向原徹(兵庫県) 2011/06/23
Maya様

こんばんは。
神戸大学、腫瘍・血液内科の向原と申します。

お辛いですね。

今お抱えの症状は、アロマターゼ阻害剤(ホルモン剤)を飲まれる患者さまが時に経験されるものに似ていますが、①現在ホルモン療法をされているのかどうか、されていればその種類、②タキサン系のお薬の具体的な種類・投与法、③現在の症状が化学療法中からでてきたものか終わってからでてきたものか、をお教えいただければ、参考になります。

よろしくお願いします。
Re:治療後の後遺症(?)の悩み
izawa(京都府) 2011/06/24
Maya様

本当に、副作用というのは、大変お辛い症状だと思います。
先ほどの先生の御質問に加え、現在関われている医療機関では、相談窓口などはありますか。

現在の主治医や、看護師、薬剤師に相談されていますか。

薬剤の種類にも関連していると思いますが、アロマタ―ゼ阻害剤による関節痛であれば、これ、という対処は難しいかもしれません。膝や手の関節が朝、動かす時などに痛む体験をされている患者さんの声をよく聴きます。
手首や指など動かす際にストレッチにような関節運動をされるなどの工夫をされています。

関節痛が慢性的に続いてお辛い方の場合は、非ステロイド性抗炎症薬の鎮痛薬を使われている方もおられます。まずは、どこからくる痛みであるのか、ということが大事かと思います。
Re:治療後の後遺症(?)の悩み
Maya(東京都) 2011/06/25
向原先生・izawa様 早速のコメントありがとうございます
先生からのご質問の答えですが、
①タイプがトリプルネガティブでしたのでホルモン療法はおこなっておりません
②抗がん剤は術前に、タキソテール4回→FEC4回を投与しました
③現在の症状はおそらく、抗がん剤投与の途中からだったと思います。車で通院中、乗り降り時に痛みがあるのに気づいたのがはじまりっだったと記憶しています。ひざが一番分かりやすいですが、足に限らず腕もありますし、癌になる以前には全くなかった肩こりのような症状も目立ちます。更年期障害の症状とともに、この1年で一気に10歳くらい老けた気がします。
(髪の毛はやや回復していますが)

ですので、抗がん剤投与中・切除後・放射線治療中も、何度か主治医には説明しましたが、身体の痛みよりも辛い症状が多い時期でしたから、総じて副作用であるという答えでしたので、ゆくゆくは落ち着くのだろうと思い、事実、もちろん嘔吐や倦怠感などの症状は治まっていますし、何度も同じ症状を訴えるのも気がひけて、我慢しているところもあります。
来月には定期検査もありますので、また尋ねるつもりではありますが…
今の症状も他の症状と同じく、そのうち治るのか、それともこの部分は後遺症として生涯受け止めるのか、本当はこれは細か
はっきりしていきたいところですが、そういった質問は、先生を目の前にすると、時間も限られていますし、なかなか口に出せない性分なんです。
しかも、もしかしたらこういう症状の研究・対策は、それほど行われていない気もしておりまして、先生方ももしかしたら、はっきりした答えをお持ちでないのかも、という気もしています。実際にネット等で調べてみても、なかなかヒントになるところに辿りつけないのです。

再発や転移の不安・心配も常にありますし、日々の痛みがそれをまた煽るようなところもあって、
現在最新といわれる治療にて回復したのに、ああ、こんな結果が待ってたのかと、正直落胆するところもあります。わがままでしょうか…?

鎮痛剤などは、強く訴えればおそらく処方して頂けるのでしょうが、私は副作用であって、だんだん改善されるならば、
痛みそのものは我慢出来るのです。

すみません。今はそういう心情です。


Re:治療後の後遺症(?)の悩み
向原徹(兵庫県) 2011/06/27
Maya様

お辛い様子がよく伝わってきます。

診察をさせていただいた訳でないので、明確なことはお話できないのですが、聞かせていただいた情報からは、やはり化学療法による閉経となんらか関係があるように想像します。もしそうであれば、自然に訪れる更年期障害がずっと続く訳でないのと同じく、おさまってくることが期待できると思います。

