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治療とその選択
乳がん全摘出手術後の補助療法について
chihiro T(大阪府) 2011/11/14
41歳、右乳房皮下全摘出/インプラントによる同時再建手術を受けました。
センチネルリンパ生検を含むリンパ節の切除を行っていません。
病理検査結果は以下のとおりでした。
--------------------------
腫瘍の大きさ 1.7cm
組織学的悪性度 グレード2(スコア6)
HER-2 score:0
ER :陽性(陽性率:95%)
PgR:陽性(陽性率:100%)
ki67 5%
f(+) ly(-) v(-)
--------------------------
主治医からは、リンパ節への転移が不明のため抗がん剤投与を受けるように
言われております。
(術前の検査で確認できる転移はありませんでした。)
病理検査でly(-)であっても、リンパ節への転移なしとの根拠にならないと
のことでした。

センチネルリンパ生検を受けないというのが、すでに標準治療から外れて
いるのは承知いたしております。
しかしながら、リンパ節への転移の有無以外の病理検査結果から術後の
補助療法を判断することはできないでしょうか。

ホルモンレセプター陽性であるので、ホルモン治療を考えています。
ホルモン治療はリンパ節への転移にも有効でしょうか。
また、腋下のみへの放射線照射での対応は可能でしょうか。
可能な場合、リンパ浮腫なども後遺症の可能性はあるのでしょうか?
リンパ節郭清後の腋下への放射線照射での後遺症の可能性があるという
ドキュメントはありましたが、郭清なしでの放射線照射についてのコメントを
見つけることができませんでした。

   
Re:乳がん全摘出手術後の補助療法について
なみ(東京都) 2011/11/14
chihiroさまはじめまして
私も、三年前に生険も廓清もなしで腋に放射線だけあてていますがいままでむくみとかしびれとかはないです。
だるいとかはときどきありますが放射線が原因かわかりません
とにかく日常生活に支障がでる様な酷い副作用はありません
でも、これはわたしの場合なのでchihiroさまの場合はわかりません。
主冶医とよく話あって決められたらいかがでしょうか
治療頑張ってください

Re:乳がん全摘出手術後の補助療法について
nonnno(富山県) 2011/11/16
47歳今年2月、右乳房全摘のあと補助療法としてFEC タキソテールをしたものです
リンパ転移はありました。

今この治療をしたことに後悔はありませんが、そこに戻れるならば、立ち止まって考えてみたいと思いました。

色々勉強なさってご自分の納得のいく治療法を選んでいかれたらよいと思います。

副作用しかり、費用しかり、効率しかりです。

がんばりましょう。
Re:乳がん全摘出手術後の補助療法について
杉山直子(東京都) 2011/11/18
chihiroさんこんにちは。

乳腺外科をしていました杉山と申します。すぐにお返事できず、すみません。

ひとつ気になることがあります。

標準治療に則って考えると、Chihiroさんのようなケースではセンチネルリンパ節生検を行って、リンパ節転移の有無、個数を知ることで、予後を推測する参考にしたり、今後の治療法の判断に使用したりします。

chihiroさんはリンパ節転移の有無を証明できないので、状況証拠を使って推測しなければならず、確定的なことが言いにくい状況ではありますね。それゆえお悩みのこととと思います。

これを行わなかったのは、なぜでしょうか。医師からはどのように説明されていますか。

もしよろしければ教えて頂けないでしょうか。
Re:乳がん全摘出手術後の補助療法について
chihiro T(大阪府) 2011/11/20
なみさん コメントありがとうございます。

