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専門医が行う病理外来について
中川 (東京都) 2012/02/12
“がんかがんでないか”という決定を下す病理医は、患者さんとの接点はほとんどありませんが、がん医療にとって大変重要で、大きな責任を担う存在だと思います。

ずいぶん前になりますが、ある新聞で、病理専門医によって、直接病理結果を説明する施設が全国で3割を超えた、ということが記事になっていました。

病理外来の必要性、みなさんはどのようにお感じになられますか?

Re:専門医が行う病理外来について
sachita(東京都) 2012/02/14
病理外来、あったらいいなぁと強く思います。
手術後の病理結果についても主治医からではなく、病理専門医から聞けるシステムだとありがたいです。
せっかく検査したのですから、出た結果については、今後のためにも、良いことも悪いことも全部知っておきたいと思います。
先日、手術後(乳がん)の病理結果が出まして、主治医からは、「ほとんどが良い結果です」とか「ここの部分は気にしなくていいです」という
説明で、、、、、ペーパーにはもっと沢山の情報が記載されてあるのに、あまりにも短縮された説明でしたので、
病理の方から直接お話を伺えないものかと最近思っていたところです。
Re:専門医が行う病理外来について
kayo(東京都) 2012/02/14
乳癌術後2年半経ちますが、私の病院の場合、病理結果のコピーを渡されることもなく、自分の病理がどんな顔つきだったか、ホルモンについては?腫瘍径は?などを記入する簡単なノートがあり、先生が伝えてくださったものを自分で記入するようになっています。

これは、これでとてもよいのですが、私個人としては、わけのわからない(^^ゞ英語でもなんでも細かいことが記載されている病理結果と説明について、知りたいと思いました。病理が記載されている用紙を覗き込んで、そのwith以下の単語は?とか質問してみたり。

告知されたとき、不安になる情報や自分の結果は見たくない、必要ない、と思ったことがありましたが、ライフスタイルも考慮して、自分自身で治療方法を選択するようになっている今、病理の結果だけじゃなく、その背景等も知っておくべきことだと思います。

いろいろと勉強するうちに、自分の細胞から発生した腫瘍にも向き合い、少しずつ不安も薄らぎ、冷静に対応できるようにもなったことから、きっちりと病理の先生から説明を聞くことで、様々な面で患者にきっかけを与えてくれそうです。勉強するきっかけ、主治医やその他のco-workerの方と、よりうまくコミュニケーションを取るきっかけ、などなど。

でも、これは私個人の意見で、患者仲間には、何年経っても不安で不安で、だからこそ、全く病理結果を知りたくない、できるだけ忘れようとしている、という人もいます。
面倒で、いろいろと問題もありそうですが、事前に患者の希望を聞いていただける、また最初は聞きたくなくても、心変わりしたら対応してくださる、そんなシステムになったらなぁと思っています。
Re:専門医が行う病理外来について
大海絵里佳(神奈川県) 2012/02/14
患者が、聴きたい相手を選択できればいいのではないでしょうか・・・老人(父)などは、担当医制ではない仕組みだと説明しても、やはり部長さんに説明してもらいたいと思うようです。私は、すべての方から聴きたいと思います。病理専門医、がん治療専門医。同じ説明を何度か聞いて、素人は理解します。

一回ぐらい、聞いたところで理解できず、「どんな治療がお望みですか?」といわれたら,「先生にお任せします・・・」となりかねません。世界にはどんな治療があって、どういう治療が選択できるのかというところまで、病理専門医、癌専門医、補助治療分野の選択の余地まで幅広く、情報を提供していただけるような仕組みが嬉しです。

