掲示板「チームオンコロジー」

Bulletin board

治療とその選択
膵臓がんの早期発見について
aizi(埼玉県) 2007/05/14
タモキシフェンの適応量について質問させていただき、上野先生や、佐治先生、佐藤先生のご意見伺えて、ホルモンの深遠についてとても勉強になり、知識もさることながら、“知る・分かる”ということが、治療のプロセスとして、私に効用をあらわすように思います。
さて、そんなわけで、乳癌については、おかげさまで概ね良好に推移していますが、こうして癌患者になり、他の癌についても関心を持ち始めました。
膵臓癌についてですが、治癒が難しいとされる再難関の癌で、浅学ながら思うのは、日本では胃癌や乳癌のような集団検診になじまないのも、その要因に思われます。
癌既往者は、多重癌罹患のリスクもあり、膵臓癌についても注視していたいのですが、早期発見の手立てはあるのでしょうか?

   
Re:他の癌についても関心を持つ
上野直人(海外在住) 2007/05/15
さて、そんなわけで、乳癌については、おかげさまで概ね良好に推移していますが、こうして癌患者になり、他の癌についても関心を持ち始めました。

二部に分けて返答させてください。ほかの癌に興味を持っていただきありがとうございます。癌患者は癌腫に関係なくともに行動を歩むことが大切ですね。いろんな癌の共通点あるいは違いを知ることにより、患者とその家族は癌医療をよりよいものにできると信じています。
Re:膵臓がんの早期発見について
上野直人(海外在住) 2007/05/15
膵臓癌についてですが、治癒が難しいとされる再難関の癌で、浅学ながら思うのは、日本では胃癌や乳癌のような集団検診になじまないのも、その要因に思われます。 癌既往者は、多重癌罹患のリスクもあり、膵臓癌についても注視していたいのですが、早期発見の手立てはあるのでしょうか?

まずは、答えから、基本的にはないです。早期発見をどのようにするかは、とても難しいです。たとえば胃ガンの集団検診が確立できているのは世界の中で日本だけです。それは、胃ガンになる確率が日本では高いこと、また、胃の内視鏡の技術が発展していることが寄与しています。

膵臓癌は疾患数としてほかの癌に比べると決して多くないと思います。そうなると、膵臓癌のことをいろんな角度知るに必要があります。とくに最近では分子的なれべる知ることが新しい早期発見の機会をつくるのではないかと思われています。

3月には膵臓癌のまれなタイプの分子レベルにおける状況が発見され、もしかしたら、将来の膵臓癌の早期発見につながるのではないかと期待されていますが。臨床応用されるにはまだまだ時間がかかるのではないでしょうか。
Re:膵臓がんの早期発見について
aizi(埼玉県) 2007/05/17
毎回迅速にご返答くださり、ありがとうございます。
膵臓がんはやはり難しいのですね。
胃癌検診は、日本では、たとえば会社員になれば、勤務時間中に誰でも検査されるわけですが、これは、実は、非常に恵まれたことなのですね。これからは、ありがたく社員検診受診したいと思います。
では、膵臓がんに関しては、社員検診などに依らず、主体的に、腫瘍マーカーやPET検査をしていくということになるのでしょうか?
私は、幸い、臨床実績が豊富な乳癌で、優秀な先生方に助けられましたが、膵臓がんは、不可抗力ですね…
分子レベル治療方法の一刻も早い確立を願っています。

記事内容を変更することはできません。記述を修正したい場合はコメント欄を使って補足・訂正を行ってください。