ミミ様

現在、日本で承認されているPD-1抗体薬はニボルマブ（商品名：オプジーボ）という薬剤で、根治切除不能な悪性黒色腫（メラノーマ）に保険適応が通ってます。そのため、現在でも日本の病院でこの治療を受ける事は可能です（詳しい適応症については主治医の先生にご相談下さい）。この他にイピリムマブ（商品名：ヤーボイ）という免疫療法薬が近い将来に日本でもメラノーマに承認されると思います。

これらの薬剤の作用機序ですが、腫瘍細胞は免疫から逃れるメカニズムを持っており、これらの薬剤はそのメカニズムをブロックする事により、免疫からの攻撃をよみがえらせるといった効果があります。

他の免疫治療との違いは、上記のような作用機序による初めての薬剤という事もありますが、最も大きな違いとしては、科学的に質の高い臨床試験で生存率の改善を証明できた薬剤だと言う事です。免疫療法とインターネットで調べると様々な治療法がヒットしますが、残念ながらそのほとんどは科学的な根拠を有しておりません。

薬物治療においては、どうしても効果ある人と効果ない（もしくは少ない）人が出てきます。ただ、その中で、どういう人に効くのか、もしくは効かないのか、という事を見分ける検査（そういう検査をバイオマーカーと呼びます）が見つかっている薬剤もあります。現時点で、PD-1抗体のバイオマーカーとして期待されている検査もありますが、まだはっきりとは分かっていないというのが現状です。バイオマーカーが見つかれば、より患者さんのメリットになると思い、世界中で研究が続けられているところです。

ご参考になれば幸いです。

三浦先生へ

わざわざ、ご回答いただき有難うございました。
日本で早く認証された事で少しでもこの病や
他の治療にも効果があるとその後ＴＶで放送されてまして
まだまだ　根本治療までは至らなくとも少しでも研究が進んでることで希望を感じました。
今後も、他の治療法も認定が進み早く治療法が見つかることを期待したいと思います。