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治療とその選択
妊娠期におけるトリプルネガティブ乳がん(BRCA変異)
mzi(神奈川県) 2019/07/18
初めまして、妻が乳癌にかかり質問させていただきます。どうぞ宜しくお願い致します。
妻が現在34歳で妊娠中にトリプルネガティブと診断され6月28日に局所麻酔下で、温存手術をしました。
センチネルリンパ生検はしませんでした。
現在妊婦15週です。
遺伝子検査の結果はBRCA1は病的かどうか未確定、BRCA2は病的変異でした。
手術後の病理検査結果
Invastive ductal carcinoma(sol>pap)
1.3x8mm, pT1c, margin(-), Ly0, V0, g, Grade2(NA2,MC2), GradeⅡ(TF2,NC2,MC2)
,ER0, PgR0, Her2(0), Ki67(20-30%)

手術をしていただいた乳腺外科の先生は、病理検査の結果を踏まえ、術後化学療法はやらず、産後の放射線治療でも良いのではないかと言われました。もし術後化学療法をやるなら妊娠15週以降にAC療法と言われました。
センチネルリンパ生検を行わなかった理由は妊娠中のためで、超音波、触診でリンパに転移が認められなかったからとのことでした。

センチネルリンパ生検は、超音波や触診で転移が明らかでない場合にリンパ郭清を行うかどうかを決めるために行うと認識していたため、行ってもらいたかったと思っています。
また調べたところトリプルネガティブでは(5mm以上)10mm以上では術後化学療法は必要との記載が多く妊娠中期からのAC療法を希望しています。

セカンドオピニオンに行った産婦人科、腫瘍内科、乳腺外科のある病院に転院し治療をしていくことになり、そちらでは、希望であればAC療法開始前にセンチネルリンパ節生検を行えるとのことでしたが、同じ病院でも腫瘍内科の先生は行なって良い、乳腺外科の先生は産後が良いのではと意見が分かれたそうで、決め兼ねています。
分からないことは、
①センチネルリンパ生検をしていないため、化学療法を開始する前にセンチネルリンパ生検を行うか、産後にセンチネルリンパ生検を行うかです。また、センチネルリンパ節生検は必要ないかです。

センチネルリンパ生検のRIによる胎児の影響については、乳がんのガイドラインでは施行可能と書かれていましたが、検索すると某がんセンターでは安全は確認されていないと書かれていたり、他の検索でメリットがリスクを上回る場合との見解が多くみられました。
もし、このままセンチネルリンパ生検を行わなかったが、センチネルリンパ節に転移があれば、産後のセンチネルリンパ節生検まで約6カ月の間に転移が広がってしまうのでしょうか。産後その際にリンパ郭清を行うのは遅いのでしょうか。また、産後であれば化学療法をした後なのでリンパ節生検は意味がないのでしょうか。

化学療法開始前にセンチネルリンパ節生検を行って、リンパ節転移があればリンパ郭清を行う方がメリットが大きいのでしょうか。そこは個人の価値観にもなると思いますが、素人のためこの病理検査結果がどの程度のものか判断できないため、先生方からみて病理検査の結果でリンパ節転移の可能性、現段階でセンチネルリンパ節生検の必要性はどのように判断されますでしょうか。
現段階で化学療法を開始前にリンパ節転移を疑いセンチネルリンパ節生検を行い陽性ならリンパ郭清を行うか、産後まではセンチネルリンパ節生検は行わず、産後改めてセンチネルリンパ節生検を行なった方が良いのでしょうか。

また、BRCA2病的変異のため、産後には予防的に乳房切除も検討していますが、BRCA変異の結果は最近分かり、妻は今すぐには乳房切除は
望まず、産後に検討しています。もし、産後に乳房切除を行うのであれば、その際にセンチネルリンパ節生検を行なっても遅くないのでしょうか。

②AC療法に加えタキサン系も行いたいのですが、AC療法は妊娠中に終えられますが、タキサン系は妊娠中では出産時期を考慮して3から5回程度しか行えません。タキサン系は日本ではあまり妊娠中では行わないところが多いが、海外ではよく行われているとセカンドオピニオンで伺いました。タキサン系は産後に行うとするとAC療法が終わり産後を待つと、タキサン系を始めるまでに3カ月程度間が空くのですが、リスクは大きいのでしょうか。AC療法からタキサン系開始までの期間が空くことと、期間をあけず妊娠中にタキサン系を使用することの選択で悩んでいます。
お忙しいと存じますが先生方ご教授下さい。
宜しくお願い致します。

