掲示板「チームオンコロジー」

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治療とその選択
CYP2D6低活性の場合のホルモン剤
chihiro(大阪府) 2013/03/05
佐治先生

閉経前、術後ホルモン療法(リュープリン+タモキシフェン)中です。

下記のコメントについて質問させてください。

>ということで、CYP2D6の答えにかかわらず、これまでと同じく
>標>準的にはタモキシフェンをそのまま飲むのがよいかなというところです。
>わたくしどももこれに関しては研究をしています。

CYP2D6低活性の場合には、LH-RHアゴニスト(リュープリン)で閉経状態にして、
AI剤(アロマターゼ阻害剤)への変更が理論的には可能ではないかと思うのですが、
こちらの併用は保険で認められていないとのこと、、、、

であれば、タモキシフェン以外の抗エストロゲン剤、トレミフェンへの変更は可能でしょうか?
こちらは閉経前でも保険での適応可能のようです。


わたし自身は、CYP2D6の検査結果「*1/*10」でしたので、このまま
リュープリン+ノルバデックスを継続することとしましたが、
タモを飲んでいらっしゃるかたの多くが知りたいと思われているんじゃないかと思い、
書き込みさせていただきました。


   
Re:CYP2D6低活性の場合のホルモン剤
佐治(京都府) 2013/03/05
トレミフェンは添付文書での適応症は閉経後のみなのですが、健保組合宛に通知がでていて閉経前でも保険適応として認められることになっています。薬効などから問題ないであろうという判断と思います。
たしかに、術後補助療法として使用することはあります。ただ、術後補助療法としてタモキシフェンに負けないくらい効くのか証拠をみせて と言われると、臨床試験としてはIBCSG 12-93, 14-93 (Annals of Oncology, 15, 1749-, 2004)の結果くらいしかないと思います。この試験は50歳以下の患者さんは5%しかいないので、閉経前患者さんでのデータがほとんどありません。さらにLHRHアナログ+トレミフェンの証拠といわれるとさらに難しくなります。ただ、いろいろなデータから、タモキシフェンと同じくらいには少なくとも効くだろうと思っているという判断です。
Re:CYP2D6低活性の場合のホルモン剤
chihiro(大阪府) 2013/03/06
佐治先生

お忙しいところご回答いただきましてありがとうございました。


先日、ホルモンレセプター陽性で術前ホルモン療法をされた方が
ノルバデックスを二ヶ月飲んでも腫瘍縮小効果がなく、その後、
手術をされて、術後の補助療法についてのご相談をかきこまれて
おられました。

わたしは術前ホルモン療法をしておりません。
もしかしたらホルモンレセプター陽性でもホルモン治療の効果がない可能性が
あるかもしれないし、取り急ぎCYP2D6の検査を受けました。

トレミフェンは閉経前でも保険適応で処方していただけることが
確認できてよかったです。

ありがとうございました。

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