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患者と医療者のコミュニケーション
乳がん多発性肺転移のこれからについて
いがぐり (福岡県) 2012/11/25
初めまして。
まずは状況説明します。

2011年7月(38歳)に浸潤性乳管癌と告知を受け、同年9月に左非定型乳房切除術・腋リンパ節郭清術を受けました。病理結果は浸潤性乳管癌(硬癌・充実腺癌)
LN:level I,II,
Nuclergrade1
ER-,PR-,HER-,
T2 N0 M0
stage IIA (トリプルネガティブ)でした。
術後治療は2012年1月~9月までTS-1の服用をしてました。引っ越したため転居先の現在の病院へ紹介状を持って受診したところ、トリプルネガティブなので早目に治療を始めた方が良いと言われました。その日のうちに血液検査・レントゲン・CTをしたのですが肺に4個影が見つかりました。すぐにPET/CTの予約をとり検査したら後日主治医より「多発性肺転移」の診断を受けました。数も4個だけでなくたくさんだと言われました。
しばらくは抗がん剤治療が必要との話だったのでポート埋め込み手術をしFECの一回目を終了したところです。

私は今まで考え方がざーとしてたため乳癌と告知を受けた時も手術して片方の乳房を失っても本を見て乳癌だしステージも末期じゃないから大丈夫だろうと軽く考えてました。しかし、トリプルネガティブや肺転移と知り慌ててネットや本で調べたら考えていた以上でした。たった1年しか経ってないのに遠隔転移して…トリプルネガティブは進行が早いとか悪性度が高いとか予後が悪いとか、遠隔転移すると治癒は困難で延命・症状維持・緩和・QOLとか…今後どうしていいのかわからなくなりました。
私が知りたいのは、
(1)あとどれくらい生きられますか?余命には個人差があると思いますが統計上で構いません。
(2)遠隔転移ということはステージ4になるのですか?
(3)これからずっと抗がん剤治療をすることになるとの話でしたが死ぬギリギリまで続くのでしょうか?
(4)辛くなったら抗がん剤を止めてもいいのでしょうか?
(5)今後どのような治療が続くのでしょうか?

本来は主治医に聞くべきなんだと思いますが、転院したばかりなのと私が人見知りなので(そんなこと言ってる場合ではないんでしょうが)聞くことが出来ずにいます。だらだらと書きましたが教えて下さい。

追記:私は癌になっても飲酒&喫煙している不良患者です。好きなことを止めてまで長生きしたいとは思いません。癌家系なのでいつかは癌になると思ってましたが予想より早かったです。しかし癌になったことで考え方が良い方へ変わりつつあります。人生観が変わってきました。最近は癌になって良かったのかもと考えるようになりました。余命を知ることで残りの時間を有意義に自分らしく後悔しないよう過ごしたいと思ってます。

   
Re:乳がん多発性肺転移のこれからについて
豊田(兵庫県) 2012/11/27
いがぐり様

がん薬物療法に従事している一医師の意見としてお聞きください。

転院してすぐに病状の変化を伝えられ、治療も変更になり、混乱されたことと思います。
また、「癌になったことで考え方がよい方にかわりつつあります」という言葉に私の心が震えたので返信させて頂きます。

Web上での返信ですので、いがぐり様のお顔がみえないため(第三者のお顔も見えません)、具体的なお話をさせて頂くことは控えさせて頂きます。

1)ご指摘のように、余命には個人差があります。具体的には主治医の先生にお尋ねになることをお勧めしますが、病状が進行する時には、年単位→数か月単位→月単位→週単位→日単位 と病気が動きます。週単位で病気が変化するようになると、個人差はありますが倦怠感や食欲不振など、腫瘍に伴う症状が出現してくると思われます。
余命1年と言われても、3か月で亡くなられるかたもおられますし、2年3年と時間をすごされる方もおられます。
2)肺転移は遠隔転移ですので、ステージ4ということになります。
3)4)お亡くなりになるギリギリまで抗がん剤治療を行う事は少ないと思います。
いがぐり様がいろいろとご勉強なさったように、治療の目標は、病気のコントロールです。
症状緩和効果であったり、症状の出現を遅らせる効果であったり、今の状態や生活をできるだけ長く維持することを目標に、いがぐり様と医療者が最善は何かという事を話し合いながら共に歩んでいくことが、これからの治療になります。
そのため、当然いがぐり様の意思により、抗がん剤を中止する事はいつでも可能ですし、副作用が辛ければ、減量したり・抗がん薬を変更したりすることも可能でしょう。
主治医だけでなく、看護師・薬剤師・ソーシャルワーカー・心理士などなど、多くの医療者をうまく利用され、いがぐり様が納得できる治療をうけられる事は、医療者にとっても最大の喜びです。
5)今後の治療につきましては、今の抗がん剤の副作用の出方や、いがぐり様のお身体の調子などによって変わってくることがあると思いますので、主治医にお尋ね頂くのがベストかと思います。

