掲示板「チームオンコロジー」

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治療とその選択
ホルモン感受性 ~オリラジ様へ~
豊田昌徳(兵庫県) 2016/09/07
オリラジ様へ
はじめまして、腫瘍内科をしている豊田と申します。
適切に回答するため相談をしていたことから、返信が遅くなりました。すいません。
返信内容を記載しておきますので、目にする機会がありましたらご一読ください。

 まず、どちらが主流か?という質問に対する答えは、『どちらが主流とは一概にいえない』ということです。オリラジさんが術後にうけられた治療や再発された状況などによって考え方(治療方針)は変わるであろうと思われます。

 ホルモン感受性10%未満の場合とありますが、J-scoreという判定法を用いた結果と推測されます。これは、病理医がホルモンに染まっている腫瘍細胞の割合を判定して、Score 0 染色される細胞が無い、Score 1 染色される細胞が1%未満、Score 2 染色される細胞が1~10%、Score 3 染色される細胞が10%以上と決めていきます。そして、 Score 0を陰性、Score 1,2を境界域、Score 3を陽性と判定します。

 乳癌が再発した場合、再発部位でのホルモンの状況などがもとの乳がんから変わることがありますので、再発部位の組織採取が可能であれば、組織検査を行って再度ホルモンの状況などを病理学的に検討することは治療の助けになるかもしれません。

 ただし、乳癌診療ガイドラインにも記載されていますが、ホルモン受容体陰性乳癌に対する内分泌療法は有用ではないので、行うべきではない、と考えます。

 医療には明瞭な白と黒だけでなく、グレーゾーンが存在していて、グレーゾーンに対して最善の医療がなされるためには、患者さんと医療者のコミュニケーションが大切であろうと考えます。主治医の先生に、なぜこの治療を選択されるのか、選択したのか、どういうメリットやデメリットを考えておられるのかを相談されながら、オリラジさんにとってよりよい治療となることを祈っております。

Re:ホルモン感受性 ~オリラジ様へ~
オリラジ(千葉県) 2016/09/12
豊田様、ありがとうございます。

もう少し整理して相談しながら決めていきたいと思います。
() 2016/09/15
Re:ホルモン感受性 ~オリラジ様へ~
豊田(兵庫県) 2016/09/15
オリラジ様へ
一番大切なことは、些細なことであっても、気になることは主治医や周りの医療者に尋ね続けることであると思います。
勇気をもって質問をぶつけ、疑問や不安を解消していってください。
オリラジ様ご自身が、納得のいく治療を受けられますことを願っています。
Re:ホルモン感受性 ~オリラジ様へ~
オリラジ(千葉県) 2016/09/16
ありがとうございます。
何度も聞いたらいけないかなとも迷いましたが、
勇気を出してもう一度聞いてみます。

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