掲示板「チームオンコロジー」

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治療とその選択
食道がんリンパ節転移の治療につきまして
k(大阪府) 2020/02/21
何度か質問させていただきましたが
1年前の11月に乳がん遠隔転移と同時期に食道がんになった者です。
まずは乳がん治療を行い(ハーセプチン・パージェタ・パクリタキセル)
2ヶ月でほぼ消失。
その後食道がんの治療でシスプラスチン・5FU2回同時に放射線治療を受けました。

ですが、その2か月後食道局所に再発しESDにて除去。
そこは落ち着いていて乳がん転移も憎悪することなく半年ほど過ごしていましたが

先日、食道からのリンパ節転移にて嗄声もおこりだしました。

外科の先生からはまずは抗がん剤と放射線をしてガンを弱らせてから
手術と提案されましたが

抗がん剤・放射線が効かなかったのと偶然にももうすぐオプジーボが適応となるので
打率は低いかもしれないけれどそれに賭けたいと主張しました。

そしてまずは近日中に手術でリンパ節を切除し
オプジーボを受けるという計画になりました。

私の選択はどう評価されますか?
ご意見いただければ幸いです。

   
Re:食道がんリンパ節転移の治療につきまして
k(大阪府) 2020/03/07
本文オプジーボについてまだコメントは頂いてないのに恐縮ですが
昨日リンパ節切除のオペ受けました。
結果はあまり芳しくなかったです。

ヒマな入院生活でスマホでポチポチやっていたら
オプジーボはエンドレスとのこと。
元々打率低いの承知で受ける気満々でしたが

高額な薬を打ち続けるのは、コロナでどうなるかわからない経済状況の中どうか…とブレてきました。

例えば、ドセタキセル単独と言うのはいかがでしょうか。
もちろん退院後、主治医とよく話をするつもりですが
それまでにご意見頂ければ幸いです。

主治医も私の10年に渡る数々の癌歴を考慮してくれています。
Re:食道がんリンパ節転移の治療につきまして
近藤(東京都) 2020/03/08
kさま

こんにちは、東京で腫瘍内科医をしている近藤と申します。2つのがんを抱えてしまい、それぞれを同時に方針をたてて進まなければならず、お体の面でもお気持ちの面でも負担が大きいのではとお察しいたします。
以前のご投稿も拝見しました。
乳がんの治療は転移が消えてマーカーも陰性となっている状況で、食道がんのリンパ節転移で声のかすれという症状が出てきているという状況なのですね。
kさまご自身でも多くの情報を調べて治療に向かわれており、敬服いたします。
掲示板の上での情報のみで、不確かな部分もありつつですが、私の意見を述べさせていただきます。
最後の乳がん治療のパクリタキセルから食道の局所が大きくなるまでは4ヶ月、5FUとシスプラチンからは1ヶ月の状況であれば、いずれの薬剤もkさまの食道がんには効きはよくないと考えます。嗄声という症状を緩和するには、放射線治療をお勧めしたいところですが、以前の化学放射線療法ですでに当てた場所であれば、後遺症のことを考えると適用しないほうがよさそうです。ただし当てる場所が重ならないリンパ節での再発の場合は、放射線治療も可能になります。
食道扁平上皮がんに対するニボルマブ (オプジーボ) 療法は、腫瘍を小さくする力は19%と報告されていますので、5人に1人の確率ということになります。最初に受けられた乳がんの化学療法は、約80%の確率で乳がんが小さくなる治療法です。ニボルマブは、免疫の力を味方につける治療法なので、相性が合うかどうかで効果は分かれますが、事前に効果が出る人を予測できる因子は何か、あまりまだわかっていません。幸い日本では保険適応となりましたので、kさまの治療はリンパ節を小さくしてからのニボルマブというのが、よい案のように思います。腫瘍を小さくする方法は、化学放射線療法 (5FUとシスプラチンに併用ですと効果は弱いかもしれませんが) でもよいですし、手術というのもよいと思います。各領域の主治医の先生方と、kさまが考えられたうえでの治療でもっとも効果が期待できるのではと、ご加療の方針に賛同いたします。ニボルマブは、効果が続く限り継続することが多いですが、よく効いた場合に中止してもよいかどうかには一定の見解はありません。私も患者さんの状況次第では途中での中止も検討しています。
kさまのご意見も聞き入れてくださる先生がたのようですので、引き続きよく話し合って、方針を決めていけることを願っています。