ただ、他の病態(いわゆる関節のご病気など)を考える必要がないか、やはり主治医の先生がどう考えてらっしゃるか聞かれるのが大切だと思います。
また、原因がなんであれ、耐え忍ぶ必要はないと思いますよ。痛みを我慢して、なにかよいことがあるならば別ですが。痛みは比較的対処可能な症状です。是非、鎮痛剤などについて相談してみてください。

再発の不安が常にあるとのこと。そうですよね。自分で経験した訳でない私が軽々しく言うことではないのかもしれませんが、再発を心配しながら過ごす一日も一日、やれることはやったと病気のことを忘れて過ごす一日も一日、だと思います。
患者さんにはよく、ご自身で病人になる必要はないですよ、と話しています。ただ、私自身気分のコントロールが上手なほうでないので、難しいのはとてもよくわかります。

少しでも楽に過ごしていけるようにお祈りしています。
Re:治療後の後遺症(?)の悩み
あい(東京都) 2011/06/28
Maya様

はじめまして、告知から4年、術前化学療法、温存手術、放射線治療を経て現在ホルモン療法中の乳がん患者、あいと申します。

大きな治療が一段落しほっとしたいところで残っている副作用、さぞお辛いこととお察しします。私もそうでしたから。
副作用については人それぞれなので絶対、とはいえませんが、Maya様の今の状況もしばらくの辛抱ではないかと思います。

私もタキサン系薬剤投与中から膝に痛みを覚え、ひどい時は立ち上がったはいいが足が前に出ずしばらく棒立ちしていました。治療後3か月ほどたった時に朝目が覚めると手の指がこわばり動かすことができず、「乳がんの次はリウマチ!?」と驚愕したこともあります。

どれ位そういう思いをしたか、今では定かではありませんが何時しか忘れ「そういえば、最近大丈夫だ」と気づいたものでした。患者会で知り合った方の中には朝起き上がるのに15分以上かかったという方もいらっしゃいました。そして「リウマチかと思った」---- 私だけじゃなかったんです。

これに限らず、治療後に起こる身体の変化は正直のところ「聞いてないよ!」ということばかり。そして次々と降ってくるような治療の連続。抗がん剤=吐き気と脱毛、みたいにいわれますがそんな単純なものじゃないですよね。それに吐き気や脱毛は一時的なものですがそれ以外のものは「副作用じゃなくて後遺症だ!!」
私もそう思いました。そしてことごとく「がんになったんだから仕方ないでしょ。」といわれているようで本当に辛かったです。

でも、1年、2年と時間がたつにつれ自分の気持ちも落ち着き身体も元気を取り戻していく中で感じました、「がんになってしまったんだから仕方ないか。」
残念ながら病気する前の自分には完全には戻れないのが現実です。前ほどではありませんが今でもふっと「再発」の二文字が頭をよぎります。でも、治療を通じて精神的に得たものもたくさんありますし、知り合えた方々からもたくさんの元気をもらうことができます。

いつかMaya様も「あの時は大変だった。」と笑って言える日が来るよう、陰ながら応援しています。
Re:治療後の後遺症(?)の悩み
maya(東京都) 2011/07/01
向原先生・あい様 ありがとうございました。
確かに更年期障害の症状ということなら、一生でなく、しばらくの辛抱なのかもしれません。もう少し長い目で受け止めなければなりませんね。

体の痛みは鎮痛剤でおさまるのなら、それもありという気もします。ただそれはやはり、原因が副作用であり、こういう症例がある場合はそういう対処を実績的にも施している、という明確な(?)ものがあれば、安心して服用し、しばし待つのでいいのですが、理由はよくわからないが、痛いならとりあえず鎮痛剤で抑えたら?みたいなのが嫌だなと、思っているだけです。

先輩であるあいさんのコメントは大変励みになりました。ありがとうございました。まさに仰るとおりでしたので、気持ちを
共感していただける方がいらっしゃったというだけで、少し気持ちが落ち着きました。
向原先生の気持ちを受け止めていただきながらのお応えや、あいさんの経験談が、今の私にとって何よりの薬になったような
気がします。
もう少し、長い目で受け止め、付き合っていかなければいけませんね。本当に本当にありがとうございました

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