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治療とその選択
異時性両側乳がん ki67の値が手術前の生検と術後でかなり異なる場合の薬物療法
あづみ(滋賀県) 2017/09/06
はじめまして。
異時性両側乳がんで、本年7月に全摘しました。
ki67の値が手術前の生検と術後でかなり異なり、値の低い術後の結果で治療が進んでいることに不安を覚えています。

初発は2007年(40歳)、腫瘍径11ミリ、ホルモン強陽性、HER2陰性、グレード1、リンパ節転移なし
温存手術に放射線25回、ノルバデックス5年とゾラデックス2年

10年めの検査(CT)にて、逆側乳房に腫瘤(5ミリひとつ、他に砂つぶのようなもの複数)と雲のようにぼんやりとしたものが造影、肺や肝臓には転移を疑う所見なし
手術前の生検では、浸潤がん、ホルモン強陽性、HER2陰性、グレード1、ki67は30%
MRIで広がりを確認したうえで全摘手術を選択
腫瘍径7ミリ+0.5ミリの浸潤がん、ほか広範囲にDCISが存在、リンパ節転移なし
術後の病理検査では、ki67が5%以下、脈管侵襲なし、他は手術前の生検と同じ

今回の術後の治療は、浸潤径が小さいこともあり、当初はノルバデックスのみ、年齢的にも生理を止めなくてもよいとのことでした。
それが、術後にも関わらず腫瘍マーカー(NCC-ST-439とI-CTP)が増加したのと、エストラジオールの値が144とまだ高いこともあり、生理を止めることになりました。

ご相談させていただきたいのは、化学療法の要否です。
ki67が5%以下なら化学療法は不要で納得ですが、術前の30%では検討が要りませんでしょうか。
また、両側であることを勘案する必要はありませんでしょうか。
主治医からは、経口抗ガン剤の話しがチラッと出ています。ただし、生理を止めるのが先でしょうと。

この状況で、術後の治療として化学療法を行うのと、行わないので、どちらが一般的でしょうか。
もし行われる場合、何を選択されますでしょうか。

以上、情報に不足がありましたら、補足させていただきます。
ご意見いただけましたら幸いです。




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Re:異時性両側乳がん ki67の値が手術前の生検と術後でかなり異なる場合の薬物療法
S(鳥取県) 2017/09/11
 ご相談いただきありがとうございます。私たちも良く悩むお話です。Ki67値の意味や抗がん剤使用の判断となる数値があいまいで非常に悩ましいですね。Ki67値はそれぞれの施設でカットオフ値とされる数字が様々なので一層悩ましいところです。でも、Ki67の数値だけでは抗がん剤治療の要否を決めない施設が多いと思います。Ki67については、もともと腫瘍の中でも陽性率にばらつきがあるため、生検で採取されたものと手術で採取されたものでは陽性率が異なる可能性も考えられます。また、Ki67は免疫組織化学染色を用いて判定していますが、Ki67に限らず一般に免疫組織化学染色では検体の処理のされ方などによって染色性にばらつきが出る可能性などがあり得ます。実際には、なぜ陽性率が変わったのかについて担当の先生に相談されてみても良いかもしれません。このような背景があるので、手術前後でKi67値が異なっていても、この値だけで抗がん剤治療の要否を決めるわけではないことをご理解ください。
 抗がん剤治療導入に悩まれる場合は、オンコタイプDXなどの多遺伝子診断検査について担当の先生と相談してみられるのはいかがでしょうか。保険が効かず、高額ではありますが、この検査結果で抗がん剤導入の要否がわかればお気持ちが楽になるのかもしれません。ただ、残念なことにこのような検査を行っても結論がでないこともあります。副作用のある治療ですので担当の先生とよく相談されたうえで治療内容も決めることがとても大切だと思います。
 あづみさんのように、最初の治療から何年も経過した後に反対側の乳がんが発生することも勿論あります。このような場合は新しくできた乳がんなのか、以前の乳がんの再発なのか判定できませんので、新しい乳がんとして治癒を目指した治療をします。その場合の治療方針検討では、今回手術をした乳がんの病理診断結果を重視します。ですから、「昔反対側に乳がんがあったので化学療法を行う。」とは判断せず、あくまで今回治療対象となる乳がんに必要があれば化学療法を行うといった判断をします。
 たくさんの情報を教えて頂いてありがとうございます。お返事を議論する際にとても参考になりました。ところが、具体的な治療内容については、本掲示板でお答えできる範囲を超えると思いますのでご容赦ください。それでも、治る可能性がある場合の乳がん術後化学療法では「標準治療」とされる治療を受けていただくのがいいと思います。生理を止めることについても、あづみさんは治療に必要だからとポジティブに受け止められたでしょうか。それとも、ご本人のお気持ちとしてネガティブに受け止められているでしょうか。生理を止めることを含め、治療の内容について詳しく相談したいと希望される場合は、セカンドオピニオンを検討してみてはいかがでしょうか。セカンドオピニオンを有効に活用することで、あづみさんの治療方針決定に役立つだけではなく、医療者にとっても今後の患者さんの方針決定にも参考になります。遠慮される必要は全くありません。可能であれば看護師さん・薬剤師さんなどを含めて相談され、あづみさんのお気持ちを大切にしながらご納得のいく治療方針を一緒に考えることが大切だと思います。

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