わたしが治療を受けているクリニックでは、外科手術を担当する先生ではなく、
術後補助療法を指導してくださる先生が他にいらっしゃって、
先日、面談にいってきました。

結局、この担当医師からは抗がん剤治療を提案されることはなく、ホルモン治療を
行うことになりました。

腋窩への放射線照射について質問したところ、特に必要ないとのことでした。
腋窩リンパ節に腫瘍ができることがあれば治療しましょうと。

なみさんが、生検もなしを選択されたのはご自身ご希望でしたか?
差し支えなければ教えていただけますでしょうか。

わたしは職業柄、腕/手の後遺症が発症すると生計がたたなくなりますので、
リンパ節切除しなで手術を希望しました。




Re:乳がん全摘出手術後の補助療法について
chihiroT(大阪府) 2011/11/20
nonnno さん、コメントありがとうございます。

FEC タキソテールでの抗がん剤治療、いろいろ大変だったのではないでしょうか。
後悔しない選択をされたようで何よりです。

>色々勉強なさってご自分の納得のいく治療法を選んでいかれたらよいと思います。
>がんばりましょう。

ありがとうございます。
病気になって、購入した関連の本は20冊になりました。
渡辺先生の抗がん剤治療に関する本も3冊あります。
Re:乳がん全摘出手術後の補助療法について
chihiro T(大阪府) 2011/11/20
杉山先生、コメントありがとうございます。

先日、術後補助療法の決定のために担当医師との面談に行ってきました。

わたしの場合は、Luminal Aに該当し「Luminal A およびLuminal B における化学療法追加の閾値」
を超える値がないので、ホルモン治療のみでよいでしょうとのことでした。


>これを行わなかったのは、なぜでしょうか。医師からはどのように説明されていますか。

上記でもご説明いたしましたように、わたし自身の希望です。
腕を使う仕事で生計をたてており、術後にもできるだけ早期に仕事に
復帰することを希望していたからです。


リンパ節はどれがよく働いているものかは不明で、切除したリンパ節の
レベルや数によらず、リンパ浮腫の可能性があるというレポートを読みました。

そのため、センチネル生検での3個のリンパ節摘出することでも、
後遺症発症する可能性があり、また、その発症時期についても
不明であることなどを考えてのことです。
Re:乳がん全摘出手術後の補助療法について
杉山直子(東京都) 2011/11/21
 chihiroさん

その後の経過をお聞かせいただいて、ありがとうございました。

センチネルリンパ節生検はご自身の判断でされなかったのですね。
確かに、センチネルリンパ節生検後の腕のむくみなどの発症率は、1年後で2%という報告や、3年後で8%という報告があり、0ではありませんね。
診断の不確実性とご自身の生活を天秤にかけての決断は、さぞお悩みになったことと拝察します。

お答えしようと思っていた内容を、担当の先生から聞かれたようなので、ほっとしました。

よく参考にされる、米国NCCNのガイドラインでは、ホルモン感受性(ER・PRが陽性)があっても、リンパ節転移があれば化学療法をするのが標準治療とされています。外科の先生はもしかしたらこのガイドラインのことが頭にあったのではないかなと推測しています。

一方、今年のザンクトガレンコンセンサスという、世界の乳腺専門医が集まって話し合われるコンセンサス会議では、リンパ節の有無や個数よりも、 がんの性格をみて化学療法をする・しないを選択する、という意見がまとまりました。

chihiroさんのがんは、ホルモン感受性が高く(ERもPRも高い割合で陽性)、Her2遺伝子が陰性、Ki67が低値、などを考慮するとLuminal Aというタイプと思われ、このコンセンサスに従うと術後補助療法はホルモン治療のみでもよいとのお答えを、担当の先生から頂いたのだと思います。

また、腋窩リンパ節転移が明らかでない状況で、腋窩リンパ節に放射線治療を行う根拠はないと考えます。

なみさんのケースは、腫瘍の大きさや性質から転移の可能性を考えてされたのでしょうか。
こちらも標準治療からは逸脱しますが、主治医の先生とよく相談したうえで、納得してなさったのであればよいな、と思っています。

いずれにせよ、皆さんとてもよく勉強なさっており、感心してしまいます。

治療の選択で迷われる局面が多々おありな中、沢山本を読まれるなどして、(nonnoさんの言われるように)ご自身の納得のいく治療法を選んでいこうとされる皆さんの姿勢に、医療者も良い意味で刺激を頂いています。

