掲示板「チームオンコロジー」

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治療とその選択
トリプルポジティブ 再発率の差はどのくらいか
まりあ(東京都) 2013/12/04
40歳です。
すでに全摘し、病理は以下の通りです。

・浸潤性乳管癌(充実腺管癌)
・腫瘍サイズ:0.7×3.0×0.6
・断端:陰性
・リンパ節転移:なし
・リンパ管浸潤:陰性
・脈管浸潤:陰性
・グレード:2
・エストロゲン:90%
・プロゲステロン:80%
・HER2:2+→FISH法で陽性
・ki-67:30%
・ステージ2a
・ルミナルB(HER2陽性)


下記2パターンの治療で、再発率(もしくは10年生存率)にどのくらい差があるのか知りたいです。

Aパターン
TC4回→ハーセプチン1年とホルモン治療5年

Bパターン
EC4回→ドセタキセル4回とハーセプチン1年
→ホルモン治療5年

もしくはECではなく、FECの方が標準的でしょうか?

よろしくお願いします。

   
Re:トリプルポジティブ 再発率の差はどのくらいか
三浦裕司 (東京都) 2013/12/12
まりあ様

返信が遅くなってしまい申し訳ありません。
Adjuvant! Onlineと言って、再発のリスクがどのくらいかを推定するためによく利用するインターネット上のフリーソフトのようなものがあります。英語である事が難点かもしれませんが、以下のサイトから登録すれば、患者さんでも自由に利用する事が出来ます。
https://www.adjuvantonline.com/index.jsp

このweb siteでは術後治療(ホルモン療法や化学療法、もしくはその両方)を行う事によって、どのくらい再発のリスクを減らす事ができるかを推定することができます。 (Adjuvantというのは「術後」という意味です。)

まりあ様がお書きになった情報から、こadjuvant onlineで計算をすると、以下のようになります。

10年再発率で
・術後療法を何もしない場合(化学療法もホルモン療法も):36.8%
・第3世代の抗がん剤 (FECx3+ドセタキセルx3など)+タモキシフェン:10.9%
→即ち、25.9%の再発予防効果がある
・第2世代の抗がん剤 (TCx4やACx4+ドセタキセルx4など)+タモキシフェン:12.9%
→即ち、23.9%の再発予防効果がある

TC療法は、感覚的には第1.5世代くらいとは思いますが、adjuvant onlineの但し書きを読むと第2世代に含まれております。このため、お聞きのAパターンもBタパーンも第2世代に含まれることになります。

以前の掲示板でのやり取りの中で、神戸大学の向原先生がadjuvant onlineについてご紹介しており、参考になるかもしれませんので、以下にページを貼付けておきますので、ご参照下さい。
https://www.teamoncology.com/bbs/thread_dtl.php4?coid=1&cid=10&tid=3671

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