掲示板「チームオンコロジー」

Bulletin board

エッセイを読んで
乳がん治療中ですが、検査についての質問です。
ななこ(兵庫県) 2020/06/11
乳がんの温存手術を終えて、抗がん剤治療を勧められておりますが、そこで質問です。乳がんでしたらオンコDXと言う検査を、受けらる方もいますが、最近、CTC検査と言うのを知りました。オンコDXは手術後に一旦ホルマリンに浸すと微妙に判定結果の信頼性が劣ると聞きました。CTC検査は血液検査になるので、そちらの方が確実なのかなと思ってしまいますが、どうなのでしょうか?また検査結果はCTCの方が詳細な結果が出るので、自分の癌がどのようなものに対して効果があるかなども分かるので興味深いです。
自費診療になりますので、確実、また詳細な結果を求めた場合CTC検査の方が良いでしょうか?

   
Re:乳がん治療中ですが、検査についての質問です。
家族(宮城県) 2020/06/12
ななこ様、患者の家族です。私の母も乳がんの手術を受けまして温存術後にオンコタイプDXを受けまして、抗がん剤を実施するかどうか判断をいたしました。

私の理解している範囲での回答になってしまいますが、オンコタイプDXについては以前からある検査でこれを受けて抗がん剤を受けるかどうか決定した患者のデータが沢山蓄積されていると理解しています。一方、新しい検査の場合は、その検査の結果で●●という結果を受け取った人が抗がん剤を受けた場合/抗がん剤を受けなかった場合、何年後にどうなっているかということは分からないのではなかと思います。その意味で「今」判断しなければならない患者側の立場において、新しい検査における●●というデータに関して意味づけをする(判断材料とする)ことは難しいのではないかと思いました。当時の我々がその状況にございました。

私の母の場合、手術で切り取った癌細胞を含む組織切片を主治医の先生らが検査センターに送ってくださり、オンコタイプDXの検査へ進めてくださいました。この組織切片はホルマリンに漬いていたようですが全く問題なかったとのことです。ホルマリンに関して疑問がある場合、主治医の先生にお尋ねになるのがよろしいかと思います。オンコタイプDXの場合は「再発スコア」と呼ばれる数値が算出され、その数値いくつならば抗がん剤を受けた方がよい、いくつ以下ならば抗がん剤を受けなくてよい、という形で明確に示される点が分かりやすかったです。そしてこれらの数値は、これまでオンコタイプDXを受けられた患者さんのデータを検討した結果導かれた科学的根拠のあるなので、判断の助けとなりました。

以上、長くなりましたが、大事なことは検査を受ける際に「その検査でどういう結果 (数値) だったら自分の治療方針はどう変わっていくのか (決められていくのか)」ということを "検査前に" 知ること(言い方を変えれば「検査値による治療方針を"検査の実施前に"決めること)であるということが家族のケアをしていく過程で私が学んだことでした。ご参考になれば幸いです。ななこ様が経過がよい形に進んでいきますことを心からお祈り申し上げます。

記事内容を変更することはできません。記述を修正したい場合はコメント欄を使って補足・訂正を行ってください。