いまは手術を終えられ、術後の痛みなどお辛い時期とは思いますが、乗り越えて次のステップを目指してくださいね。またご不安なことがありましたら私たちにお聞かせください。
Re:食道がんリンパ節転移の治療につきまして
S(鳥取県) 2020/03/08
kさま

ご相談いただき、ありがとうございます。鳥取で腫瘍内科をしているSと申します。
以前もご相談いたただいて、パクリタキセルの投与が間質性肺炎のために中止になった方と同じ方で間違いありませんでしょうか。間違っていたら大変申し訳ないのですが、同じ方という前提でお返事をさせていただきます。

なお、私たちはkさまを直接診療していませんし、画像情報もわかりませんので一般論になること、治療方針の詳細には触れることができないことをご容赦ください。

以前教えて頂いた「間質性肺炎となり、パクリは中止されました。」が大変気になります。
薬剤性間質性肺炎は時に重篤な状態に至るからです。日本呼吸器学会から以下のようなガイドラインが公開されています。

https://www.jrs.or.jp/uploads/uploads/files/photos/1049.pdf

薬剤性間質性肺炎発症後のがん薬物療法については、明確な指針がないと把握しています。私の場合は、慎重に患者さんと相談をして、手探りで治療薬を投与してみるといった具合です。ご質問頂いているオプジーボとドセタキセルに関して、どちらも薬剤性間質性肺炎発症リスクはあります。オプジーボによる間質性肺炎については、比較的対応が容易とお話を聞くこともありますが、報告によっては厳しい内容のものもあります。ドセタキセルはパクリタキセルと同じタキサン系なので警戒します。
治療目標を双方の医師からどのように説明されていますでしょうか。
想定される副作用(有害事象)を避けるために、安全性も考慮しながら治療方針を相談されることも大切だと思いました。

ご参考になれば幸いです。
Re:食道がんリンパ節転移の治療につきまして
k(大阪府) 2020/03/10
>近藤様

ご回答ご教示を有難うございます。
頸部リンパ節の手術は無事終えましたが、気管にガチガチにへばりついていた
とのことで、切除の際食道にあるものも取ろうと試みたそうですが
無理だったそうです。

切除した外科の先生は王道の5FU-シスプラスチン放射線を・・
とのことでしたが
(先生は術前にすべきとはおっしゃられていました)

1年間同様の治療を受けても効かなかったので今回
まず切除し、オプジーボを考えました。

オプジーボはヒット率が低いし緩やかにしか効かないからと
医療サイドからは難色を示されていますが
王道でやっても転移されている方もネット情報によると
いらっしゃるので

今回このような掲示板のご意見をご利用させていただきました。
参考にさせていただきます。
お忙しい所を誠に有難うございました!
Re:食道がんリンパ節転移の治療につきまして
k(大阪府) 2020/03/10
>S様

ご回答ご教示有難うございます。
パクリタキセルによる間質性肺炎ですが

実は自分の中でも本当にそうなのか??という疑問がありました。
(診断されたのは昨年10月初旬です)
乳がん転移治療ケモをしている最中

投与して数日後週末に突然の発熱、しかし解熱剤で下げ
週末で小旅行の予定があったので決行しました。

しかし再度熱発、また解熱剤で下げる・・でやり過ごし
週明けに受診したところ、間質性肺炎疑いと言われました。

しかしおそらくKL6の高値などなさそうで
受診日(その後直入院)1回程度プレドニンを服用したら
たちまち解熱。

診断した腫瘍内科医からは、間質性肺炎かもしれないし
晩期(?)放射線肺炎かもしれないし・・
みたいな感じで結局ハッキリとは返答されませんでした。

長くなりました・・
いずれにしても、オプジーボ、パクリタキセル、ドセタキセル
どれを取ってもリスクはあるようです。

自分の中では頸部リンパに放射線を当てるプラスシスプラチン5FUを再度行うのは
避けようと思っています。

ドセタキセル単独、そしてオプジーボ
又はとにかくオプジーボに賭ける・・

ではどうかと考えております。

お忙しいところどうも有難うございました!

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