今後も、前向きに治療を継続されますことをお祈りしています。
Re:乳がん全摘出手術後の補助療法について
なみ(東京都) 2011/11/21
chihiroさまへ
私の場合は、悪性か良性か判断できなかった為外来で局所麻酔で摘出した腫瘍が5mmの粘液がんでした。
大きく切除してもらったので、追加でまた切除はしませんでした
病理の結果乳管内進展も脈管侵潤もない腫瘍も小さいので
腋は生険しないことにきめました。
放射線をあてることにしたのは放射線の先生の提案です。
私が腋の生険のことを相談するとこのような治療方法もあると
おしえてくれました。
確かに標準治療ではないのですがやれることはやっておきたい
と思い納得して治療しました。
chihiroさまも凄く勉強してるみたいだし強い意志をかんじます
後悔しない為にも自分で選択した治療を信じてお互い頑張りましょう。
Re:乳がん全摘出手術後の補助療法について
nonnno(富山県) 2011/11/21
chihiro様近況をお知らせいただいてありがとうございます。

納得されてのホルモン療法だけの治療とうかがいホッとしています。
そんな中、私にまでお気遣いのコメントをいただきましてありがとうございました。

本やネットなどで常に予習をしつつ、でも今日1日1日を大切に楽しく生活していきましょうね。

立ち止まるきっかけを与えていただいてありがとうございました。

Re:乳がん全摘出手術後の補助療法について
杉山直子(東京都) 2011/11/21
なみさん
余計なコメントをしてしまったかと気がかりだったのですが、腋窩の放射線治療に対する前向きなコメントお聞かせ頂いて、嬉しく思います。ありがとうございました。

nonnoさん
>今日1日1日を大切に楽しく生活していきましょうね。
この視点、我々にもとても重要だと思いました。
治療を体験された方のお話はいつも本当に勉強になります。
ありがとうございました。
Re:乳がん全摘出手術後の補助療法について
chihiroT(大阪府) 2011/12/03
杉山先生

コメントありがとうございました。

わたしの腫瘍は、BE region で位置が悪く温存手術をしてもかなり凹んでしまうと言われました。
いろいろ調べて、実際に複数の病院で受診したりセカンドオピニオンをいただきました。

自家組織での補填では、上方の乳腺、胸下の脂肪、広背筋と病院によっても方法が違いました。
しかしながら、広背筋での補填は、すなわちかなり広域に摘出するということであるし、傷も大きく回復にも時間がかかることから、選択肢には入れませんでした。

また、結局、センチネルリンパ生検を受けたくないという、わたしの意志は尊重していたただける先生から、自家組織でなくインプラントによる再建をすすめられて、全摘出することを決心しました。

他の病院では、乳首は残せないかもしれない、皮膚も一部切除になるかもしれないと言われましたが、わたしの主治医は、他病院でとったMRI画像を見て、皮膚ぎりぎりまで切除することになるけれども皮膚も乳首もまず大丈夫でしょうとおっしゃいました。もちろん、断片陽性であれば再切除の可能性があることは説明を受けましたが、術後の病理検査では陰性でした。

おかげさまで術後8日目からお仕事に復帰できました。

腫瘍の大きさが温存手術の摘要範囲内であっても、位置によっては大きく凹みがでるのですが、その補填方法はあまり選択肢がありません。「再建」についても、ほぼ、全摘出した場合の場合です。そのため、全摘出という選択になりました。
Re:乳がん全摘出手術後の補助療法について
chihiroT(大阪府) 2011/12/03
なみさん

コメントありがとうございます。

術後補助療法担当の先生に放射線治療についてうかがってみたんですが、特に必要ないでしょうとのことでした。放射線科が併設されていないので、放射線科の先生にご意見いただくことはできなくて、少し不安です。

これから注射を2年、飲み薬を5年のホルモン治療を続けることになりました。

Re:乳がん全摘出手術後の補助療法について
chihiroT(大阪府) 2011/12/03
nonnnoさん

コメントありがとうございます

わたしも、これから一日一日大事に重ねて生きたいと思います。

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