十分なお答えになっていないかもしれませんが、どうかご容赦ください。
是非、勇気をもって主治医や他の医療者にご相談ください。不安に思われておられることを率直にお話になられれば、いがぐり様の今後の人生にとってきっとプラスになると信じています。

これだけの内容を投稿されるには、かなり勇気が必要だったことと思います。
これからも、この勇気を胸に、いがぐり様が有意義な時間をお過ごしになられる事を願っております。
Re:乳がん多発性肺転移のこれからについて
HRM(千葉県) 2012/11/28
いがぐりさん

これまで多くの乳がんの患者さんをみてきた薬剤師です。
豊田医師が適格な回答をしていたので、私がいがぐりさんの質問に答えるわけではありませんが、一つだけお伝えしたいことがあります。
それは「後悔のない人生を送ってください」ということです。
乳がんの専門医と言われている方々は、患者さんの状態によって、積極的に治療をすることもあれば、患者さんの価値観や人生観を重視した治療を選ぶこともあります。豊田先生が書いていたように、「最善は何かということを話し合いながら、共に歩んでいくことがこれからの治療になります」と書いていますよね。これは決して机上の空論ではありません。実際に本当に多くの乳腺の医師たちはこの部分にエネルギーを注いでいます。だからこそ、いがぐりさんご自身の価値観や人生観をぜひOpen mindで医療者へ伝えてください。それからが「後悔のない人生を送る」最初のステップだと思います。
ぜひ医師と積極的に相談してみてください。

Re:乳がん多発性肺転移のこれからについて
いがぐり (福岡県) 2012/11/30
豊田先生、HRM先生、丁寧なご回答ありがとうございます。
先日こちらに書き込みした後病院へ行き医師や薬剤師、看護師と話す機会がありましたので(とは言ってもたいして質問は出来ませんでしたが)、気になることをポツリポツリと聞いてはみました。しかし、主治医に直接聞いたほうがいいと言われ聞きにくいのであれば箇条書きにして次回診察日に渡すといいよと助言を頂きました。
手先は器用なんですが、人関が不器用なものでなかなか言いたいこと聞きたいことが聞けません。困ったもんです。
豊田先生、HRM先生の仰る通り残りの人生後悔はしたくありません。
抗がん剤治療も主治医と相談した上で続けていこうかなぁと思う気持ちと…実は食いしん坊なため生物を禁止されているのが辛いんです。もうすぐクリスマスにお正月だというのに。抗がん剤が続く限りこの食事制限が続くと考えると相当なストレスなんです。
前回の書き込みで少し触れましたが、癌→転移で人として成長してるみたいです。人に優しく出来るようになりました。不平不満を口に出す前に相手の気持ちを考えるようになりました。喧嘩してた友人に謝りに行きました(結局許してはもらえなかったが)。20年来の友人とも連絡をとるようになりました…もしかすると自己満足なのかもしれません。それでも(癌患者に限らず)限られた人生だから悔いがないようにしたい。人は交通事故や心筋梗塞などでいきなり死ぬこともある中でこうして終い仕度が出来ることは幸せなんだと思います。
なんだかダラダラと書いてしまいすみません。
次回診察日までに主治医宛て質問を書いてみようと思います。
相談に乗って頂き本当にありがとうございます。
また迷ったり疑問が生じたら相談してもいいでしょうか?
Re:乳がん多発性肺転移のこれからについて
TENTEN(東京都) 2013/01/19
わたしも多発肺転移、ルミナルAタイプなのですがホルモン治療が効かずトリプルネガティヴ傾向と言われている乳癌患者です。転移後はタキサン系+TS-1の抗がん剤を6クール治療後TS-1単剤服用が現在続いています。同じ患者として共感していますが食事についてわたしの場合はナマモノOKが出ています。雑菌からの感染症予防のためストップがかかっているのだと思いますが、まだまだ実感として身体にエネルギーがある場合は時に(我慢出来なくなったら)大好きな食事をするのはストレス解消法として良いのでは?と思っています。喫煙、お酒も続けてらっしゃるようですし、、、肝臓転移後はちょっとシビアになるかもしれませんが、、、主治医に伺ってみては如何でしょう? よけいなアドバイスかもしれませんが私達に出来る事は副作用の軽減と免疫力維持の工夫です。心のありかたが身体にも影響しますので、気持ちを楽しくする事、痛みは我慢せず緩和治療を受けることが大切なようです。それではお互い悔いの無い毎日を過ごしたいですね!

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