掲示板「チームオンコロジー」

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治療とその選択
乳がんHER2+2。抗がん剤と放射線したくない
松本(海外在住) 2015/08/06
はじめまして。
私は現在アジアの大都市に住んでおり、先日こちらで乳がんの乳房温存手術を受けました。

化学療法は極力したくない旨を、初診からずっとお話していましたが「切らなきゃわからない」と言われてまず摘出、ガン決定し二度目の手術でリンパ郭清をしました。結果、流れで温存になってしまったので放射線治療は避けられないと言われています。後から知ったのですが、ドクターは温存+放射線の権威なのでした。

今後の生活プランを立てる為にも、自分の状態を知り、治療の方針を話し合いたいのですが「切ってみないと分からない!」「検査結果が出ないと分からない!」とずるずると、気付けば先生のシナリオ通り。むしろそれの何が問題なの?と言うお国柄です。セカンドオピニオンや自分で調べたことでおっかけどうにか現状が見えてきた感じですが、そんなドタバタの中で知ったこと、考えたことが正しいものなのか不安です。


私には小さな子どもが3人います。
抗がん剤も放射線も生きるためにやらねばならないのであれば、もちろん喜んで受けます。しかし元来丈夫な方ではなく、過酷な抗がん剤治療に耐えられるか心配です。
リンパ郭清の癒着が酷く、日常生活はかなり困難になりました。小さい子どもを育てていくのに、ここに体調不良が加わると思うと心が折れそうです。



私のガンプロフィールです。

★オペ日6月16日

浸潤性乳管がん

乳房温存部分摘出後(かなり大きく取って)
リンパ郭清(エリア不明、リンパ15個採取)
転移はありませんでした。
センチネル生検はしていません。

腫瘍サイズ 1.5cm 
エストロゲンレセプター 陽性(90%)
プロゲストロンレセプター 陽性(90%)
Ki67 20%
p53 陰性
HER2 +2

ステージとタイプが分からないのですが、これはもしHER2陰性だとルミナールAになるのでしょうか?陽性だとBですか?


FISHの検査結果があがってこないうちに無治療のまま8週間過ぎておりちょっと心配しています。

HER2が陽性だった場合、私はオンコタイプDXもやりたいと思っています。現況ドクターはここで陽性が出れば抗がん剤を使用するつもりです。

もしHER2が陰性だった場合、抗がん剤は使用しないが、放射線はどうしてもやるとのこと。

私としては、FISHの結果がどうでも今回はホルモン剤の服用でなんとかならないものかと考えています。オンコタイプDXは、やはり自分のガンの性質を知っておきたいのでやってみたいのですが。

放射線しないと39%の人が再発するが、きちんとすれば14%まで抑えられるとセカンドオピニオンの先生に教えてもらいました。半分になるなら・・・やってみようかとも思いましたが、
しかし例えば再発を視野に入れて定期的に検診を受けながら、ホルモン剤の服用で抑制する、と言うのは無理な話なのでしょうか?
再発しなければそのままでいいし、もし来るべき時が来て再発したら、抗がん剤や放射線を使用するという考え方は間違っていますか?


ホルモン剤の名前も日本と違うようで、今後の投薬にも不安がありますが、私の場合日本だと一般的になにを使われるのでしょうか?


どうしても診断、治療相談みたいになってしまって申し訳ありません。
なにかヒントをいただけたら幸いです。




   
Re:乳がんHER2+2。抗がん剤と放射線したくない
山田 摩耶 (岐阜県) 2015/08/09
松本さん。返事が遅くなってしまい申し訳ありません。
投稿を拝見し、チームで相談した内容をもとにお返事させていただきますね。

海外で小さなお子さんを3人育てることは想像以上に大変なことと思います。
加えて、文化的背景の違いから十分に主治医の先生と相談できず、今後の治療について大きな不安を抱えられていることと思います。
その中で、ご自身で術後の化学療法に対して調べられた情報から、化学療法は自身が耐えられない可能性が高く、そのためホルモン剤を使用したいと希望されているんですね。

松本さんが言われるように、術後ホルモン療法のみで経過をみることも可能ですが、その場合、局所再発であればその時点で抗がん剤や放射線療法による集学的治療をうけることで治癒する可能性がありますが、遠隔転移による再発であれば治癒は難しいと考えられます。
日本で使用される薬剤は一般的に、閉経前であればタモキシフェン(一般名)、閉経後であれば、エキセメスタン(一般名)、アナストロゾール(一般名)、レトロゾール(一般名)があります。

お身体が丈夫でないとのことで気にされている化学療法ですが副作用の出方は人それぞれ異なりますし、最近は副作用対策の薬剤も多く開発されており、多くの副作用症状がコントロール可能となっています。
また、ホルモン剤についても副作用が少ないと考えられがちですが全くないとは言えず、ほてりや発汗、関節痛等の副作用が発現する可能性があります。

以上の点と松本さんの身体状態を十分に主治医に評価いただいたうえで、ご自身が最善と思える治療を選択できればと思います。主治医との直接相談が難しければ他の医療スタッフにも相談すると解決の糸口が見つかるかもしれません。

また、余談ですがリンパ郭清後の癒着による可動域の制限は、リハビリにより改善もしくは軽減することがあり、主治医にそのようなリハビリを指導してもらえる場を聞いてみると良いかもしれません。

松本さんが、正しい情報をもとに自身が納得できる治療を選択できることを願っています。

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