掲示板「チームオンコロジー」

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治療とその選択
今後の治療への迷い(高額なCDK4/6阻害剤への不安)
ERI(福岡県) 2020/03/04
はじめまして。今後の治療について迷いがあるので質問をさせて下さい。

◆投稿者(女・38歳) 乳がんステージIV(皮膚浸潤、リンパ節と骨転移有り)
2018年4月よりタモキシフェンとリュープリンにて治療を開始
同年10月より、ゾメタを追加
2019年4月よりタモキシフェンからフェマーラ(レトロゾール錠2.5mg)に変更

現在、皮膚上にあるかさぶた上の部位から出血するようになり、今週末に検査と診察予定です。
もし、腫瘍マーカーの増加が見られるなど、良くない方向に向かっているようなら次はイブランスかベージニオも視野に入れていると以前から主治医には言われてはいました。

しかし、これらの薬は非常に高価で、現在の家計状況ではとても出せる金額ではありません。私自身は主婦で無収入なのですが、夫の年収が少し高めで限度額が一般的とされる8万円少々を超えてしまい、区分が一つ高くなってしまいます。薬局は院外なので限度額も別々になってしまい、ひと月に必要な額がかさんでしまうのも悩みの種です。

何を贅沢な事だと思われるのが怖くて誰にも相談出来ずに悩んでいたのですが、我が家も長年、諸々の事情から金銭的に余裕のない生活を続けており(決してこちらの浪費などではございません)、今の薬が駄目になって高額なCDK4/6阻害剤に変更すればどうしたところで家計破綻が避けられなくなってしまいます。それでは生活が出来なくなってしまい、がん治療どころではなくなるので非常に悩んでおります。

今から私が働きに出る事も考えましたが体力に自信が持てず、皮膚の潰瘍から出血もしている状態では普段の生活にも支障をきたしているのでそれも厳しい状態です。
出来る事なら高額なCDK4/6阻害剤は避けたいところなのですが、他に薬剤の選択肢があるのかが心配です。多少の負担が増しても生活は破綻しない治療が理想なのですが厳しいでしょうか。CDK4/6阻害剤は絶対にしなければいけないのか・・・。

ですが、治療をするからには続けなければ意味がありません。
どんなに良い薬でも、高くて支払いが続かないようでは何にもならないので苦悩しております。ステージIVなので完治は当然見込めないでしょうし、治療もがん細胞と共存しながらになるので経済的な負担が長期に及ぶと精神的な負担にもつながり、QOLが悪くなってしまうのも心配です。既に今、それらの不安から体調を崩しております。色んな意味で本当に良くない状況で危機感を募らせております。

長くなりましたが質問といたしましては、
「金銭面の不安から、高額なCDK4/6阻害剤を避けたいと主治医に相談するのは患者(私)の我が儘でしょうか。或いは、相談すべきではないのでしょうか。」という事です。

分かり難い質問で大変恐縮なのですが、投稿者の乳がんはステージIV、家庭の事情から出来るだけ金銭面の負担が軽い治療を望んでいるという観点からアドバイスを頂けましたら幸いです。あと決して、治療自体が嫌だとかそういう事では御座いません。
あくまで金銭面での不安から質問させて頂いております。何卒宜しくの程、お願い申し上げます。(※大変恐縮なのですが、過度な批判等には耐えられませんのでご容赦下さい)

   
Re:今後の治療への迷い(高額なCDK4/6阻害剤への不安)
S(大阪府) 2020/03/04
ERIさま

勇気を出して、ご投稿いただきありがとうございます。
関西の大学病院で働いております看護師のSと申します。
私も外来で患者さんのケアに当たっており、その中で分子標的治療薬を一生飲み続けないといけない患者さんの医療費負担への苦悩を伺うことがあります。
決して贅沢な悩みなどではなく、切実な問題だと思います。

なので、「金銭面の心配があるので、なるべくならCDK4/6阻害剤を避けたい」と主治医と相談をすることは患者さん側として必要なことであり、むしろERIさんも書いておられるように「治療をするならば続けなければ意味がない」ので、「この薬のお金をずっと払い続けられるか心配なんです。ほかに方法ってありませんか?」と主治医に伝えてみてはいかがでしょうか。
また金銭的な問題に関しては、院内にいるソーシャルワーカーさんに相談できる機会はありませんか?もしも「がん連携拠点病院」であれば「がん相談支援センター」が設置されており、そこでは金銭的なことでの相談もできるのではないかと思います。
あとは、「障害年金」の制度はいかがでしょうか?皮膚の状況など教えていただいたことからも「働くことが難しい」のではないかと思うので、少々時間や手間がかかるかと思いますが、障害年金を受給されることを検討してもいいのではないかとも思いました。
こちらに投稿いただくのにもきっと大きな勇気を一歩出して、ご投稿いただいたと思うのでそのままもう一歩、主治医にも同じように伝えていただけたらきっとERIさんの苦悩は伝わると思います!

ERIさんの治療がうまく行き、なんとか今を維持していけることを心より祈念いたします。
Re:今後の治療への迷い(高額なCDK4/6阻害剤への不安)
ERI(福岡県) 2020/03/04
Sさま

心温まるご返信、本当にありがとうございます。
身内にすら言えなかった悩みにご丁寧なアドバイスを頂き、弱っていた心に少し勇気が湧いてくる思いで胸がいっぱいです。

やはり主治医には、自分の今抱えている不安を素直に話して心の不安を出来るだけ取り除く努力をしてみようと思います。そういう事を言うと、我が儘な患者だと思われてしまうのが怖くて中々踏み切れなかったのですが、悩んで体調を崩すようではそれこそ元も子もなくなってしまうのでここは一つ、勇気を出して相談する事に決めました。

あと、私が通院している病院にも相談センターがありますので、今後はそちらの方にも足を運んで相談してみようと思います。金銭面の負担は本当に切実で、これ以上抱え込むのは私としましても厳しくなってきましたのでせめて、心の健康をだけでも回復させる意味でも一歩踏み出す事にします。

そして、障害年金のお話も非常に参考になりました。
制度自体は何となく知ってはいたのですが、申請のハードルが非常に高いように感じて積極的な気持ちになる事が出来なかったです。いくらステージIVの乳がんでも、自分の状態では受給資格に満たないのではとそれがまた不安に繋がってしまい、半ば諦めてしまっていました。ですが、Sさまのお言葉でこちらの方にも少し、勇気を持ち直せたような気がします。もう一度少しずつ障害年金の方も勉強をし、たとえ時間は掛かっても何とか申請にまで進めるように頑張ってみようと思います。

あのような拙い文章で悩みを書き連ねてしまい、今改めて読み返してみるとそれだけでまた気持ちが重たくなる程ですが、それでも思い切って投稿させて頂いて良かったと心から感謝しております。貴重なアドバイスを本当にありがとうございました。まずは今週末の通院日に向けて、少しでも体調が戻るように努めていきます。

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