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Re:妊娠期におけるトリプルネガティブ乳がん(BRCA変異)
M(愛媛県) 2019/07/23
mziさま、非常に大変な状況の中、ご質問ありがとうございます。医師のMと申します。
奥さまが妊娠中に乳がんと診断され、治療も始まっているなかで、今後の治療のこと、それぞれの方針について大変悩まれているということですね。詳細に状況をお伝え頂きましたが、ここでは個別の治療方針に関してのアドバイスはしておりませんことをどうぞご了承ください。

ご心配されてる内容としては、センチネルリンパ節生検をするかどうか、またその時期についてと、術後化学療法の選択と時期について、加えて今後予防的乳房切除も予定されているという状況かと思います。

まずセンチネルリンパ節生検に関しては、腫瘍内科の先生はAC療法前に行なって良い、乳腺外科の先生は産後が良いと意見が分かれたとのことですが、それぞれそう考える理由やメリットやデメリットについて、よく聞かれてみてはいかがでしょうか。手術前の情報や術後病理結果を含めてこれまでの情報と現時点での状況を合わせて、これから治療を受けられる病院の主治医チームとよく相談されるのが良いかと思います。
次に術後化学療法については、AC療法を希望されていて、その後タキサンをどのようなタイミングでされるかということですね。
こちらも今後予防的乳房切除術の具体的な時期なども関連して来ると思いますので、そちらの相談も含め、いつどのような治療をするのかについても、主治医チームとメリットデメリット、ご心配なことを含めてよくお聞きになられるのが良いかと思います。
mziさま、また奥さまが納得して治療が受けられますよう、チーム一同応援しております。

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Re:妊娠期におけるトリプルネガティブ乳がん(BRCA変異)
miz(神奈川県) 2019/08/05
M様

お返事が遅くなりまして申し訳ありませんでした。主治医と相談するというアドバイスありがとうございました。
相談の上、術後化学療法前にセンチネルリンパ生検を行いました。
現在でAC療法1週間が経過しました。
ここでまた質問させていただきたいのですが、現在妊娠19週の妊婦ですが投与間隔を3週間から2週間にしたドーズデンス法は行えるのでしょうか?併用にジーラスタを使用すると思いますが、ジーラスタの取り扱い書には、妊娠は使用しないことが望ましい。と禁忌ではない記載がされていました。ネットのブログなどでは妊婦の方でもジーラスタを使用したドーズデンス法を行なっている方をお見かけしました。
実際に妊婦においてドーズデンス法は行われるのでしょうか。
どうぞ宜しくお願い致します。

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Re:妊娠期におけるトリプルネガティブ乳がん(BRCA変異)
B(茨城県) 2019/08/14
miz様
医師のBと申します。まずはセンチネルリンパ節生検についての疑問が解決されましたことなによりです。

今回はdose dense AC治療に関しての質問ですね。主治医の先生や腫瘍内科の先生のご意見はいかがだったでしょうか。

本掲示板はセカンドオピニオンのような対応は行っておりませんことをまずはご承知おきください。一般論としてお答えするのであれば、日本においてはdose dense AC治療は実施する施設もありますが、必ずしも広く実施されているとは言えないのが現状かと思います。

ジーラスタ(ペグフィルグラスチム)の発売が海外より遅かったこと、本邦におけるジーラスタの適応は発熱性好中球減少の対策でありdose dense治療の支持療法としての承認ではないこと、dose dense治療で使用される海外のペグフィルグラスチムと日本で発売されているジーラスタの用量は異なること、などが理由としてはあります。

GCSFの使用そのものは妊娠中は禁忌ではありませんし、胎児の器官形成期はすぎており、理論的にはGCSFによる大きな影響は生じにくいと考えられます。一方dose dense AC 治療は貧血の程度や倦怠感などは強くなります。妊娠中でなくても輸血を要する程度の貧血になる場合もあります。dode dense AC治療の適応は、癌の再発のリスク、予想される治療効果、全身状態などをみて総合的に判断されることとなります。妊娠中だからする・できないというわけではなく、妊娠中であるという背景も踏まえた上で行うメリットとデメリットしだいであると考えられます。

奥様の体調はいかがでしょうか。先生たちと引き続きよくご相談のうえ、良い治療選択ができるますことを願っております。

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