Re:専門医が行う病理外来について
村上 茂(広島県) 2012/02/14
乳腺外科の専門医です。患者さんに説明していていつも思うことは、どこまで詳しく説明すればいいのかと言うことです。CT等の画像検査報告書にしても、病理報告書にしても、これらは医師が医師に向けて記載したものです。当然詳細に記載してあり、専門用語のオンパレードです。この一言一句まで説明を求められると、どこまで説明すればいいのか迷うことがあります。もちろん検査結果は患者さんのものですから、説明する義務はあると思います。皆さんはどのようにされていますか?
Re:専門医が行う病理外来について
ヤマウチ(滋賀県) 2012/02/19
病理医から説明を受けるのがよいかどうかというのとは別に、主治医とは別の視点で意見を聞きたいときに、病理医と話をしたいと思ったことはあります。これは、セカンドオピニオンではなく、チーム医療として基本的に治療方針が決まっている中での話ということです。
同じ質問に対する説明にしても、主治医とはまた違った話し方になると思いますし、それで理解が深まることも多いかと思います。放射線治療医や麻酔医とはお話しする機会もありますが、病理医や読影医とはこちらから求めない限り、接触する機会もほとんどないと思いますが。

患者がチーム医療の全体像を把握して治療に臨むためには、コメディカルスタッフを含め、縁の下で支えてくださる人のことも、知っておくことが大事ではないかと考えます。
Re:専門医が行う病理外来について
三浦裕司 (東京都) 2012/02/22
虎の門病院で腫瘍内科医をしている三浦です。
今まであまり「病理外来」というものを考えた事がなく、皆様のご意見を拝読して大変勉強になりました。

我々現場の(患者さんと面と向かう)臨床医は、常に放射線医や病理医と連携を取りながら、専門用語だらけの検査結果を、患者さんにわかるように噛み砕いて説明する事を心がけております。そして、その様に教育、トレーニングを受けております。ただ、私のイメージだけかもしれませんが、日頃患者さんと接する機会の少ない病理医に対して、このようなトレーニングは未だ確立していないように思います。即ち、検査結果に対してよけいに混乱を招いてしまうリスクも現状ではあるかもしれません。

患者さんのニーズもあるようですし、非常に有用で、皆の助けになるコンセプトだけに、今後このあたりの教育・トレーニングの整備も必要だと思います。

P.S. 私が不勉強なだけで、病理の中でこのようなコミュニケーションのトレーニングが既に始まっておりましたら申し訳ありません。もし情報をお持ちの方がおりましたら、ご教示いただければ幸いです。
Re:専門医が行う病理外来について
sachita(東京都) 2012/02/22
今治療中の病院に確認したところ、病理の方からお話を聞けるシステムにはなっていないとの事で、残念です。
主治医からの説明が簡易すぎたのと、大まかすぎて、余計不安が増しています。
本当のところは一体どうなんだろうと。。
Re:専門医が行う病理外来について
KEN(愛媛県) 2012/02/22
四国がんセンター外科青儀です。病理医が外来で報告の解説を行うのは、当院の近辺では国立病院機構呉病院(中国がんセンター)の病理の先生がしています。情報開示に大変熱心な先生がおられ、外来もあるように聞いています。病理学会では現実問題として情報開示のセミナーとかはしていないと思いますし、必ずしもすべての病理医が積極的開示に前向きでもないと思います。私の関与する乳腺外科は術後補助療法(内分泌、化学療法、ハーセプチン療法、放射線療法)は、ほとんど病理学的因子に基づきますので、専門的な説明があればずいぶん助かります。ただ当科での補助療法の決定には、外来で、ファイナルの組織診断からピックアップした重要な因子をファイルメーカーに落として印刷して(カンファで評価すみ)、これこれの因子の発現がこうだから、こういう治療をしたほうがいいですね、と逐一説明します。また病理所見も、本人さんの個人情報なので、お持ちになってください、と手渡します。病理結果で質問がある場合は、また後日お聞きし、答えています。現時点で、患者さんからクレームはないようです。今後病理情報のどこまで開示(全開示?)するかは、最終的には患者さんのニーズでしょうが、今後当院でもそのような外来をニーズに基づいて開示する必要が出てくるかもしれません。

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