掲示板「チームオンコロジー」

Bulletin board

治療とその選択
乳がんの皮下乳腺全摘術における乳輪乳頭温存について
あした(大阪府) 2016/06/04
初めまして。
手術方法について相談させてください。(47歳、閉経前)

マンモトームを受け、病理の結果が下記のように出ました。

ER>90 PgR>90%、HER2 判定不能(1+)Ki67<1%
核異型 2 核分裂像 1 腺管形成 1
Nuclear grade 1 histological grade 1
病巣が広範囲(しこりなし)にあり一部に間質への浸潤がみられるので、
皮下乳腺全摘手術および、自家組織での一次再建の予定です。

術後の治療については、術後病理検査(浸潤径やKi67)の結果
にもよりますが今のところホルモン治療の予定です。

MRIなどの他の検査も受けた結果、医師より意見が異なり迷っています。

A医師:病巣が乳頭乳輪の近くまであるので、乳頭乳輪も切除する。
B医師:手術の際に乳頭乳輪付近(手前?)の検査をして、癌の侵襲がなければ
乳頭乳輪に癌がないと考え温存する。

乳頭乳輪は出来ることなら残したいと思うのですが、再発のことを考えると
ものとようにはならないけれど、乳頭乳輪も再建することができるので切除したほうが
良いのか悩みます。

A医師には、以前に癌が乳頭乳輪から離れているので温存した患者が、最近乳頭で再発してえらいことになっている。乳腺を全摘しても乳頭には乳腺が残っているので温存しても、再発、血管を通しての転移の可能性があるので後で後悔しないためにも取ったほうが良いと言われました。
B医師には、乳頭乳輪を残したことによる再発の可能性は高くないので、術後注意して看ていけばいいと言われています。

① 私のように癌の病巣が乳頭乳輪に近い場合、再発の可能性はどのくらいあるのでしょうか?
再発の場合の治療はどのようになるのでしょうか?
② 乳頭乳輪を残した場合、放射線治療で再発のリスクを下げることはあるのでしょうか?

また、間質への浸潤がみられるとの検査結果で、リンパ節転移も心配しています。
最近では、リンパ節転移(センチネルも含む)が1個でもあった場合、放射線治療が行われる場合があると聞いたのですが、どういうことなのでしょうか?

放射線治療を視野に入れた場合は、自家組織での一次再建はしないほうがよいのでしょうか?

以上、よろしくお願いします。

   
Re:乳がんの皮下乳腺全摘術における乳輪乳頭温存について
S(鳥取県) 2016/06/09
あしたさま。お返事が遅くなり申し訳ありません。腫瘍内科をしているSと申します。外科の先生に相談してみました。

見解は異なりますがA医師もB医師も、あしたさまへのより良い治療法を考えてくださっていることに変わりはありません。
ご質問いただいた再発の可能性はどれくらいか明確にお示しすることは難しいです。このような不安を排除するため、A医師の治療法は初回治療から完全を目指すというご意見だと思います。一方、病理の結果からは再発リスクは低いと思われますし、仮に局所再発したとしても早期に対応可能であるという観点からB医師のようなご意見もあると思います。治療法で迷われる場合、判断材料となる実際の画像が重要ですのでセカンドオピニオンを利用されることも選択肢となります。治療法選択に悩まれておられるのに、このようなお返事で申し訳ないのですが、あしたさまのお気持ちが最も大切だと思います。

放射線治療と一次再建については難しい問題ですので形成外科や放射線治療の先生などともご相談いただくのがより良いと思います。リンパ節転移があった場合のご質問とも関連します。

あしたさまにとって、ご納得いただける治療になることをJ-TOP一同お祈り申し上げます。

記事内容を変更することはできません。記述を修正したい場合はコメント欄を使って補足・訂正を行ってください。