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治療とその選択
オンコタイプDXの検査対象について
にわのとり(神奈川県) 2020/03/18
乳がんのオンコタイプDXの検査の対象についてお教えいただきたく、お願いいたします。
検査の対象で、閉経前はリンパ節転移がないもの、というのが条件に入っているようなのですが、これはなぜでしょうか?
また、検査の対象ではないので、検査をするまでもなく、抗がん剤治療をするというのが、一般的(?標準的というのでしょうか)なのでしょうか?

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Re:オンコタイプDXの検査対象について
NS(東京都) 2020/03/19
にわのとりさま
こんにちは。

閉経前でリンパ節転移陽性の場合、オンコタイプDX検査は対象ではないのか、また、抗がん剤が標準治療なのか、というご質問ですね。

「閉経前の患者さんでは、リンパ節転移が陰性でないとオンコタイプDX検査を受けられない」ということはないようです。

しかし、リンパ節転移陽性で、閉経状態が取り上げられるには理由があります。

オンコタイプDX検査の結果は、再発スコア結果、という数字で表され、このスコア(数字)に応じた再発のリスクと、予測される抗がん剤の効果の大きさが報告されます。
これらの情報は、一定の基準を満たした臨床試験の結果に基づいています。

そして、リンパ節転移陰性と陽性の報告書では、もとになる臨床試験が異なります。

リンパ節転移陽性の報告書に使用されている臨床試験は、「閉経後」の患者さんだけを対象としたものです。再発スコア結果に伴う再発のリスクや抗がん剤の効果の大きさが、「閉経前」の患者さんにもそのまま当てはまるかどうかについては、まだレベルの高い前向きデータがないのが現状です。現在閉経前・後のリンパ節転移陽性患者さんを対象とした前向き試験が行われており、その結果があと2年くらいで出ることが期待されています。

一方、リンパ節転移陽性であれば化学療法の適応である、と長らく考えられてきましたが、がんそのものの性質を見極めて、必要な人を選んで抗がん剤治療を行っていく、という考え方が広まってきたこともあり、米国のNCCNガイドラインなどでも閉経前後を問わず、オンコタイプDX検査のような多遺伝子アッセイを治療決定の参考としてもよい、という記述がみられるようになりました。

これは、オンコタイプDX検査の、閉経前を含むリンパ節転移陽性の患者さんの前向き臨床試験の部分解析のデータや、海外で実際に検査を使用した患者さんの予後データなど、中等度レベルのエビデンスが出てきていることが関係していると思われます。

現在は、このような過渡期にあるとご理解頂けたらと思います。

にわのとりさまの術後の治療を考える際にオンコタイプDX検査を行うかどうかは、結果の解釈について、主治医の先生とよくご相談になられた上でご判断されることをお勧めします。その際、腫瘍の大きさや、リンパ節転移の個数や状態、そのほかの病理学的な因子(エストロゲンやプロゲステロン受容体の発現の量や強さ、グレード、お調べであればKi67の値など)なども併せて考慮されることと思います。

そして何より、にわのとりさまが、これからの人生で大切にされたいことをよくお話合いの上、納得して次のステップへ進まれることを願っております。

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Re:オンコタイプDXの検査対象について
にわのとり(神奈川県) 2020/03/19
NS様、お忙しい中、早々に詳しく、わかりやすく説明をいただき、ありがとうございます。
いただいた回答で、疑問に思うことがわかり、また、抗がん剤を使うかどうかが、オンコタイプDXの検査がなくとも、検討するためのものはあるということのようなので、安心しました。
少しづつでも、気持ちを前向きにしていきたいと思います。
ありがとうございました。

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