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家族関係とコミュニケーション
遺伝性乳がん 遺伝子変異の親戚への告知について
Yohko(東京都) 2012/10/24
はじめて投稿させていただきます。

10日ほど前にBRCA変異陽性の結果を受け取りましたYohkoと申します。
現在、誰に、何を、どう伝えようか、悩んでおり、ご相談させていただきました。

父方の祖父が乳がんで他界、叔母一人が乳がん、別の叔母が卵巣がん経験者です。
私自身も44歳で乳がんが発覚し、今年4月に温存手術を受けました。

家族歴から遺伝性の可能性があることは術前に説明があったのですが、その時は定期的な検査をきちんと受ければ良いと思い、遺伝子検査を受けませんでした。

しかし、術後に遺伝性乳がん・卵巣がんの勉強をして想像していたより卵巣がんのリスク、予後不良率が高いと知り、今後のためにも正確な情報を知りたいと思い遺伝子検査を受けました。
その結果、BRCA変異陽性の結果が出ました。

私自身はカウンセリングも受け、覚悟の上の検査であり納得の結果でした。
また兄弟も子供もいないので直接的に心配する対象はいません。

父は、自身が胃がんと前立腺手術を経験しており定期的に検査を行っています。
卵巣がん経験者の叔母も独身で子供はおらず、本人は定期検診を続けています。

しかし、乳がん経験者の叔母には私と同年代の子供が男女3人、孫達もいます。
叔母も遺伝性の可能性が高いことを考えると、リスクは伝えるべきだと考えています。

ただし、父が話すのを嫌がったので私が乳がんを発症したこともまだ話していません。
ですのでいきなり変異の話ではなく、乳がんを発症し、遺伝性の可能性が高いといわれたので検査を受けること。
検査結果が陽性だったので、私自身が推奨された今後の定期検診スケジュール、叔母家族に想定されるリスクと、大阪在住ですので、希望があればカウンセリングや遺伝子検査が受けられること、の二段階で伝えようと考えています。

一番の悩みは、仙台在住の未発症の叔母とその娘二人です。
60代に入って未発症の叔母は変異が遺伝していないかもしれません。でも断言はできません。娘達もいることを考えるとリスクを伝えるべきかもしれません。

しかし、ネットで調べたところ東北地方で遺伝性のカウンセリングと遺伝子検査を行っている病院がありません。
そんな状況の中で遺伝子変異のリスクまで伝えるべきか、それとも、私も発症してやはりうちは癌家系だから定期検診を受けてねという一般論の範囲にしておくか、ずっと悩んでいます。

父は自分が昔胃がんにかかった事を今でも受け入れられず、遺伝子検査にも反対だったので、検査については話さないつもりでいます。母は他界しており、パートナーもいないので、相談できる相手もおらず一人で考え込んでいます。

検査を受けるまでは自分のことでせいいっぱいでしたが、結果を受けて改めて自分以外の人の運命も左右しかねない情報だと、その重みを実感しています。
しかし、せっかく得た情報ですから、少しでも有効に活用したいと思っています。

もちろん、家族ごとの関係性に左右される問題ですので正解が出せるとは思っていませんが、ご相談することで自分の気持ちの整理ができるのではないかと思いました。
もしアドバイスがいただけるようでしたら、よろしくお願いいたします。

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Re:遺伝性乳がん 遺伝子変異の親戚への告知について
KEN(愛媛県) 2012/10/24
Yohkoさん、検査結果を目の当たりにされ、いろいろ苦しまれているお気持ちお察しいたします。遺伝情報は、やはり専門のカウンセラーや、遺伝に詳しい医師と相談されるのが一番ですし、ご家族ご親族との間でも、少しずつ情報を分け合って、共通理解を持たれるのが一番です。家族性腫瘍研究会とか遺伝関係の学会hpを参考に、一つ相談窓口を設け、ご相談ください。たった一人で情報の重みにつぶされることなく、是非信頼できる周りの方と情報を共有して少しでも気楽になってください。また現時点でご家族ご親族遺伝子情報を完全に開示することがむずかしいなら、たとえ遺伝子情報がわかったとしても、我が国で家族性乳癌に対しできることは検診の励行しかなく、これは手軽にできることですから、積極的に検診を受けるように勧めていただければいいのではないかと存じます。

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Re:遺伝性乳がん 遺伝子変異の親戚への告知について
村上 茂(広島県) 2012/10/24
Yohkoさんへ
広島で乳腺外科をしているものです。遺伝性乳がんに関しましては、いろいろな立場から取り組んでいますので、私からも一言アドバイスをさせて下さい。

まず投稿をして下さった勇気に感謝します。投稿して下さったことでこのサイトの読者の多くが遺伝性乳がんの実情を知り、考えるきっかけになったと思います。

次に、Yohkoさんの優しさに敬意を表します。乳がんと診断され、治療を受け、遺伝性乳がんについて調べ、検査を受けられた。そしてその結果を受けてなお、ご家族のことを心配しておられる。その優しさに敬意を表します。

私からのアドバイスはただ一点です。是非とも遺伝カウンセラーにご相談下さい。

この問題は一人で答えを出すのは、不可能と思います。遺伝カウンセラーの仕事は、単に遺伝子検査を受けるかどうかを手助けするだけではありません。検査の結果を受け、Yohkoさんが誰に、いつ、どのようなことを話せばいいのか、相談を受けて一緒に考えていくことも遺伝カウンセラーの大切な役割です。

