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エッセイを読んで
術前内分泌療法後のki67の評価とオンコタイプ
Narumi(東京都) 2023/05/21
今月浸潤性乳管癌にて乳房全切除術を受けました。待機期間が長くなりそうだったため、主治医の提案で術前一ヶ月間タモキシフェンを服用しました。

摘出されたしこりは二つで、一つは摘出生検時(ホルモン服用前)、もう一つは全摘時(ホルモン服用後)のもので、2つは30mmくらい離れて点在し、別個のものだろうとの事です。

摘出生検時のしこり
 ・浸潤径 11mm
 ・ER90%、PgR90%、HER2 0
 ・Ki67 4%
 ・断端陰性
 ・ly0,v0
 ・NG1,G1

全摘時のしこり(術前に針生検してない)
 ・浸潤径 9mm
(術前2ヶ月前のMRIでは7mmでやや増大?)
 ・ER90%、PgR90%、HER2 0
 ・Ki67 18%
 ・断端陰性
 ・ly0,v0
 ・NG1,G1
 ・センチネルリンパ節生検 陰性

主治医からはステージ1、術後治療としてはタモキシフェン5年を推奨と言われております。

が、今更ながら気になっている事があります。
ki67は18で20以下ではあるものの、タモキシフェン服用後の値であり、元々はもっと高値だった可能性があるのではないか?オンコタイプをした方が良いのではないかという事です。

オンコタイプの要否を判断する上で、ホルモン服用後のki67値は使えるものでしょうか?それともあてになりませんか?

薬物療法開始後は無償プログラムの対象外だと知り、やる場合は自費になりそうです。
エグザクトサイエンス社のホームページには4/3に厚労省に再申請していて、7/28に無償プログラムを終了予定とあったので、そろそろ保険収載が近いのかと思っていますが、保険収載後に受ける場合も薬物療法開始後は保険診療対象外でしょうか?

タモキシフェンを飲んでいたのに、しこりがやや増大した事も心配の要因になっています。
主治医にも改めて相談に行くつもりですが、予備知識を備えておきたいと思いますので、ご教示頂ける内容あればお願い致します

   
Re:術前内分泌療法後のki67の評価とオンコタイプ
JTOP掲示板担当(東京都) 2023/06/02
Narumiさん、投稿いただきどうもありがとうございます。
初めに、現在、オンコタイプDXについては無償提供プログラム以外の方法での検査の提供ができないため、自費での検査という選択肢が存在しません。今後保険収載が予定されていますが、その際に薬物療法を行った後の検査が保険診療の対象外になるかはは現在のところ不確定です。化学療法後の検査は意味がないと言えますが、ご質問のような術前内分泌療法後での検査の意義については回答がありません。そういった状況でのデータが乏しいという意味になります。
タモキシフェン服用後のKi-67値はオンコタイプDXの検査要否を判断する指標として、使えるものかという質問については、主治医によって臨床的判断が分かれるかと思います。術前内分泌療法によってKi-67が低下すると、ホルモン感受性があると考える傾向にありますが、現在標準的に術前内分泌療法が行われている症例は多くはないため、絶対的な指標として使われているわけではありません。
最後に、タモキシフェンを服用したのに、手術病理の浸潤径が術前MRIより大きくなっていたとのことですが、画像で7mm、病理学的に9mmであり、計測の方法も異なるため、臨床的にはあまり心配されることではないと考えます。
主治医の先生からご提案のあったタモキシフェン5年服用については標準的な内容に思えます。その上で主治医の先生と納得のいくまでご相談できることを祈っております。御返事がNarumiさんのお役にたてば幸いです。
Re:術前内分泌療法後のki67の評価とオンコタイプ
なるみ(東京都) 2023/06/02
回答頂きましてありがとうございます。
現在オンコタイプは自費で受ける選択肢が無いのですね、残念です。

また術前ホルモンとki67の関係やそれに基づく治療判断(オンコタイプや化学療法の要否)については、まだ確立された考え方があるわけではないという事も理解できました。

術前ホルモンをしたらオンコタイプは受けられなくなるという事実は告知してもらった上で服用を開始したかったなという思いはありますが、ki67だけで治療判断をされている訳ではないでしょうから、その辺りの判断根拠をもう少し深く聞いてみて、自分が納得できるか主治医と話してみたいと思います。

ありがとうございます。

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