掲示板「チームオンコロジー」

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患者と医療者のコミュニケーション
乳がんの分子標的治療中に他のタイプの癌になる可能性
みえ(神奈川県) 2020/04/10
はじめまして、こんにちは。

私は出産経験がなく、一昨年の11月に右胸10時の方向にステージⅡb、HER2陽性、ホルモン陰性、リンパ節転移の乳がんで、
AC療法→ドセタキセル+分子標的療法(パージェタ+ハーセプチン)→手術(部分切除、リンパ切除)→放射線治療+分子標的療法(パージェタ+ハーセプチン)
の治療を今年の3月31日で終了しました。
手術は昨年6月に受けて、その後の病理検査で切除部分からはリンパも含め
がん細胞がなくなっていたと結果報告を受け安心していました。

ですが、最後の点滴からまだ1週間しか経っていませんが、4/8水曜日に治療した右胸が赤くなり熱をもっていて、少し腫れているというか張っている感じになりました。
赤くなっている部分は、右胸全体がほわっと赤い感じです。熱いお風呂に入って赤くなるような。
張りは生理前に張るような感じと軽い痛みです。右胸だけです。
しこりなどがないか探してみると、ちょうど切除した部分の真逆、4時の方向あたりが挟むようにつまむと、しこりというか、厚みがあるというか、そういう感じがありました。
その時軽い運動中で少しきつめのスポーツブラをしたのですが、その後すぐにそういう状態になっていました。スポーツブラは昨日久しぶりに着けました。
術後数か月経った時にも着けた事ありましたが、その時は何もありませんでした。
心配になりネットで調べてみると、炎症性乳がんというものもあると知りました。
似たような症状で乳腺炎?などもあるようですが、私は出産経験がないので当然授乳もしたことがありません。性交渉も病気がわかって以来していません。
次の日4/9の朝起きて見てみたら、症状は昨日より落ち着いていましたが、まだ少し赤みがり、はさむと厚みを感じます。
熱も少しもっているし左と比べ張っている感じもあります。
今日4/10も昨日の症状が少し和らいでいますが、状態は変わらずです。
チクチクした痛みもあります。

説明が長くなり申し訳ありません。

お聞きしたいのは、1週間ほど前まで、3週間に一度化学療法をしてきたばかりなのに再発もしくは他のタイプの癌になる可能性なんてあるのでしょうか。
次の診察は4月28日です。そこでマンモの検査をする予定です。
それまでこのまま様子を見ていても大丈夫でしょうか。
炎症性乳がんは進行が速いとのことで、診察を待たずすぐに診てもらった方が良いのでしょうか。

ですがもしかしたら、先日おへその右側あたりが痒くなり、小さいかさぶたになるくらい
掻き壊してしまいました。その時ばい菌が入り、胸に炎症もしくは浮腫のようになってしまったのでしょうか。
リンパ浮腫に気を付けなければならず、虫刺されや傷でばい菌を入れないようにとすっかり忘れていました。

主治医に相談するべきでしょうが、昨日今日と主治医の診察がありません。
やっと長い治療が終わったのにもしまた癌だったら…と思うと不安で不安で仕方ありません。

長文失礼致しました。

   
Re:乳がんの分子標的治療中に他のタイプの癌になる可能性
K(神奈川県) 2020/04/10
みえさん

はじめまして、こんにちは。
掲示板へのご投稿ありがとうございます。

詳細な経過のご記入で、経過はわかりやすく伝わりました。手術と化学療法を乗り越えられ、ほっとされたことと思います。
一方で、手術された側の胸が赤く張っており、熱感や痛みを自覚されてるとのことで、不安に感じてることかとお察しします。