一人で抱えて大変だったと思います。遺伝カウンセラーというパートナーと一緒に考えて行くのが良いのではないでしょうか。

何かご質問がありましたらまたいつでも投稿して下さい。

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Re:遺伝性乳がん 遺伝子変異の親戚への告知について
Yohko(東京都) 2012/10/25
KEN先生
村上先生

お忙しいところ、早々のアドバイスをありがとうございます。

親戚に話をする前に、もう一度遺伝カウンセリングの先生にご相談しようと思います。

現在かかっている病院には遺伝子診療科があり、検査前と結果報告の時には専門の先生の遺伝カウンセリングを受けました。

その時にリスクの話や私自身の今後の方針についての相談はしたのですが、身内への情報伝達については「検診を勧めてください」という範囲で、患者以外のことになるので相談の対象外だと思っていました。

しかし、先生方からのアドバイスをいただいて、家系内での情報共有の仕方についても相談の範囲として良いのだとわかりました。

私は、カウンセリングを受けたことで自分が何を知らなかったかということを知り、検査をする決心をしました。
結果は陽性でしたが、漠然とした不安を抱き続けるよりも、明確なリスクとして提示される方が、今後の方針を決定することもでき精神的にも落ち着きました。
定期検診とともに予防的卵巣卵管切除の選択肢もご提示いただき、将来的には予防措置も含めて考えていこうと思っています。

遺伝子変異があると、人よりちょっとがんになりやすいかもしれません。
でも、がんは、早めに見つければ十分に戦える相手で、無闇に怯え続けなければならない相手ではないと思っています。そして戦うためには情報は強力な武器になるはずです。
そのためにも、カウンセリングと遺伝子検査は非常に有意義であったし、今後のためにも有益であると思っています。

そしてできれば同じリスクを持っているかもしれない親戚に対し、その情報を役立てていければと思います。
しかしカウンセリングや検査体制の伴わない状態で中途半端な情報を伝えることは、逆に不安をあおるだけの結果にもなりかねません。

遺伝カウンセリングの先生に相談し、よく作戦を練ってから、情報を共有していきたいと思います。

どうもありがとうございました。

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Re:遺伝性乳がん 遺伝子変異の親戚への告知について
村上 茂(広島県) 2012/10/25
Yohko様
お役に立てたようで良かったです。一人で抱え込まず、是非遺伝カウンセラーと一緒に考えるようにして下さい。

もう一点だけアドバイスさせて下さい。私たち医療者はこのような「良くない知らせ」を伝える際に注意することがあります。それは患者さん、ご家族には「知りたい権利」とともに「知りたくない権利」もあると言うことです。

Yohko様は検査の意義を自分で判断され、検査を受けられました。結果も受け入れ、これから何ができるかを前向きに考えておられます。

ただその一方で検査を受けるのが怖くて、受けたくないと思われる方もおられます。

どちらかが良くて、どちらかが悪いといった話ではありません。そのどちらの考え方も私たちは尊重する必要があります。

いずれにせよ急いで対応する必要はありません。少しゆっくり考えて、遺伝カウンセラーとしっかり相談されることをおすすめします。

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Re:遺伝性乳がん 遺伝子変異の親戚への告知について
Yohko(東京都) 2012/10/25
村上先生

重ねてのアドバイスをありがとうございます。

少しゆっくり考えて。
遺伝カウンセラーの先生としっかり相談を。

本当に、その通りですね。
自分では冷静に受け止めたつもりでいましたが、やはり一人で考え込んで焦っていたようです。
KEN先生にもアドバイスいただきましたが、親戚に役立つ情報は適切な検診であって、遺伝子変異があったことではありませんよね。
自分の考えを押し付けて親戚の不安を増すだけにならないよう、専門の先生にしっかりご相談してから行動をするようにいたします。

親戚の間でも、うちは癌家系だから検診はきちんと受けようという共通認識はありました。
私も毎年乳がん検診と婦人科検診を受け、そのおかげで今回もごく初期のうちに発見し、温存手術と放射線だけで治療を終えることができました。
自分では、これもちゃんと検診を続けていたおかげだと思っていました。

実は、今回カウンセリングを受けて一番衝撃だったのは、卵巣がんのリスクについてでした。
卵巣がんについては運が悪いと発症する程度の認識でしたので、遺伝性の場合数十%の発症率というのは衝撃でした。
さらに、卵巣がんは進行が速く、1年の間に進行がんになる可能性があるというのもショックでした。
乳がんも卵巣がんも同じように捉え、毎年の検診を受けていれば発症しても初期で見つけられると思っていました。

自分では家系のリスクに対してきちんと検診を受けているつもりだったのに、それでは不足していたこと、そのことを知らなかったということをとても恐ろしく感じました。

そしておそらく親戚も知りません。
1~2年毎の検診は受けているかもしれませんが、それ以上ではないと思います。
実際、卵巣がんの叔母はかなり進行した状態で見つかり、大変な治療をしていまも不自由な生活をしています。

また、乳がんの発症率も信じられない数字でした。
ある程度進行すると乳がんは全身病になり完治は望めない、というのも驚きでした。
そんなこと、想像もしていませんでした。

とにかく早く見つけるしかない。
このリスクを伝えなければ、と思いました。

自分だけが頻繁な検診を決め、予防的措置を含めた選択肢を持っている、という後ろめたさも有ります。

しかし、いくらなんでも焦りすぎですね。
先生方からアドバイスいただいた通り、まずは遺伝カウンセリングの先生にしっかりご相談させていただくことにいたします。

無知をさらしたうえ自分の気持ちばかり長々と書き込み申し訳ありませんでしたが、アドバイスをいただき、本当に助かりました。
こちらでご相談させていただけて良かったです。

どうもありがとうございました。

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