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治療とその選択
化学療法中の白血球数の増加
きなこ(千葉県) 2014/09/12
乳がんの術後化学療法(TC療法)で、3週間ごと4回の予定のうち現在3回目の投与を受けたところです。
TC療法は、骨髄抑制による白血球数の減少が比較的きついものと身構えておりましたが、2回目、3回目とも実施前の白血球数が大幅に増加し、以下の数値でした。

1回目実施前:6000程度
2回目実施前:15500(NE83.6%)
3回目実施前:14800(NE81.6%)

1回目は熱が出て抗生剤を服用する事態になりましたが、2回目は特にそのようなこともなく、主治医も白血球数が増える原因としては炎症が考えられるが、熱もないし、吐き気止めに前日に服用しているデカドロンの影響で増えることもあるので、問題なしということで、予定通りの投与となりました。

私としても予定通りに実施してほしかったのでよかったのですが、後になって、通常白血球数が減少する化学流法中に、基準値以上に増加してしまって大丈夫なのか心配になりました。(素人考えですが、胸の真ん中あたりが圧迫されるように痛いので骨髄に負担がかかっているのではないかと不安になった次第です・・。)

私の行っている病院では血液検査をするのは実施日当日のみなので、デカドロンの影響のない時期の数値はわからないのですが、15000程度の増加はデカドロンの影響や通常の変動の範囲なのでしょうか。

化学療法もあと1回なので無事に完遂したいですし、その後放射線も控えているので、白血球数についてどのように考えたらよいか教えていただけると幸甚です。

   
Re:化学療法中の白血球数の増加
宮本(海外在住) 2014/09/15
きなこ様

内科医の宮本と申します。
化学療法前の白血球数が増えていることをご心配されているのですね。
白血球数の増加は、一般的に主に感染症を原因とした炎症が最も多いですが、ご言及された通り、デカドロンなどのステロイド投与でも良く経験します。その他には、白血球数を増加させるG-CSF製剤をもしご使用されている場合、その投与タイミングによっては影響されることもあると思いますが、日本で使われている製剤を考えると可能性が低いでしょうか。
ご相談内容を拝見した感じでは特に感染症を疑う所見がないようですので、デカドロンによるものが考えやすいと思います。
ただ、デカドロンを内服するとその解熱効果により感染症に伴う熱なども出にくいので、その点では主治医の先生の問診・診察所見を含めた総合的な判断が最も重要かと思います。
白血球数の程度ですが、デカドロンを含めたステロイドにより10000から20000弱くらいまで増加することはよくあると思います。
また、抗がん剤での白血球数減少は、抗がん剤の種類にもよりますが、一般的には投与後7日目から14日目の間で起こることが多いと思いますので、抗がん剤投与日のチェックは副作用としての白血球数減少の重症度ではなく、あくまで安全に投与できるかどうかをみているのだと思います。
もしどうしてもご心配でしたら、デカドロン内服日よりも前に採血して確認する、という方法も考えられるとは思いますが、この点に関しましては、一番身近な専門家かつきなこ様の病状を把握されている主治医の先生に、ご心配されている内容を率直に相談することをお勧めします。
今後の治療がうまくいきますこと、祈念しております。
Re:化学療法中の白血球数の増加
きなこ(千葉県) 2014/09/16
宮本先生
ご丁寧に回答いただきありがとうございました。
デカドロンによって、白血球の数が10000~20000位になることは、珍しいことではないのですね。それを聞いて安心しました。化学療法の注意事項や患者の経験談でも、白血球が減ることによる注意や困った話はよくでてくるのですが、通常時よりも増加する例はあまり見かけることがなく、戸惑っておりました。
今のところ大きな副作用もなくきていますので、あと1回油断せず、順調に終了できるようにしたいと思います。
ありがとうございました。

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