可能であれば4月28日の外来より、早めに受診される事をお勧めします。お気にされなければ、現状の画像を撮っておくことも経過が分かりやすいかもしれません。

また、何かご心配があればいつでも、ご相談ください。
Re:乳がんの分子標的治療中に他のタイプの癌になる可能性
みえ(神奈川県) 2020/04/11
Kさま

こんにちは。
長文にもかかわらず、早々にご回答頂きありがとうございます。

やはりすぐに診てもらった方がいいですよね。
今日4/11も昨日と変わらず赤く熱を帯びています。
写真を撮っておくこと、思いつきもしなかったのでさっそく撮影してみます。

抗がん剤、もしくは分子標的治療中でも新たな癌になること聞いた事はありますか?可能性など。
素人考えで、今使っている薬が、新しく出来る癌には効かないやつなら今までとはタイプが違う癌になることもありえるような気もします。
もう少しお聞かせ願えますでしょうか。
お忙しいところ申し訳ありません。。
よろしくお願いします。
Re:乳がんの分子標的治療中に他のタイプの癌になる可能性
H(千葉県) 2020/04/13
こんにちは。投稿を読ませていただきました。
写真を撮ることをさっそく実践いただけましたようで良かったです。

抗がん剤は、増殖の速い細胞をターゲットに働きます。ですので、がん細胞以外の細胞でも、増殖が早い常に生え変わる髪の毛の細胞などにもダメージがあります。一方で、分子標的薬は、細胞の表面にあるたんぱく質を目印としてくっついたり、細胞内の特定の分子だけをターゲットにした薬剤になります。お使いいただいたハーセプチン、パージェタなどがHER2というたんぱく質が出ている乳がんを対象にした薬剤になります。使用するにあたってはHER2というたんぱく質の量を調べて、使用する患者さんを決定します。

抗がん剤はどのような細胞でも持っている増殖にかかわる部分をブロックしますが、どの抗がん剤がどの癌に効くかは臨床試験データ等に基づいて決められており、癌の臓器やタイプを問わず全ての癌に効くと保証された万能の薬は、現在のところ存在しません。しかしながら、乳がん治療中の方でどの程度あらたな癌が発生したかという報告は存在せず、現状ではわかりかねます。

みえ様の主治医の先生にご相談いただき、実際に状態を見ていただき、ご判断いただくのがよろしいかと思います。早く症状が治まり、心安らかな日々を過ごされることを心よりお祈りいたします。
Re:乳がんの分子標的治療中に他のタイプの癌になる可能性
みえ(神奈川県) 2020/04/14
Hさま

はじめまして、こんにちは。
わかりやすく詳しく教えて頂きありがとうございます。とても勉強になりました。

先ほど主治医の先生の診察を受けて来ました。
経過と触診してもらった結果、心配になるほど軽くと言ったら語弊がありますが、炎症性乳がんの可能性を完全否定してもらえました。
どこからかバイ菌が入り炎症してるのだろうとの事でした。
リンパ浮腫も心配でしたが、胸には出ないのでそれも違うと。
ただ、Hさまの仰るように、分子標的薬はその部分にだけ有効と思うので少しだけ心配は残りますが、先生曰く、良くなってきてるので大丈夫との事でした。もし酷くなってらまた来てくださいと、抗生物質を出してもらい診察を終えました。

Hさまの、『乳がん治療中の方でどの程度あらたな癌が発生したかという報告は存在せず』ということと、主治医の先生の感じからして、私の心配するような事の可能性は限りなく少ないのだろうと安心しました。

まだ症状はありますが、頂いた抗生物質を飲み引き続き様子を見てみます。

Kさま、Hさま、ご丁寧に回答頂き大変感謝致します。お陰様で今日はグッスリ眠れそうです。

本当にどうもありがとうございました。
Re:乳がんの分子標的治療中に他のタイプの癌になる可能性
H(千葉県) 2020/04/14
みえさま

主治医の先生の診察を受けられて、ご心配なお気持ちが軽減されたとのこと、私どもも大変嬉しく思います。本日はゆっくり休まれて下さい。
また何かあればご相談下さい。

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